札学心理学

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最終レポート

問題3
血液型妄信と内集団バイアス
私はこの二つのワードについて、内集団バイアスは血液型妄信を包含していると考える。
血液型妄信とは、A型は几帳面、O型は大雑把、などのように血液型で性格などを判断する、一種の特性論である。
内集団バイアスとは、能力に差があまり見られない二つの集団でも、自分の所属する集団、つまり内集団のほうが優れていると評価し、自分が所属していない集団、つまり外集団には否定的な評価をする傾向のことである。杉浦ら(2015)は、内集団バイアスは、より良い社会的アイデンティティを得るための自己高揚方略であり、自己評価と密接に関係している、と述べている。
現在、日本では「ブラッドタイプ・ハラスメント」という言葉が存在する。「O型の人にはこの仕事は無理だよね」「やっぱりA型の人じゃないと」というように、血液型でその人の能力を判断しているような発言が見られる。
血液型によって能力の差がある、ということは科学的根拠がなく、論文でも発表されていない。それにも関わらず、血液型妄信として広まっているのは、血液型というカテゴリ分けを用いて、社会的アイデンティティや自己評価を保つために自分の所属する集団、つまり自分の血液型を高く評価し、その他の血液型を持つ人を低く評価する、内集団バイアスがかかっているからである、と考える。
血液型妄信は、内集団バイアスの一種であるといえる。

参照資料
杉浦仁美・坂田桐子・清水祐士(2015)「集団間と集団内の地位が内・外集団の評価に及ぼす影響:集団間関係の調整効果に着目して」『実験社会心理学研究』54(2).101-111.

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