バカジニスト大喜利

テーマ「塾」　うん塾！普通のテーマ良き！

僕は小学校時代、親が怪しいセールスに騙されたために英会話教室に通わされていました。
半ドンで終わる楽しい土曜日「おぅペテ公！あとでバァちゃんの店に集合な。今日こそとなりの公衆便所の上に秘密基地作るぞ！」「あっ、うんゴメン。僕塾だから」とそんな町民Aとの会話を毎週交わして徒歩で小一時間かかる教室に通っておりました。
その英会話教室、僕以外はなぜか全員１歳年上というクラスで「あのセールス、あと一人ガキをねじ込もうと上手い事うちの親父騙したんだな」とすっぱい社会の掟を噛み締めながらボンタン狩りを仕掛けてくる城東男子と悪役令嬢女子（小学生ビジョン）に囲まれて馴染めない時間を過ごしておりました
なお、その教室では授業中は外人ニックネームを付けられてそれで呼ばれていたので、ここからは当時呼ばれていた「ジャック」と僕のことを呼ぶことにします
そんな少年ジャック。ある日向かいの駄菓子屋で売っていたパンチコーラ（錠剤みたいなブツを水に溶かすことでコーラが作れるジュースの素、２粒入り）を直に口に含んで刺激を味わっておりました。
そしてその日は外人の先生が授業に来る日で、黒板の前にはステラおばさんみたいな人がクッキーではなく何らかのプラカードを整理しておりました
パンチコーラを数少ない友人のスティーブとともに楽しんでいたジャック、発泡の圧力に絶えきれず盛大にゲップをしたその瞬間、ステラおばさんが鬼の形相でジャックのところに詰め寄ってきました
「Excuse me!!」
そう言って両肩を鷲掴みにして揺さぶるステラおばさん
えっ！？え！？と動揺で素のリアクションしか出来ないジャック
気がつけば教室の対角線上に移動しているスティーブ
「E.x.c.u.s.e. me!!」
どうやらステラは「ゲップは外国では失礼な行為だから、こういうときは「失礼、」と言いなさい」と教えたいようなのですが両肩から入ってくる圧がそれを正しく伝えてくれません
２分ほど揺さぶられやっと蚊の鳴くような声で「Excuse me......」とささやくジャック
「Good!」とにこやかな笑顔で返してくれるステラ。意外とモスキート音が聞こえる年だったようでジャックはやっと開放してもらえました
そんな実践教育主義だった英会話教室のおかげで今でも「え？本当かよ」という事態が起きた時「really?」とナチュラルに返せるような男にジャックは育ちましたとさ
なお、中学に上がって最初の中間テスト。英語はしっかり赤点でした。英会話と受験英語は違います。

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