昨日見た月は双子星だったか

ちょこんの不思議な冒険(仮) / 36

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ちょこん(FLO) 2018/11/04 (日) 02:18:27

第3章 奪取
03-01 ワールは語る

「ちょこさん、進路上にワールの反応です」
「来たか!」
「今度は三体ですが、どうしますか?」

 三体か。俺一人では手に余るが、どうすっかな。

「あたしは戦闘力皆無だからね」
「魔法的な何かでバババンと倒せないか?」
「無理無理。物理の方が確実って言ったでしょ」

 絹枝が頭数から外れると、残るはガチか。

「一応防衛システムはありますが、殲滅するほどの火力はありません。あくまで防御特化です」
「あらん。しゃーなし。やりますかね」
「おっちゃん死なないでね」

 死んでる場合じゃないしな。先ずは敵を見定めなきゃならんが……

「ガチ、ワールの映像って拡大できるか?」
「お待ちください……モニターに出します」

 お、フロントガラスの半面がモニターになってるのか。
 んで、どんな敵だ?

「人型やね」
「人型です」
「人型か……」

 トカゲはまだしも、人型はなー。抵抗あるな。
 まあそんなことも言ってられんか。

「話しが通じるならいいが」
「どうでしょう」
「まあ出てみるよ。二人は後方待機ね。危なくなったら拾ってくれ」
「かしこまりました」

 よし、いくか。

 ──────────

 三体の人型は、正に人だった。
 うー、できれば戦いたくないが、ガチがワールって言っている以上、敵なんだよな。

「お前ら話しは通じるか?」
「貴様の名を言え」
「俺の名はちょこん、お前たちは誰だ?」

 とりあえず言葉は通じたが、さて。

「我らは風の三兄弟。略して「風ブラザース妹もいるよ」だ」
「略の方が長いぞ」
「うるさい!默りなさい」

 妹と呼ばれた子はだいぶ勝気だな。

「俺の名は教えたんだ、お前たちも名乘ったらどうだ?」
「……」
「じゃないと、墓標に名を刻めないだろ」
「この野郎!」
「まあまあ兄さん落ちついて」
「そうよ、こんな奴なんてワンパンなんだから」

 長男はアホなんだな。

次回新キャラの正体が明らかに!

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