Shigetaさま
おっしゃる通り、audiotechnicaもウエイトで加圧するスタティックバランス型でした。訂正いたします。
投稿文中にもあります通り、軽針圧に適したSME3012SIIに補助ウエイトを追加して、Aシェルカートリッジ用アダプターを装着してAシェルのまま試聴してみたのですが、なぜか少しいやらしい音になって好みに合わなかったため、Aシェルから本体を取り外してAUDIOCRAFTのアダプターを介して一般的なヘッドシェルに取り付けております。
私もSPU-AとSPU-Gはリード線取り付け金具の形状こそ違いますが、本体自体は同一ではないかと考えておりますが、我が家のSPU-A(丸針)は、本体にはELLIPTICAL DIAMONDの印字がありますが、針先を確認したところ丸針でした。これは針先交換をOrtofonに依頼して本体交換したものでなく、国内の専門業者によってスタイラスチップの交換を実施された個体のようです。そのような訳で、半世紀前のオリジナルの個体を持っていて使用している場合を別にして、どのような針先やダンパーの交換を実施して来たのかははっきりせず、同じ種類のカートリッジであっても経年による音質の違い以上のものが発生し得ると考えております。
また、SPUシリーズは初期のオリジナルについて、輸入国内代理店(ニックス/ハーマンなど)の扱う時期によって音質が違うとよく言われますが、本体に刻印されているシリアルNoでは製造時期(取扱輸入代理店)を特定するのは不可能で、それゆえさらに個体別の音質差が発生していると考えられます。
我が家には、中古で手に入れたSPU-GEオリジナルとSPU-Gを本体交換してSPU Classic GEで戻ってきた個体のほか、池袋のオーディオ専門店で店頭使用品を購入したMEISTER-GEがあり、SPU-GEのオリジナルはハーマン期のものと想像しておりますが確証はありませんし、どのようなメンテナンス(ダンパー及び針先交換)を実施されたものか知る術がありません。そんな訳で発電系の違いは製造当初からないにしても、カンチレバーから先の部分の修理変遷がはっきりしない個体を、数多いOrtofonファンがそれぞれの音質で楽しんでいるということになります。
細かいことをこだわり出すとキリがありませんので、タマ転がしでアンプを好みの音質に色付けするように、カートリッジもリード線を変更して好みに近づけるのは、こだわりの多いオーディオ愛好家の楽しみの一つですね。