23認知科学概論

23年度「認知科学概論」 / 494

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Q24040 2025/02/04 (火) 17:44:05 84eab@17e0d

課題2
生体心理学的にヒト対モノまたはヒト対ヒトに係わる現象として、サッカーの試合中を挙げる。サッカーの試合中では、情報を知覚することが最も大事なことである。そこで情報を知覚するために必要となる能力がアフォーダンスである。これは、アメリカの知覚心理学者ジェームズ・J・ギブソンがアフォード(与える、提供する)という動詞から造語したものであり、「良いものでも、悪いものでも、環境が動物に差し出すもの、用意したり供給したりするもの」と定義される。アフォーダンスは、「環境が、その中で生きる動物に与えてくれる行為の機会」、「生体の活動を誘発し方向付ける性質」である。例えば、味方同士のアフォーダンスとしてサッカーのスルーパスが挙げられる。スルーパスとは、現在味方がいる場所にパスをするのではなく、まだ受け手がいない場所にパスを送って、ボールが転がっている間に受け手に移動して取ってもらうパスである。パスの出し手は受け手に対してパスが出る方向へ移動することをアフォードし、それを受け手が知覚することで移動しパスを受け取る相互作用によりスルーパスが成立する。また、相手と味方のアフォーダンスを挙げる。自分のチームが攻めの場合、味方選手にとって空いているスペースは利用することをアフォードし、相手の選手にとってはその空いているスペースは回避することをアフォードする。このように、サッカーにはその場の環境に応じて言葉には出さないアフォーダンスを知覚しあう相互作用によって成り立っている。

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