仏教のお話

02 インドの仏教 / 36

43 コメント
views
0 フォロー
36
ダルマ太郎 2023/10/03 (火) 15:02:31 修正

:
仏教の目的と方法
:
太郎論:仏教の目的は、仏に成ることです。釈尊が菩提樹の下で成就されたように、智慧を完成し、真実に目覚めて、成仏するのが目的です。仏(仏陀)とは、ブッダ buddha の中国語訳であり、「目覚めた人」という意味です。何に目覚めるのかというと最高の真理である妙法です。妙法は、真諦・第一義諦・勝義諦・真実ともいいます。

太郎論:真理には二種があります。俗諦と真諦です。俗諦とは、世俗の言葉で語られる真理であり、真諦とは、絶対の真理ですから、言葉では顕すことができません。一般的には、真理というと俗諦のことを指しますが、仏教では真諦を覚ることを目的にしています。縁起・無我・無常・苦・涅槃・空・無相・無作・実相などを真理というのは俗諦の方です。釈尊は、言葉では伝えることのできない真諦を人々に伝えるために方便を用いました。方便とは、「近づける」という意味ですが、仏教の場合は、「真理に近づける方法」という意味で使われます。譬喩や象徴的表現、体験談を話すことです。言葉では伝えられない真理を言葉を巧みに使って導いたのです。つまり、真諦へと導くために、俗諦を用いました。この方便こそが仏教の教化の方法です。仏は、方便で導いていますが、それを聞く側が、それを方便だと理解していなければ意味がありません。方便を方便だと受け止めていることが大事です。

太郎論:智慧とは、真理を観察する能力のことです。智慧を完成させることによって、真諦を覚ることができます。しかし、人々の智慧はうまく機能していません。煩悩に覆われて、智慧の眼が閉じているのです。よって、仏道に入った者は、まず煩悩を滅する行をする必要があります。それが持戒です。戒を守ることによって、心を浄めるのです。心を浄めると禅定に入りやすくなりますから、心を一つに集中して禅定に入り、そうすることで智慧の働きを活発にします。この戒定慧が重要な行です。
:
:
仏教の目的と方法
:
:

通報 ...