仏教のお話

Rの会:譬諭品第三 / 2

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ダルマ太郎 2024/05/08 (水) 19:57:36

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仏とは
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R論:世の中でいちばん自由自在な人はだれかといえば、もちろん仏です。
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太郎論:自由とは、スヴァ・タントラ svatantra の訳で、「自立・独立」という意味です。束縛から解放された状態のことなので、煩悩からの解放・輪廻からの解脱の意味もあります。自在とは、ヴァシター vaśitā の訳で、「自律・支配・服従」という意味です。自分の思い通りにすることです。よって、仏陀は自由自在な人だと言えるでしょう。

しかし、自由自在な人というのは、二次的な意味です。仏陀とは、ブッダ buddha の音写であり、意味は、「目覚めた者」です。何に目覚めたのかというと最高の真理です。つまり、妙法を覚ったので仏陀と呼ばれます。勝れた人であれば、自由自在の境地の人もいるかも知れませんが、妙法を覚ることはできません。妙法は、あるがままのことなので、肉体の眼では観ることができないのです。それを見ているというのは、眼で光をキャッチし、それを信号にして脳に送り、脳で仮設したものを見ているということです。実在のそれではなく、仮設されたものを見ているのですから、あるがままではありません。

妙法を観るには、智慧が必要です。智慧とは、真理を観る能力のことであり、最高の真理である妙法を完全に観た時、智慧は完成します。それを般若波羅蜜といいます。智慧の完成によって無上の覚りを得ます。その状態を成仏と言います。つまり、覚りを得るためには智慧の活性化が必要なのですが、一般人の智慧は煩悩によって塞がっているために眠った状態です。だから、まず煩悩を滅する必要があるのです。釈尊の成仏のことを「降魔成道」といいますが、ここで悪魔に喩えられているのが煩悩です。煩悩を降ろすことが先決だということです。
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仏とは
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