仏教のお話

Rの会:譬諭品第三 / 14

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ダルマ太郎 2024/05/10 (金) 22:01:12

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第四如来授記段
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経:舎利弗。汝、未来世に於て、無量無辺不可思議劫を過ぎて、若干千万億の仏を供養し、正法を奉持し菩薩所行の道を具足して、当に作仏することを得べし。号を華光如来・応供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師・仏・世尊といい、国を離垢と名けん。その土平正にして清浄厳飾に、安穏豊楽にして天人熾盛ならん。瑠璃を地となして、八つの交道あり。黄金を縄と為して以てその側を界い、その傍に各七宝の行樹あって、常に華果あらん。華光如来また三乗を以て衆生を教化せん。舎利弗。彼の仏出でたまわん時は悪世に非ずといえども、本願を以ての故に三乗の法を説かん。その劫を大宝荘厳と名けん。何が故に名けて大宝荘厳という、その国の中には菩薩を以て大宝と為すが故なり。彼の諸の菩薩、無量無辺不可思議にして、算数譬諭も及ぶこと能わざる所ならん。仏の智力に非ずんばよく知る者なけん。もし行かんと欲する時は宝華足を承く。この諸の菩薩は、初めて意を発せるに非ず。皆久しく徳本を植えて、無量百千万億の仏の所に於て浄く梵行を修し、恒に諸仏に称歎せらるることを為、常に仏慧を修し大神通を具し、善く一切諸法の門を知り、質直無偽にして志念堅固ならん。是の如き菩薩其の国に充満せん。舎利弗。華光仏は寿十二小劫ならん。王子と為て未だ作仏せざる時をば除く。その国の人民は寿八小劫ならん。華光如来十二小劫を過ぎて、堅満菩薩に阿耨多羅三藐三菩提の記を授け、諸の比丘に告げん。この堅満菩薩、次に当に作仏すべし。号を華足安行(けそくあんぎょう)多陀阿伽度(ただあかど)阿羅訶(あらか)三藐三仏陀(さんみゃくさんぶっだ)といわん。その仏の国土もまたまた是の如くならんと。舎利弗。この華光仏の滅度の後、正法世に住すること三十二小劫、像法世に住すること亦三十二小劫ならん。
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太郎訳:シャーリプトラよ。あなたは未来世において、無量の時を過ぎて、多くの諸仏を供養し、正しい教えを保ち菩薩行を実践して、遂には成仏するでしょう。名を華光如来といい、人々からの尊敬を受ける聖者となり、智慧と行を完成させた人であり、人格完成を果たした人、世間をよく理解した人、人として最高の人、人々をよく調える人、天上界の神々と地上界の人々の師、そして目覚めた人、世で尊敬される人となるでしょう。国を離垢といいます。その国土は平坦で、すべてが清浄であり、安穏にして、楽しみが満ち溢れ、天の神々も地上の人々もイキイキとしています。青色の美しい宝石を地面に敷きしめ、八方に均された道が通っており、黄金のロープにて道路の両側を縁取り、道路の外側には街路樹があり、その樹には、いつも美しい花と実がついています。華光如来もまた、三乗という方便を説いて人々を教化します。シャーリプトラよ。華光如来が世に出る時代は、悪世ではありませんが、すべての人々を成仏に導くという本願をもって、三乗という方便の教えを説きます。その時代を大宝荘厳といいます。なぜ、この名があるのかというと、この国は菩薩を最高の宝とするからです。華光如来が教主となる離垢という国には、無量の菩薩たちが住んでいて、その数はとても数えられるものではありません。仏の智力でなければ把握できません。その菩薩たちが歩く時、その足元には宝石の紅蓮華が生じて、菩薩たちはその上を歩きます。この菩薩たちは、この国で初めて覚りを求めたのではなく、皆、非常に長い間、善行を行い、無量の仏に従って、浄き身となる修行をし、諸仏に褒め称えられ、常に智慧を修め、不思議な力を身に付けて、あらゆる教えに精通して素直で偽りがなく、成仏を目指す志は堅固です。このような菩薩が、この国には充満しています。シャーリプトラよ。華光如来の寿命は十二小劫です。王子となって成仏するまでの期間は除きます。その国の住人の寿命は八小劫です。華光如来が世に出て、十二小劫が過ぎて弟子の堅満菩薩に成仏の保証を授けました。諸々の出家の修行者たちを前にして華光如来に未来の成仏を予言しました。名前を華足安行如来と言い、その仏の国土もまたこのようになるでしょう。シャーリプトラよ。この華光如来が滅した後、仏の教えは三十二小劫の間、正しく伝わります。その後、教えはあっても、形だけのものであり人々を成仏に導けない期間が三十二小劫続きます。
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第四如来授記段
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