仏教のお話

Rの会:方便品第二(前半) / 39

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ダルマ太郎 2024/05/02 (木) 23:30:32

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第五釈迦仏章
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経:舎利弗。我も今またまた是の如し。諸の衆生に種々の欲・深心の所著あることを知って、その本性に随って、種々の因縁・譬諭・言辞・方便力を以ての故に、しかも為に法を説く。舎利弗。此の如きは皆一仏乗の一切種智を得せしめんが為の故なり。舎利弗。十方世界の中には、なお二乗なし、何に況んや三あらんや。舎利弗。諸仏は五濁(ごじょく)の悪世に出でたもう。いわゆる劫濁・煩悩濁・衆生濁・見濁・命濁なり。是の如し、舎利弗。劫の濁乱の時は、衆生垢重く慳貪嫉妬にして、諸の不善根を成就するが故に、諸仏方便力を以て、一仏乗に於て分別して三と説きたもう。
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太郎訳:シャーリプトラよ。私もまた諸仏と同じです。人々の様々な欲望、心に深い執着があることを知り、その者の性質に従って、様々な過去の話、譬え話、語源などの方便によって教えを説きます。シャーリプトラよ。これらの教えは、すべて人々を成仏へと導くためです。シャーリプトラよ。十方世界の中には、二乗を真実としていません。ましてや、三乗というのは真実ではないのです。シャーリプトラ。諸仏は、五つの濁り汚れた世の中の時に出現します。それは、時代が長くたったために起こる濁り、煩悩によって悪がはびこる濁り、人々の資質が低下するという濁り、邪悪な考え方、見方がはびこる濁り、寿命が短くなるという濁りです。シャーリプトラよ。このように濁り、乱れた世になれば人々の煩悩は重く、けちで強欲で、嫉妬の心が強くなり、様々な悪い業を積み重ねることになりますから、諸仏は、方便の力によって一仏乗を分けて三乗として説くのです。
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第五釈迦仏章
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