仏教のお話

Rの会:無量義経 / 41

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ダルマ太郎 2024/03/27 (水) 15:22:23

第十の功徳 登地不思議力

善男子、第十に是の経の不可思議の功徳力とは、若し善男子・善女人、若しは仏の在世若しは滅度の後に、若し是の経を得て大歓喜を発し、希有の心を生じ、既に自ら受持し読誦し書写し供養し説の如く修行し、復能く広く在家出家の人を勧めて、受持し読誦し書写し供養し解説し、法の如く修行せしめん。既に余人をして是の経を修行せしむる力の故に、得道・得果せんこと、皆是の善男子・善女人の慈心をもって勤ろに化する力に由るが故に、是の善男子・善女人は即ち是の身に於て便ち無量の諸の陀羅尼門を逮得せん。凡夫地に於て、自然に初めの時に能く無数阿僧祇の弘誓大願を発し、深く能く一切衆生を救わんことを発し、大悲を成就し、広く能く衆の苦を抜き、厚く善根を集めて一切を饒益せん。而して法の沢を演べて洪に枯涸に潤おし、能く法の薬を以て諸の衆生に施し、一切を安楽し、漸見超登して法雲地に住せん。恩沢普く潤し慈被すること外なく、苦の衆生を摂して道跡に入らしめん。是の故に此の人は、久しからずして阿耨多羅三藐三菩提を成ずることを得ん。善男子、是れを是の経の第十の功徳不思議の力と名く。

【第十の功徳】凡夫の身であっても、菩薩の「最高の境地」に達する・・・

「『第十の功徳』は、自ら『五種法師の行』を行うばかりでなく、他の人々に『五種法師の行』を行わせるようになり、その功徳によって自らが仏の悟りを得るようになります。そしてまだ凡夫の身でありながら、一切の人々を救う誓いを立て、人々の苦を抜き去り、一切の利益を与えることができるようになります。それはあたかも、渇ききった人々の心を水で潤すように、また、薬によって人々の心の病を治すように、教えによって人々を救い出すようになります。つまりその人は、菩薩の最高の境地である一切の人々を救う『法雲地・ほううんぢ(「菩薩の十地」の第十地)』の境地に達することができるのです。この人は、全ての人々を慈しみの心で包み込み、人生苦に喘ぐ人々を、仏の足跡(仏の道)に導き、その功徳によって、さほど長い年月をかけずに仏の悟りを得ることができます」

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