仏教のお話

Rの会:無量義経 / 34

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ダルマ太郎 2024/03/27 (水) 10:26:46 修正

第三の功徳 船師不思議力

善男子、第三に是の経の不可思議の功徳力とは、若し衆生あって是の経を聞くことを得て、若しは一転、若しは一偈乃至一句もせば、百千万億の義に通達し已って、煩悩ありと雖も煩悩なきが如く、生死に出入すれども怖畏の想なけん。諸の衆生に於て憐愍の心を生じ、一切の法に於て勇健の想を得ん。壮んなる力士の諸有の重き者を能く担い能く持つが如く、是の持経の人も亦復是の如し。能く無上菩提の重き宝を荷い、衆生を担負して生死の道を出す。未だ自ら度すること能わざれども、已に能く彼を度せん。猶お船師の身重病に嬰り、四体御まらずして此の岸に安止すれども好き堅牢の舟船常に諸の彼を度する者の具を弁ぜることあるを、給い与えて去らしむるが如く、是の持経者も亦復是の如し。五道諸有の身百八の重病に嬰り、恒常に相纏わされて無明・老・死の此の岸に安止せりと雖も、而も堅牢なる此の大乗経無量義の能く衆生を度することを弁ずることあるを、説の如く行ずる者は、生死を度することを得るなり。善男子、是れを是の経の第三の功徳不思議の力と名く。

【第三の功徳】 煩悩があっても煩悩が無いのと同じになり、人生の「変化」に負けない・・・

「『第三の功徳』は、まだ心の底に『煩悩』が残っていても、全く煩悩がないのと同じようになり、人生におけるどんな『変化』にあおうとも、動揺し、引きずり込まれ、恐れたり、悩み苦しむようなことはありません。そして、煩悩に苦しむ全ての人に『救いの手』を差し伸べる心が生まれ、どんな困難をも乗り切る『勇気と力』を得ることができます。たとえ自分は悟っていなくても、他の人を悟りへと導くことが出来るようになります。それは、渡し守の船頭が病気で船を操作することができなくても、船がしっかりしていて道具も揃い、その道具の使い方を教えていれば、誰でも人を向こう岸へ渡らせることができるように、『無量義』の教え通りに行うならば、人々を様々な人生の『変化』による苦しみから救い出すことができるようになります」

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