仏教のお話

Rの会:無量義経 / 29

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ダルマ太郎 2024/03/26 (火) 22:22:35 修正

無量義経を結歎する

善男子、是の故に我説く、微妙甚深無上大乗無量義経は、文理真正なり、尊にして過上なし。

善男子よ。この尊い『無量義の教え』は、その内容は真実であり、正しく、この上なく尊いものです。これ以上の教えは他にはありません。
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経約を明かす

三世の諸仏の共に守護したもう所、衆魔外道、得入すること有ることなし。一切の邪見生死に壊敗せられずと。

ですからこの教えを実践し、法を広める者は、過去・現在・未来の全ての諸仏から守護されるのです。そして邪魔者から妨害され、よこしまな見方・考え方に惑うことはなく、人生のどんな『変化』に出会っても、くじけたり、打ち負かされることなどありません。
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勧学

菩薩摩訶薩、若し疾く無上菩提を成ぜんと欲せば、当応に是の如き甚深無上大乗無量義経を修学すべし。

菩薩が、もし速やかに無上の覚りを成じたいのなら、まさにこの無量義経を修学してください。
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此方 随喜し供養する分

仏、是れを説きたもうこと已って、是に三千大千世界六種に震動し、自然に空中より種種の天華・天優鉢羅華・鉢曇摩華・拘物頭華・分陀利華を雨らし、又無数種種の天香・天衣・天瓔珞・天無価の宝を雨らして上空の中より旋転して来下し、仏及び諸の菩薩・声聞・大衆に供養す。天厨・天鉢器に天百味食充満盈溢し、天幢・天旛・天軒蓋・天妙楽具処処に安置し、天の妓楽を作して仏を歌歎したてまつる。

釈尊がこのようにお説きになりますと、世界中は感動のあまりに打ち震い、天から美しい花々が降ってきました。そして様々な香(かぐわ)しい香りや、価(あたい)もつけられない数々の貴重な宝が降りそそがれ、釈尊のみならず、その教えを聞く菩薩や一般の人々にも注がれて供養されました。
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他方 随喜し供養する分

又復六種に東方恒河沙等の諸仏の世界を震動し、亦天華・天香・天衣・天瓔珞・天無価宝・天厨・天鉢器・天百味・天幢・天旛・天軒蓋・天妙楽具を雨らし、天の妓楽を作して彼の仏及び彼の菩薩・声聞・大衆を歌歎したてまつる。南西北方四維上下も亦復是の如し。

そして東方の世界で同じような奇瑞(きずい)が起こり、そればかりか十方世界の全てでも同じように仏と菩薩、人々が供養されるのでありました。
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菩薩の得益

是に衆中の三万二千の菩薩摩訶薩は無量義三昧を得、三万四千の菩薩摩訶薩は無数無量の陀羅尼門を得、能く一切三世の諸仏の不退の法輪を転ず。

すると、聴聞(ちょうもん)している多くの菩薩たちは、無量義の教えに集中する禅定の境地(『無量義三昧』)を得ました。そして、悪をとどめ、善を行う無限の力を得て、三世の諸仏が説き続けて来た『無量義の教え』を受け継いで、それを説き広めることができるようになりました。
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小乗の得益

其の諸の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷・天・龍・夜叉・乾闥婆・阿修羅・迦楼羅・緊那羅・摩睺羅伽・大転輪王・小転輪王・銀輪・鉄輪・諸輪の王・国王・王子・国臣・国民・国士・国女・国大長者及び諸の眷属百千衆倶に、仏如来の是の経を説きたもうを聞きたてまつる時、或は煖法・頂法・世間第一法・須陀洹果・斯陀含果・阿那含果・阿羅漢果・辟支仏果を得、

その諸々の男性の出家者・女性の出家者・男性の在家者・女性の在家者・天の神々・龍神・鬼神・精霊・阿修羅・ガルーダ・キンナラ・マホガラ・大転輪王・国王・王子・国臣・国民・国士・国女・長者・及び諸々の多くの眷属と共に、仏のこの経を聞いた時、さまざまな果報を得ました。
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大乗の得益

又菩薩の無生法忍を得、又一陀羅尼を得、又二陀羅尼を得、又三陀羅尼を得、又四陀羅尼・五・六・七・八・九・十陀羅尼を得、又百千万億陀羅尼を得、又無量無数恒河沙阿僧祇陀羅尼を得て、皆能く随順して不退転の法輪を転ず。無量の衆生は阿耨多羅三藐三菩提の心を発しき。

また、菩薩は無生法忍を得、多くの陀羅尼を得、皆、よく従って不退転の教えを転じました。無量の人々は、無上の覚りを求める心を起しました。
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