曾て見を広答する
最後一仏の同道-2
爾の時に会中に二十億の菩薩あって、法を聴かんと楽欲す。是の諸の菩薩、此の光明普く仏土を照すを見て、未曾有なることを得て、此の光の所為因縁を知らんと欲す。時に菩薩あり、名を妙光という。八百の弟子あり。
是の時に日月燈明仏、三昧より起って、妙光菩薩に因せて大乗経の妙法蓮華・教菩薩法・仏所護念と名くるを説きたもう。六十小劫座を起ちたまわず。時の会の聴者も亦一処に坐して、六十小劫身心動せず。仏の所説を聴くこと食頃の如しと謂えり。是の時に衆中に、一人の若しは身若しは心に懈倦を生ずるあることなかりき。日月燈明仏、六十小劫に於て是の経を説き已って、即ち梵・魔・沙門・婆羅門及び・天・人・阿修羅衆の中に於て、此の言を宣べたまわく。如来今日の中夜に於て、当に無余涅槃に入るべし。時に菩薩あり、名を徳蔵という。日月燈明仏即ち其れに記を授け、諸の比丘に告げたまわく。是の徳蔵菩薩次に当に作仏すべし。号を浄身多陀阿伽度・阿羅訶・三藐三仏陀といわん。
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