おんJ艦これ部Zawazawa支部

おんJ艦これ部町内会 / 94

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お酒作り 2016/10/12 (水) 23:59:34 29bdb@874ed

翌朝。
「3人とも愚痴ちゃってごめんね! 上手く行ったら報告するし、招いてもらえるように連絡するから!」
時間いっぱいまで眠ってしまったため、遅刻ギリギリになって玄関で慌てふためく飛龍がいた。
お酒を飲み、言いたいことを言って、グッスリ眠れたからだろうか、スッキリした顔立ちだ。
僕と山雲が見送に出るが妻は出てこない。

「飛龍さんまた来てねー」
「よーし来ちゃうぞー!」
飛龍は山雲の頬を楽しそうに揉む。その時だった。
「待ちなさい……」
息を荒げた妻が封筒を持って現れた。
「雲龍どうしたのそんなに慌てて!」
「慌ててないわ、それよりこれ」
心配する飛龍の事など無視するように、妻は手に持っていた封筒を顔へ押し付ける。封筒には『Wolke・Drachen』とドイツ語がスラッと達筆に書かれていた。
「これどうしたの!?」
「知り合いに書いてもらったわ、あなたが良ければ使って」
中身の原稿用紙をペラペラと読み進める飛龍。
文字を見て笑い、中身を見て更に微笑む。
そして、全て読み終えてから大きく頷いた。
「よーしわかった! ありがとう、これ出してみるね」
「そう……」
胸を撫で下ろすような仕草をする雲龍、なぜ?
気になったが。
「やばーい! 本気で間に合わないから、いってくるね!」
台風のように慌ただしく飛龍は我が家を飛び出していった。
砂利道を走り、車のエンジンをかける音までしっかり聞こえる。
……もう少しお淑やかに、慌てず行けないかなあ。

そんな賑やかな週の半ばの夜と朝でした。

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