おんJ艦これ部Zawazawa支部

おんJ艦これ部町内会 / 33

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村雨の夫 2016/07/07 (木) 00:06:41 5c457@88b31

7月6日。五月雨ちゃんの誕生日。
新人提督と新人艦娘として出会ったのは十何年前になるだろうか。
戦争が終わったり、僕が家庭を持ったり、少女がお姉さんになったり、いろんなことがあった。
(元)鎮守府メンバーからの信頼も、親愛も、山のようなプレゼントも、色々のうちの毎年恒例。
彼女自身はささやかでいいと思っているんだろうけど、やっぱり今年も盛大なパーティ。

大人びた瞳、穏やかな、朱の差した横顔。あの頃は、酒のにおいだけで酔っていたのに。
「もう一杯だけ、いただいちゃっていいですか?」「一杯といわず、もちろんどうぞ」
娘たちを寝かして、そのまま村雨ちゃんも寝室へ。義姉妹たちも客間で寝ている。
気が付けばこれも恒例かな?気を回されるのにももう慣れた。
「しかし、大人になったねぇ」「そちらこそ。頼りない提督だったのに」
「あぁ知ってるよ。聞き飽きたくらいさ」「えへへ、お互いさまですけどね」
「…そうかもね。あのドジっこが綺麗になったもんだ」「浮気はだめれすよー、お義兄ちゃん?」
…おっと、口が滑った。もちろん微塵もその気はないし、李下に冠を正さずともいうが…たまには大目に見てもらいたいな。
織姫と彦星ではないけれど、一年に一度だけ。あのころのように、これまでとこれからを語らおう。
赤い糸ではないけれど、空と海を映したような、清らかな永い蒼を感じて。

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