村雨の夫
0803237dc3
2017/04/08 (土) 21:14:26
昨日金曜日、朝霜たちは最上級生として入学式のエスコート役を仰せつかったそうだ。
6年前、自分も手を引かれたことを思い出し、今自分が手を引いている。
自分の成長を客観的に見直すいい機会になっただろうか?
…なったかもしれないが、春休み最終週末を惜しむだらだら感からは伝わらない。
雨のせいもあるのだろう。花見にも行けやしない天気は、だらけても仕方ないかも。
一方、僕の方はだらけてはいられない。
お衣からの電話では、いよいよ締め切りが近いとのこと。
「Juwel des Meeres」サイドストーリー本「
メインストーリーだった海賊たち。彼女らを時に助け、時に助けられた人たち、あるいは彼女らに打ち砕かれた者たちの物語。出会うまでの、出会ってからの、帰りを待つ間の物語。
元提督として、彼女たちを「鎮守府に在りて待つ」ことしか出来なかった僕にはピッタリかもしれない。自負であり自嘲だ。
雨音は、誰かさんの影響以前に、嫌いじゃない。お洒落な彼女の選んだ紅茶を頂いて、未来と過去を航行する。
村雨ちゃんはじめ、僕の指揮下にあった者たち。彼女たちのためになっていたのだろうか。
朝霜と睦月。輝きを願う娘たち。待つばかりでいるのはもう嫌だ、というのは過保護なのだろうか。
無限の後悔、有限の光栄。無限の可能性、有限の可能性。キリのない思考の航路は、どこまでも。
休憩はほどほどに、家族に叱られない程度に……。
通報 ...