おんJ艦これ部Zawazawa支部

おんJ艦これ部町内会 / 130

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村雨の夫 2016/10/31 (月) 00:29:32 5c457@15b02

さて、お楽しみのお昼ご飯。
朝霜と睦月が観覧エリアの僕らのところに走ってきて、るんるん。午前いっぱい頑張ったからな。
「あれ、母ちゃんツインテールだ」
「む~、お揃いしようよ~」
「わかったわよぉ。ちょっと待っててね」
「二人とも、おつかれさま」
「へへっ、どーだ!あたいの活躍っ!」
「凄かったなほんと。鼻が高いよ」
「ママ、睦月もがんばったよ!」
「はいはーい、ばっちり!見てたわよ」
村雨ちゃんの手作りのお弁当を囲んで木陰でのひと時。今日のメニューは玉子焼き、おにぎり、ハムカツ、ウィンナーなどなど、見た目もコロコロしているけれど、さりげなく語呂合わせが多いのもかわいい。こんな力作を朝から早起きして作ってくれた村雨ちゃんは本当にすごいなぁ。いつもお世話になってるけれど、改めてありがたく思う。
そんなことを思っていたところに「睦月ちゃん、睦月ちゃん」と呼ぶ声。さっきも耳に覚えた声…振り向いてみればやっぱり山雲ちゃん。と、その手元にはいなり寿司。
「あのねぇ、お母さんの手作りでねぇ。とってもおいしいから睦月ちゃんもお姉ちゃんもどぉぞぉ」
「わぁ、ありがとう!ん~~!」
「うまいなぁこれ!ありがとな!」
来た方を見ればご両親が焦ったご様子。「気にしないで、ありがとう」とジェスチャーでお返ししたけど、伝わっただろうか。
「山雲ちゃん、お返しに私のおにぎり受け取ってくれるかしら?」
「お父さんとお母さんにもありがとうって、伝えてくれる?」
「はぁい。ありがとうございますぅ。あ、そうだ!」
またマイペースに歩いていく去り際、振り返ったその目は、奥の奥で鋭い光を放っていて。
「睦月ちゃん、リレーは負けないからねぇ」
「むっ!こっちのセリフにゃし!」
少女が勝負に向かうこの気配。…鎮守府時代を想起せざるを得ない。
「それじゃあねぇ」
どこからか流れてきた薄雲が日を隠すけれど、未だ月とともに高くあり、熱は尽きることがなさそうだ。

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