おんJ艦これ部Zawazawa支部

おんJ艦これ部町内会 / 100

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お酒作り 2016/10/16 (日) 20:28:21 29bdb@fed2e

「嫌よ、行かない」
キッパリと断る雲龍。
「それはダメ。 最後まで責任を持つ!」
譲る気の無い飛龍。
漫画風に言うのであればバチバチと火花が上がるように双方が双方を睨む。えらい剣幕だが、ここは家じゃないぞー……。
「姉様、飛龍さんと何かあったんですか?」
「僕にもそれはわからない……」
店主の天城も心配されるほどの気迫。申し訳ないと頭を下げても下げたりない。
ケーキ屋に入っているカフェの一角はテーブルを挟んで、2人の龍が一触即発の雰囲気を醸し出していた。
……本当にどうしてこうなった。

朝。
『学校で練習してくるわー』と運動会の練習のために山雲を学校へ送るのは僕だった。
しかし先日と違い、助手席には雲龍が座っている。
なんでもちょっとしたお仕事のお話し合いを兼ねて、天城のお店でお茶をしようかと飛龍からの提案があり、街へ向かうこととなったのだ。
天城のお店にはあまり足を運んだことのない雲龍もこの提案に快諾して僕は車を走らせていた。

「姉様、お久しぶりです!」
「この前家に来たじゃない。 天城も元気? 」
「はい!」
「もう私の事を無視しない!」
天城のお店の開店前に『密会』が行われることだったが、休みの日だということもあってかお店の前は行列。お店の裏口から入ることになった。
天城と飛龍が既に待っており、少し遅かったかなと反省。
純白のコックコートに緑のダブリエ、黒いスラックスとすっかり洋装が板についた天城は、雲龍の姿を見ると嬉しそうに駆け寄って来る。
雲龍も微笑みを浮かべて手を握っていたが、飛龍が蔑ろにされたように感じたのかプンスコ怒っていた。
しかし、正規空母3隻がお店の裏口に集まるとは、軍のお偉いさんが見たらどう思うだろうか……。

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