掲示板@谷口浩久の今夜もしりきれとんぼ

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谷口浩久 2019/03/14 (木) 16:54:16

ちなみに、昨今のトム・フーパー監督版の映画版と、それに基づく新演出版は。
冒頭が、原作から離れ、「海」(=水)からスタートします。
そしてご存知の通り、ジャベールは再び「水」へと帰っていきます。

それに対し、新演出版では「火」が出てきます。
(カフェソングの後ろに立つ学生達も火を手にしていたはずです)

「水」と「火」という相反するエレメントを使って、人間の二面性(生と死、といった側面も含め)を描き出しているのが、新演出版の特徴です。
「円」(回転舞台がその象徴)を多用した旧演出に対し、「二極」という直線的な描き方をしているのが新演出版なのですね。
新演出版では、さまざまな部分に「直線」が多用されているのが見て取れます。
ちなみに。
面白いことに、ラストの舞踏会、旧演出版ではこれでもかというほど高速円運動のワルツを見せた振り付けに対し、新演出版では、円運動はあっという間に終わり、直線的な振り付けへと移行します。
こうした細部に渡って、新演出版からは「円運動」が極力排除され、直線を強調しています。

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