夫の付き添いで参加しました。SCDの夫は電動車椅子Whillを利用しています。当日は雨だったので、電車での移動をとりやめ、展示会場の寺田倉庫近くのビル(天王洲スフィアタワー)の駐車場に車を留めました。会場に一番近いコインパーキングは屋外なので、電動車椅子の上げ下ろしでぬれてしまうからです。車移動の場合には必ず駐車場を調べます。
ビル内の駐車場でも、なぜか障害者用の駐車場には三角コーンが設置されていて「許可なく駐車禁止」と張り紙があり、普段勝手に入り口付近に駐停車する車があるらしく利用制限されていました。このため、機械式駐車場に停めることにしました。機械式に入れる前に電動車椅子を通路でおろしてから駐車しました。
ビル1階までエレベーターで移動すると、敷地内に出るところの段差が10cmくらいありました。Whillは段差7.5cmくらいまではOKですが、えいやで降りました。またドアが押し引きする開閉式の重い硝子製だったため、たまたまいらした女性の方がドアを押さえてくださり助かりました。帰りに登る時には、電動車椅子から降りて(夫は杖で多少歩行できます)前輪は電動で押し上げ、後ろから押し上げながらドアも押さえながら入りました。車椅子に乗ったままの場合はスロープが無いと上がれないかもしれません。
北側の運河沿いの道沿いに寺田倉庫に向かう時、最初ウッドデッキの道を行こうとしたところ最後が階段で降りられませんでした。戻ってからスロープのある石畳の通路を通りました。これは行ってみないと分からないですね。
道路から会場のB&Cホールに向かう時には、【↑B&C HALL】と白抜きで表示のあるウッドデッキに上がります。左手の緑色の通路に一度行こうとしてこれも上り直しました。
当日券含む日時指定券は開催終了日まで完売ですが、障害者手帳を見せると同伴者1名まで入場無料で入ることができます。
前半展示はスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫氏の生い立ち、彼を形作ってきたものを時代背景と共に振り返るものでした。彼が読んできた詩集・書籍のご紹介、キネマ旬報のバックナンバーや、徳間書店のアニメージュのバックナンバーが展示されていました。
私は映画「風の谷のナウシカ」を中学1年の時に観ました。ナウシカの原作漫画が掲載されていることを知り、アニメージュを購読し続けていた時期があったので、懐かしさで一杯になりました。
中盤の展示は、スタジオジブリ設立から鈴木氏や宮崎駿監督、高畑勲監督が各作品作りにどのように関わって来たかなどを時代背景と共に丁寧な説明ボードがありました。倉庫1階から2階にかけては階段移動ですが、係の方から車椅子の私たちにお声掛けがあり、エレベーター移動しました。2階には「となりのトトロ」の写真撮影スポットがありました。
展示の順路を巡ったつもりでエレベーターを降りようとしたところ、係の方が未見エリアにご案内してくださり、見逃しが無いようにしてくださいました。有り難かったです。
1階に降りて順路を進むと、風鈴が連なる不思議な赤い廊下がありました。進むと天井の高い空間に出ました。
大きな湯婆婆(ゆばーば)の口の中のお札を引っ張ると占いができます。
車椅子でもスロープを上がるとお札を引くことができました。お札に番号が書いてあって、壁際の番号と同じ引き出しからおみくじを出します。なんと、夫は「大凶」を引きました!
おみくじには「人生は単なる空騒ぎ。意味のあることなど何一つない。」と毛筆で書かれていて、「Life is full of sound & fury,and in the end, Signifies nothing.」とウディ・アレンの「恋のロンドン狂想曲」冒頭のマクベスの引用を映画を観て新鮮な気持ちで書いたと説明がありました。私のおみくじには「仕事を忘れた時良い仕事ができる」とありましたw
他にもカオナシが鎮座まします、壁一面が本棚になっている展示室が圧巻でした。
人の家の本棚を眺めるのって面白いですよね。父の書棚に並んでいた時代作家の本など、同じような並びのところもあったし、気になっていた本を再発見したり。
ジブリの作品と時代背景が分かる、大人のオタクが少し童心に返ることもできる展示でした。一緒に行った方々と、倉庫隣のレストランでランチ。BLTサンドイッチを食べました。パンの焦げ具合とベーコンのカリカリ具合が香ばしく、付け合わせのポテトがとても美味しかった!ランチ時だったので少し待ちましたが、車椅子でも入れました。
少し雨が上がり、晴れ間が見えたりしてデッキ席で川風に吹かれながらおしゃべりできて、楽しかったです。