SSの大国 

【SS】Mermaid School Wars / 14

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残りカス 2016/07/25 (月) 02:13:42

富士山学園学園長室
「なんだよ………これ………」
白比丘は絶句した。あまりにも惨過ぎる一方的な戦闘、否虐殺に吐き気がしたのだ。
「お主の言う事も分かる、がお主の称号【死士】は周りにいる人間の命を無意識に刈り取る、まあ端的に言えば無意識に人を殺しだしてしまうといったものだ。そんな迷惑極まりない称号持ちを普通の部隊に所属させてしまえば恐らく一ヶ月で壊滅するだろう。当然お前の力自体は中の下ほどだ。だがしかし、お前のアーティファクト【八百比丘尼の肉】は食ったものを不死にする、というよりは無限に再生する能力を強制的に与えるものだ。これではいつかは普通の部隊の将では死ぬだろう。其れに対応できるのは全員がリミッドブレイカーレベルの強さの血沸き肉躍る舞台(クレイジーサーカス)か私直属の部隊に入ってもらうしかない。しかし私直属の部隊は学園長親衛隊となる。それでは学園長の身の安全が危うい。だから血沸き肉躍る舞台にお主は所属してもらうことになるのだ。」
「しかし………」
「おっと、忘れるところだった。血沸き肉躍る舞台のリーダーの戦闘映像を見て貰うのを忘れていた。」
そう言って文人はまたプロジェクターを起動し映像を流し出した
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
映し出された景色には二人の向かい合う男の姿が映し出されていた。片方はシルクハットにタキシード、手にはステッキが握られておりマジシャンの様な恰好をしていた。もう片方は上半身裸でジーパンを履きサングラスを掛けた長身の男性だった。
先に動いたのはマジシャン風の男、ステッキを長身の男性に投げつけそれを目くらましに詠唱を始めた。
「食らいつくその顎、かきむしるその爪、らんらんたる眼燃やしたる、おぐらてしき森の奥より、ひょうひょうと風切り飛びきたれ。道理で測れぬその姿はジャバウォック。燻り狂った見るに堪えない体表とすべてを喰らう速度。道理で測れぬその異形はバンダースナッチ」
顔が魚のドラゴンと歪で肥大した隻腕と頭部が存在しない巨人が出現する。それに長身の男性は一切怯むことはなかった。
「流石だな、このレベルの造形物を創り出すとは、アーティファクト最強ともいわれる【Alice in wonderland】と【Crazy king castle】の力もあるとはいえここまでとはな、やはり本物は格が違うな、クフ」
クフと呼ばれたマジシャン風の男は何も答えずジャバウォックとバンダースナッチを長身の男性に襲い掛からせる。
「だがお前は知らないようだな。本物の最強と言うものを――――――【リミッドブレイク-全-】【怒りの日の審判】【シオンの街への鎮魂歌】…これが最強だ、そして――――――」
長身の男性の背後から無限と言ってもいい数の全ての物が出てくる。それは剣や槍といった武具から服や下着、バケツにヤカンといった日用品、車や電車といった大型の物からピラミッドや大仏、宮殿といった建造物までもがジャバウォックとバンダースナッチ、クフに襲い掛かる。
「【LIMITBREAK-ERROR-】【WORLD-ANSWER-】【MITOCHONDRIA‐EVE‐】これが総てだ」
長身の男性の背後から出現した物すべてが無くなり世界そのものが無くなったかのように辺り一面が黒になる。そこにあるものはクフと長身の男性のみでありそこで映像は途切れた。
「これが血沸き肉躍る舞台のリーダー、『ピース・モノストーン』の戦いだ。」
白比丘はそこで目の前が真っ暗になり意識を失い昏倒した

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