Tier 7 イギリス 重戦車 Black Prince (ブラック プリンス)
ドイツの新式重戦車に対抗可能な17ポンド砲を搭載するため、チャーチルのシャーシを一回り大型化させた試作戦車。
17ポンド砲を装備しながらも十分な機動力と装甲を持つセンチュリオンの生産が優先され、ブラックプリンスは開発中止、既に時代遅れになりつつあった歩兵戦車という概念自体も終わりを迎えることになる。
Black Princeとは歩兵支援用として開発されたChurchill VII重戦車の試作車両です。Churchill VIIを一回り大きくしたシャーシを持ち、強化された砲塔と砲を備えています。購入したてのBlack Princeはかなり鈍重な足回りをしていますが、エンジンなどのモジュールを改良することに先陣を切って戦うことが可能となります
直近90日の平均勝率:52.43%(2021年7月14日現在、BlitzStars調べ、ver8.0.x)
※平均勝率は参考数値であり、その車両の絶対的な強さを示すものではありません。
基本性能(v6.10.0)
車体 | Tier | 国籍 | タイプ | 耐久値 (HP) | 車体装甲厚 前面/側面/背面 (mm) | 最高 速度 (km/h) | 初期 重量 (t) | 本体価格 (クレジット) |
Black Prince | VII | イギリス | 重戦車 | 1500 | 180/95/25 | 25/12 | 50.65 | 1,400,000 |
---|
武装
砲塔:Black Prince
Tier | 名称 | 発射 速度 (rpm) | 弾種 | 平均 貫徹力 (mm) | 平均 攻撃力 | DPM (HP/分) | 精度 (m) | 照準 時間 (s) | 総弾数 | 弾薬費 (Cr/G) | 重量 (kg) | 俯 仰 角 | |
VII | OQF 77 mm Gun Mk. II | 15.79 | AP APCR HE | 148 208 20 | 160 135 200 | 2526 2132 3158 | 0.36 | 2.9 | 140 | 150 2800 7 75 | 681 | +20° -8° | |
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VII | OQF 17-pdr Gun Mk. VII | 16.22 | AP APCR HE | 171 239 20 | 160 135 200 | 2595 2190 3244 | 0.36 | 2.9 | 84 | 175 3200 8 75 | 826 |
砲塔
Tier | 名称 | 装甲厚(mm) 前面/側面/背面 | 旋回速度(°/s) | 視界範囲(m) | 重量(kg) |
VII | Black Prince | 152/95/95 | 26 | 240 | 10,000 |
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エンジン
Tier | 名称 | 馬力(hp) | 引火確率(%) | 重量(kg) |
IV | Bedford Twin-Six | 375 | 20 | 1,531 |
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V | Rolls-Royce Meteor | 600 | 20 | 744 |
履帯
Tier | 名称 | 積載量(t) | 旋回速度(°/s) | 重量(kg) |
VI | Black Prince | 53.00 | 17 | 10,000 |
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VII | Black Prince Mk. II | 53.00 | 19 | 10,000 |
乗員
- Commander
- Driver
- Gunner
- Radio Operator
- Loader
派生車両
派生元:Churchill VII
派生先:Caernarvon
開発ツリー
Churchill VII | ━ | Black Prince 63,720 | ━ | OQF 77 mm Gun Mk. II | ━ | OQF 17-pdr Gun Mk. VII 15,000 | ━ | Caernarvon 110,000 2,520,000 |
━ | Black Prince | |||||||
━ | Bedford Twin-Six | ━ | Rolls-Royce Meteor 1,770 | |||||
━ | Black Prince | ━ | Black Prince Mk. II 8,600 |
:必要経験値
解説
Tier7のイギリス重戦車。名前は百年戦争で活躍した軍人である、「エドワード黒太子(こくたいし)」から来ている。
Churchill VIIから単発火力こそ据え置きだが、履帯裏の弱点や俯角、最高速度等の欠点が改善されたことで扱いやすくなった。
砲
砲の俯角が-8°と大きく改善し、ハルダウンしやすくなった。
引き継いだ初期砲はCometの最終砲と共通で戦えないことはないが、貫通力を立ち回りで補うことは難しい。Sherman Fireflyから開発してくるか、多く課金弾を準備して早めの最終砲への換装を目指そう。
最終砲は貫通力が向上するが、単発火力・貫通力ともに同格重戦車の中で最低レベルで、同格重戦車の撃破に10発近い射撃を必要とし、課金弾の使用頻度も高い。
同格HTとしてはDPMが非常に高い。
搭乗員を100%にし、食料を二つ搭載し、ラマーを搭載したときの装填速度は3.1秒となり、DPMは約3100と驚異の値を叩き出す。また、アドレナリン使用時は2秒近くまで装填速度が短縮される。
ver.8.1にて最高速度と引き換えに照準時間と精度がnerfされたが、厚い装甲と高いHPを活かして近~中距離での撃ち合いに持ち込めば気になる程ではないにしろ、口径の割に精度は良くない。弾が変な場所へ飛んでいくこともよくあるため弱点を狙う際はある程度絞る必要がある。
装填速度が高いため履帯ハメに適しているが、モジュールダメージが低いため、一発では履帯切断に至らないことがあり注意が必要である。
またHE貫通力が20mmと低いが、これはDPMが高くなりすぎないようにしているからだと思われる。しかし同格のSPIC等には(数値上)貫通できる他、非貫通時の爆風ダメージによる占領止めにも使えるため、総弾数も多いことから数発搭載しておいて損はない。
装甲
- 車体
前身から装甲厚は据え置きだが、履帯裏の車体装甲が正面装甲並みに改善され、正面からハメ殺されることは少なくなった。
とはいえ150mm以上にはやはり貫通されるので、むやみに車体を晒すことはなるべく避け、厚い側面装甲を活かした豚飯を徹底しよう。
- 砲塔
正面装甲は152mm表記だが、広い範囲が240mmの防盾と追加装甲でカバーされる。特に丸い防盾は格上の弾も弾きうる硬さで、中遠で高い防御力を発揮できる。
カタログ通りの部分は狭く狙いづらいが、棒立ちすればキューポラ(70mm)と合わせて狙われる。弱点はどちらも非常に小さいのでこまめに動こう。
側面は据え置きだが、Churchill VIIにあった追加履帯がなくなっている。
正面が特別硬くなり、また主砲の装填時間が非常に短いこともあるので、よそ見は特に意識しなくてもいいだろう。
機動性
旋回速度が大きく改善され、前線でのとっさの動きには余裕ができた。軟地盤での踏破性にも長け、上り坂や軟弱地、水の中でも速度低下が少ない。
ver.8.1にて最大の泣き所であった最高速度が25km/hにbuffされた。依然として鈍足であることに違いはないが、初期エンジンと比べて重量半分で馬力2倍という破格の強化がなされた改良エンジンの搭載を搭載することで常に最高速度を維持できる為、数値以上に快適さを感じられるだろう。
また消耗品で改良済みエンジン出力ブーストを搭載でき、使用時は機動力が大幅にアップするので、搭載をお勧めする。
立ち回り方
主砲の単発火力と貫通力が低いため、重戦車ルートの前線はかなり分が悪い。
ハルダウンでの撃ち合いなら弱点狙撃で削っていけるし、前線が崩れれば側面に入り込んで火力を活かすこともできるが、市街地などターン制の前線では単発の差で押される一方である。
本車の車体装甲とDPMは中戦車相手に光る性能であるので、出来るだけ起伏が多い中戦車ルートに進みたい。
敵中戦車の貫通が低ければ、味方の壁になりつつ強引に突破して行くことができる。
格上や同格HT以上は容易に車体を貫通してくるので、ハルダウンを徹底しよう。
特徴
長所
- とても固い砲塔正面(装甲厚240~250㎜)
- 堅固な正面装甲
- 厚い側面装甲
- ↑上記を生かした豚飯・昼飯が強力
- 同格HTトップのDPM
- 開発モジュールが3つしかないため開発コストが低い(そのうち最終砲はSherman Firefly、最終エンジンはCromwellのものと共通)
- 反応装甲、改良済みエンジン出力ブーストが積める
短所
- 同格HTワースト2位の単発火力(最下位はコイツだが奴は大トロなので結局本車両が実質最下位)
- 同格HTの中でも低いAP貫通力
- 最高時速25km/h
- 後ろ向きの場合は俯角が-2°
- 単発の割に良くない精度
初期の研究
- まずは砲とエンジンの強化をしよう。
- 実はエンジンはtier6車両Cromwellのものと共通である。
- Churchill IでCromwellの最終砲を研究できる。砲とエンジンに互換性があるので並行で開発すると開発が格段に楽になる。
(次のCaernarvonでもCenturion Iと共通のモジュールが多く、同時に中戦車ルートを進めていると乗り出しが大分楽になる。)
- Churchill IでCromwellの最終砲を研究できる。砲とエンジンに互換性があるので並行で開発すると開発が格段に楽になる。
- また、最終砲はSherman Fireflyの最終砲と共通である。Sherman fireflyをエリート化しておけば、この戦車で研究するのは履帯だけとなる。Sherman fireflyルートを進めるとかなり楽になるだろう。
歴史背景
戦車研究室より
イギリス陸軍はティーガー戦車やパンター戦車などのドイツ軍の新型戦車に対抗するため、強力な対戦車砲である17ポンド砲の車載戦車の開発を計画してきた。
その1つの方法として既存の戦車を拡大するという手法が流行し、クロムウェル巡航戦車を拡大してチャレンジャー巡航戦車を、同じくクロムウェル巡航戦車を改設計してコメット巡航戦車を誕生させた。
これなら、完全な新型戦車を開発するよりも楽であった。
これは歩兵戦車についても同様で、1943年にチャーチル歩兵戦車の車体を拡大して17ポンド砲を搭載する発展型が開発されることになった。
この歩兵戦車は当初「スーパー・チャーチル」と呼称されていたが、やがて正式に「ブラック・プリンス」(Black Prince:黒太子)と命名され、「A43」の戦争局制式番号が付与された。
本車の開発は、チャーチル歩兵戦車と同じくルートンのヴァクソール自動車が担当した。
チャーチル歩兵戦車の全長7.44m、全幅2.74mに対して、ブラック・プリンス歩兵戦車のそれはそれぞれ8.81m、3.44mもあり一回り大きくなっていた。
逆に全高の方は、チャーチルMk.VII歩兵戦車の3.25mに対して2.74mと低くなっていたが、これは戦訓から車高が低い方が被発見率と被弾率が低下することを学んだためである。
車体の拡大と主砲の強化に伴って当然のことながら車重も重くなり、チャーチル歩兵戦車の約40tに対してブラック・プリンス歩兵戦車では約50tと10tもの増加を見た。
そのため接地圧減少の目的で履帯幅も広げられ、チャーチル歩兵戦車の約36cmに対してブラック・プリンス歩兵戦車では約61cmと、非常に幅広のものが採用された。
併せてサスペンションも強化改修され、転輪の数が片側1個ずつ増やされている。
反面、エンジンとエンジン周りのコンポーネントはチャーチルMk.VIIから流用されたものだったため、チャーチル歩兵戦車の路上最大速度が約25km/hであるのに対して、ブラック・プリンス歩兵戦車はわずか約17km/hという遅さだった。
あまりの遅さから開発陣は一時、クロムウェル巡航戦車に採用されたロールズ・ロイス社製のミーティア V型12気筒液冷ガソリン・エンジンへの換装を考えたほどである。
チャーチル譲りのベドファード社製水平対向12気筒液冷ガソリン・エンジンの最大出力が350hpだったのに比べ、ミーティア・エンジンは実に600hpを絞り出すことができたからである。
幸い、ミーティア・エンジンの原型であるマーリン航空機用ガソリン・エンジンが品不足で、入手が難しかったクロムウェル巡航戦車の開発時とは異なり、ブラック・プリンス歩兵戦車の開発時にはアメリカでのマーリン・エンジンの量産が進捗していたため、エンジンそのものの供給に不安は無かった。
しかし、もしエンジンの換装となれば関連する全ての補機類も大幅に手直ししなければならず、それには相応の時間も必要となる。
そのため、結局エンジンの換装は断念された。
ブラック・プリンス歩兵戦車のモックアップは1944年9月に完成し、引き続き1944年10月には軟鋼製の試作第1号車の準備が整ったが、ストゼアット&ピット社での主砲と砲架、防盾部の準備が遅れたため、同車のロールアウトは1945年1月下旬までずれ込んでしまった。
ちなみにストゼアット&ピット社は当時M4中戦車のファイアフライ化や、M10対戦車自走砲への17ポンド砲搭載、チャレンジャー巡航戦車の砲塔製作など、17ポンド砲関連の作業を一手に行っていた砲塔、防盾、砲架メーカーである。
ブラック・プリンス歩兵戦車の砲塔は溶接構造の角張ったもので、砲塔内の乗員配置がそれまでのイギリス軍戦車と逆になっており、車長と砲手が右側、装填手が左側に改められているのが特徴で、以後のイギリス軍戦車は全てこの配置が採られている。
1945年2月、試作第3号車を使っての射撃試験がルールワースで開始された。
また併せて走行試験も実施され、上陸用舟艇への搭・下載試験も行われた。
その結果、試作車両に見られる微細な不具合が随所に見られたものの、足が極端に遅いということを除いては重大な欠陥と思われるものは発見されなかった。
こうしてブラック・プリンス歩兵戦車の開発はそこそこ順調に続いたが、1945年5月30日に試作車6両を揃えたところで、本車は量産に移行しないことが公式に決定されてしまった。
すでに5月8日にヨーロッパでのドイツとの戦いが終結し、太平洋での日本との戦いもすでに先が見えていた。
しかも日本軍戦車はドイツ軍戦車とは異なり、当時のイギリス連邦軍戦車の主力火砲である75mm戦車砲で充分対抗できる存在であり、17ポンド砲とその搭載戦車は将来予想されるソ連との対決のため、ヨーロッパに控置されるべきものだった。
だがいかんせん、ブラック・プリンス歩兵戦車の路上最大速度約17km/hという劣悪な機動性と、チャーチル歩兵戦車譲りの避弾経始を無視した設計では、噂のスターリン重戦車に対抗できるとは思われなかったことから、このような決定がなされたのである。
また第2次世界大戦中にM3、M4の両アメリカ製中戦車の運用実績から得られた、「優れた中戦車は巡航戦車と歩兵戦車の二役を果たす」という結論も、ブラック・プリンス歩兵戦車の量産中止に大きく影響していた。
この結果を受けてイギリス軍部は以降同じ17ポンド砲を搭載し、より汎用性に富んだA41センチュリオン巡航戦車の量産に集中することを併せて決定したからである。
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ツリー化、枝化とは?
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