日本 RankVI ジェット戦闘機 三菱 T-2
概要
Ver1.87で実装された、日本のランクVIジェット戦闘機。WarThunderでは戦闘機として扱われているが、実機は高等練習機という位置付けである。
本機は戦闘操縦課程(後期訓練)用の武装を積める、所謂「後期型」である*1。JM61と短射程AAM、各種対地兵装が運用可能で、史実で好評を博した加速カを生かし多様な戦術を実践できる。
機体情報(v2.5)
必要経費
必要研究値(RP) | 160,000 |
---|---|
車両購入費(SL) | 450,000 |
乗員訓練費(SL) | 130,000 |
エキスパート化(SL) | 450,000 |
エース化(GE) | 2,200 |
エース化無料(RP) | 890,000 |
バックアップ(GE) | *** |
護符(GE) | 2,400 |
BR・報酬・修理
項目 | 【AB/RB/SB】 (初期⇒全改修完了後) |
---|---|
バトルレーティング | 9.7 / 9.7 / 9.7 |
RP倍率 | 2.14 |
SL倍率 | 1.2 / 3.7 / 6.0 |
最大修理費(SL) | 3,019⇒4,078 / 10,525⇒14,219 / 9,709⇒13,116 |
機体性能
項目 | (初期⇒全改修完了後) 【AB/RB&SB】 |
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最高速度(km/h) | 1678⇒1752 / 1664⇒1710 |
(高度10975m時) | |
最高高度(m) | 15200 |
旋回時間(秒) | 33.6⇒ 32.4/ 34.9⇒33.0 |
上昇速度(m/s) | 119.4⇒162.5 / 109.2⇒140.0 |
離陸滑走距離(m) | 900 |
最大推力(kgf) | 1830⇒2080 / 1800⇒1950 |
AB推力(kgf) | 2980⇒3240 / 2950⇒3110 |
毎秒射撃量(kg/s) | 11.63 |
改修済燃料量(分) | min17 / 20 / 30 / 45 / max56 |
限界速度(IAS) | 1365 km/h |
フラップ破損速度(IAS) | (戦闘)750 km/h, (離陸)520 km/h, (着陸)480 km/h |
ギア下げ速度(IAS) | 590km/h |
レーダー
分類 | 有無 | 距離 (km) |
---|---|---|
索敵レーダー | 〇 | 9/19/46/93/185/370 |
測距レーダー | × | - |
追跡レーダー | 〇 | *** |
火器管制装置 | × | - |
敵味方識別装置 | 〇 | *** |
捜索中追尾 | × | - |
レーダー警報装置 | × | - |
武装
分類 | 名称 | 搭載数 | 装弾数 | 搭載箇所 | 購入費用(SL) |
---|---|---|---|---|---|
通常/ステルス | |||||
機関砲 | 20 mm JM61A1 cannon | 1 | 750 | 機首左 | 750/1100 |
弾薬
武装名 | ベルト名 | 内訳 | 最大貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | |||
20 mm JM61A1 | 既定 | API-T/HEF-I/HEF-I/AP-I/HEF-I/HEF-I | 40 | 36 | 22 | 12 | 6 | 3 |
徹甲弾 | API-T/AP-I/HEF-I/AP-I/AP-I/HEF-I | 40 | 36 | 22 | 12 | 6 | 3 | |
空中目標 | API-T/HEF-I/HEF-I/HEF-I/HEF-I | 40 | 36 | 22 | 12 | 6 | 3 | |
ステルス | AP-I/AP-I/HEF-I | 40 | 36 | 22 | 12 | 6 | 3 |
追加武装
分類 | 名称 | パイロン | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
- | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | - | ||
AAM | AIM-9P Sidewinder | 1 | 1 | |||||||||||
AAM | AIM-9E Sidewinder | 1 | 1 | |||||||||||
AAM | AIM-9B Sidewinder | 1 | 1 | |||||||||||
BOM | 750 lb JM117 cone 45 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||||||||
BOM | 500 lb LDGP Mk82 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||||||||
RKT | Zuni Mk 32 Mod 0 | 4 | 4 | 4 | 4 | |||||||||
RKT | FFAR Mighty Mouse | 19 | 19 | 19 | 19 |
爆弾
名称 | 重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 最大貫通力 (mm) | 装甲車両 破壊距離(m) | 非装甲車両 破壊距離(m) |
---|---|---|---|---|---|
750 lb JM117 cone 45 | 340.2 | 206.62 | 89 | 9 | 134 |
名称 | 重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 最大貫通力 (mm) | 装甲車両 破壊距離(m) | 非装甲車両 破壊距離(m) |
---|---|---|---|---|---|
500 lb LDGP Mk 82 | 226.7 | 117.59 | 82 | 5 | 119 |
ロケット
名称 | 弾頭重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 最高速度 (m/s) | 射程 (km) | 貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | |||||
Zuni Mk.32 Mod.0 ATAP | 47 | 8.91 | 722 | - | 457 |
名称 | 弾頭重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 最高速度 (m/s) | 射程 (km) | 貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | |||||
FFAR Mighty Mouse | 8.0 | 1.17 | 701 | - | 290 |
ミサイル
名称 | 弾頭重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 最高速度 (M) | 誘導 方式 | 射程 (km) | 誘導時間 (s) | 最大過負荷 (G) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AIM-9P Sidewinder | 76.0 | 7.62 | 2.5 | IR, 後方 | 5.50 | 40.0 | 20 |
名称 | 弾頭重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 最高速度 (M) | 誘導 方式 | 射程 (km) | 誘導時間 (s) | 最大過負荷 (G) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AIM-9E Sidewinder | 76.0 | 7.62 | 2.5 | IR, 後方 | 5.50 | 20.0 | 10 |
名称 | 弾頭重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 最高速度 (M) | 誘導 方式 | 射程 (km) | 誘導時間 (s) | 最大過負荷 (G) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AIM-9B Sidewinder | 72.0 | 7.62 | 1.7 | IR, 後方 | 4.00 | 20.0 | 10 |
機体改良
Tier | 名称 | 必要RP | 購入費(SL) |
---|---|---|---|
I | 胴体修理 | 5,700 | *** |
コンプレッサー | |||
20mm弾薬ベルト | |||
M82 | |||
RL-4 | |||
II | 新しいブースター | 11,000 | *** |
機体 | |||
JLAU-3/A | |||
III | 主翼修理 | 7,100 | *** |
エンジン | |||
新しい20mm機関砲 | |||
JM117 | |||
AIM-9E | |||
IV | 耐Gスーツ | 15,000 | *** |
カバー交換 | |||
AIM-9P |
カモフラージュ
既定 | |
---|---|
&attachref | |
条件 | - |
説明 | - |
研究ツリー
解説
特徴
ver.1.96まで日本ツリーにおける唯一の超音速機であった。ver1.97でF-4EJが、ver1.99でF-104Jが追加されたが、それでも日本ツリー初の超音速機の立場は健在。
細く軽量な機体が生み出す上昇力と加速力で海面高度でもすんなりとマッハ1に達し、数分で高度6000m以上へ登れる、以前までのランク機体とは隔絶した性能を誇る。更にオーバーラン対策のアレスティングフックとドラッグシュートも付いているため、空母や狭い飛行場への着陸もしやすい。勿論、本来は空母には着艦できない。そもそも自衛隊に空母はない。*2
固定武装にはバルカン砲ことJM61を装備、その精度と弾速で瞬時に敵機へ痛手を負わせられる。ただし引き金を引いてから発射するまでスピンアップのためのタイムラグがあり*3、ジェットマッチの高速戦闘下では技量が問われる。
これを緩和するのが新装備のレーダーFCSだ。ロックオン可能距離は3500mほどもあり、レーダーを追跡モードにして敵機を正面に捉えると起動する。起動すると見越し点と対象までの距離、対象と自機との相対速度が表示される。JM61の性能もあり、直進中の敵なら1500m近く、単純旋回中なら900mから一掃射で直撃弾が見込めるようになる。リードマーカーは削除された。
なお、レーダーの種類とリードマーカーが表示されるかどうかは関係がないはず*4なので、T-2後期型の照準機がHUDなことを示す資料があれば戻ってくる可能性があるので、もしそのような資料があればコメントで知らせてほしい。
当然レーダーFCSであるため、索敵にも使用可能。索敵モードでは左右の探知範囲を2段階変更でき、単純探知距離では少なくとも2、30㎞以上は見通せる。ただし、自分より低高度の目標は失探してしまう*5ため、機首を上下に振ったり、ロールを加えたり、あるいは索敵距離を調整してよく捜そう。
現在、イギリスファントム向けレーダーであるAN/APG-59というパルスドップラーレーダーが装備されているため、ファントム同様比較的下方向への索敵がしやすい状態となっているほか、ロックオン可能な距離もファントムと同様になっておりレーダーは使いやすい。…のだが、前述のとおり同時にリードマーカーを失ってしまったため、レーダーロックをする理由がなくなってしまった。*6
その他空対空兵装として、最大2発のAIM-9Eが搭載可能。最大許容GはAIM-9Bと変わらないが、射程とシーカーがB型より改善されて命中率が高まった。敵機の死角から忍び寄ったり、ノーエスケープゾーンから発射して確実に仕留めよう。
またv2.29 "Sons of Attila"アップデートよりAIM-9Pが搭載可能になった。最大許容Gが以前のAIM-9B,Eの倍である20Gとなったことで旋回戦中などでも命中打が期待できるようになったが、ロケットブースターはそれらと大差なく依然として近距離専用のミサイルとなっている。また変わらずリアアスペクト(後方からのみロックオンできると言う意味)シーカーなので敵の後方を陣取ることを引き続き意識しよう。
立ち回り
【アーケードバトル】
制空戦、対地爆撃、爆撃機狩りとなんでもこなせる。
武装の自動回復を生かして基地爆撃しながら迎撃してきた敵機を返り討ちにしてまた基地爆撃してもよし、速度を生かして逃げてもよし。
上昇力があるため敵爆撃機にも対抗できる。
【リアリスティックバトル】
同BR帯では高めの加速、旋回性能、TWS可能レーダーそしてガンFCS機能付きFCSを有している。高速域でのロールが良好で武装もJM61のため当てやすい。ただし所詮は20mm1門が側面配置なため、特にFCS切り替えの暇がない咄嗟の射撃時は同じM1.0級のF-100やMig19、Jaguarと比べると外すことも少なくない。AAMは機体性能とマッチしたAIM-9Eを2発装備可能。
本機に限った話ではないが、たとえ旋回性能に秀でているとはいっても旋回時のエネルギー損失が大きいので、東側機等の格闘能力に特化した敵機に安易にかかってしまうと容易に撃墜されてしまうので注意。また現在実装されている超音速機の中では高性能なレーダーFCSを駆使して展開を有利に運べる…と思いきや戦闘の多い低高度ではこれがグランドクラッターで使い物にならないことが多く、また秀でているのはあくまで加速力であるため、最大速度の割にM2.0級の燃料消費と燃費が悪い。なのでフルにA/Bを用いて戦うとなると最低でも30分を積まねばならないため、仮に離陸直後に接敵してしまった場合加速力が相殺されてしまっていることが多いため、過信は禁物。
続くアップデートで超音速機の機種自体が増え、F-4シリーズやMiG-21の追加は言うに及ばず、英ツリーに機体性能で上位に位置するLightningが9.7に、また英仏にJaguar、ソ連ツリーにSu-7シリーズが追加された。それによって、機体性能そのものだけで正面から勝負するのは厳しい場面が多い。AAMには20GミサイルのAIM-9Pが2発追加されたが、依然キルチャンスは限られている。幸い、抜群の飛行安定性と幅広い速度域での運動性にアップデートで更にバフが入り、エネルギーが乗っている状態であればMiG-21シリーズ相手に射線を取ることが可能になった。基本的には味方のM2.0級戦闘機や機動性に特化した東側機の隙間を縫って戦うことが必須だが、不利な状態からひっくり返せる可能性は高くなった。
本邦の史実では練習機だが、本機を用いて現環境での安定した勝利を収めるには、中堅以上の精確な機体操縦と判断が必須だろう。
【シミュレーターバトル】
史実では支援戦闘機への転用を前提とした機体で、中々の爆装量がある。爆装屠龍のように初手は小基地爆撃から入り、帰りがけに敵機をつまんで改修RPを稼ぐのも選択肢に入る。
超音速機は速度域によって運動性が大きく変わる機体が多いが、本機は幅広い速度で高い運動性を示す。また極めて失速し難く、その操縦性はさすが練習機と言える。特に800㎞/h~音速付近での旋回率は地表付近で約IAS800㎞/hまで耐える戦闘フラップを開けば、亜音速機もかくやな旋回を見せる。
このような機動は当然エネルギーの損失は大きいが、敵機の1~2km後方がタイミングよく取りやすい。予めAAMを起動しておけば、すかさずキルを取りやすい。また、このとき十分なエネルギーが残っていれば、高い運動性とFCSでガンキルも容易。高い加速力で失ったエネルギーの回復も早いので、数戦程度なら大きな問題はない。
敵機と対峙する際、最高速に劣る本機は大半径の高速維持旋回で不利だが、交差の瞬間や旋回面の変化に合わせて格闘戦に持ちこめば追従されない。後方につかれたら、優れたロール・ピッチレートを活かしつつ、激しく上昇下降して相手を振り回し、エネルギーを奪うこと。AAM作動の暇を与えなければ、徐々に逆転が見えてくるだろう*7。
加えて、レーダーによる索敵+AAMによる一撃離脱という超音速機の基本的立ち回りを守れるだけの、優れたレーダーとAAMも備える。格闘戦をせずに済むならそれに越したことはなく、特に亜音速機が相手なら離脱して仕切り直すこと。その後はレーダーで戦況を把握し、再び標的を探そう。
また、このレーダーはFCSに連接されている。追跡モードで敵をロックしたら、表示される見越し点のあたりに^型のクロスヘアを持ってゆこう。すると円形のレティクルが敵に近づくので、中心の点を敵の中央に合わせよう。要は今までの曳光弾射撃と同様に、クロスヘアで当てを付ける→レティクルを見て修正というやり方で射撃すればよい。勿論、普通にクロスヘアを用いた咄嗟射撃も可能だ。
言うまでもないが、超音速やレーダー(+FCS)、ミサイルは絶対の存在ではなく、搭乗員諸兄の仕事をやり易くするための物である。行う内容自体は今までと全く変わらない。敵味方の位置を正確に把握する事、常に敵の視野の外・意識の外から襲い掛かり一撃で仕留める事、不利になる前に逃げる事、低空・最前線・マップの一か所にとどまらない事、いざという時も冷静に格闘戦技能を発揮する事、今まで培った空戦戦術を普段通り実行すればよい。
エネルギー保持が高く、ドラッグシュートの効きも悪いので着陸する際はあらかじめ十分に減速しよう。F-4やF-104の感覚でアプローチすると痛い目を見ることになる。
史実
日本初の超音速機にして、自衛隊時代唯一の高等練習機。設計・製造は三菱が担当した。
徳川・日野両氏の初飛行以来、我が国に於けるパイロット練成過程と、それに伴う練習機の整備方針は数度の変遷を経た。
本機の登場以前は、初練、中練、第一線機の三段階方式であったのだが、第一線機の著しい性能向上と超音速化に伴い「中練からいきなり超音速機たる第一線機に進んだのでは、性能や操縦難易度、特に超音速飛行における飛行特性の差が大きくなり過ぎるのではないか」という懸念が生じた。そこで第一線機の前に、超音速飛行術習熟を主眼とした「超音速高練」を置き、ワンクッションを成す事が考えられた。これが本機である。
結果論でいえば、このような憂慮は「超音速飛行は特殊高性能機で行う困難な特殊飛行である」という超音速実験機時代の認識に拠る大袈裟なものであり、しかも実際は実働部隊でも超音速発揮の機会自体が少なく、さらに中練の高性能化も相まって性能差云々の心配も杞憂とわかった。こうして今日では本機のみが、最初で最後の超音速高練として記憶される所となったのである。
機体については、双発のアドーアエンジン、細身のシルエット、僅かな仕様変更で高等練習機/攻撃機型を設定し量産効果を挙げるというコンセプトは英仏の同級機ジャギュアに近似しており、実際に本機の開発決定には、かの機の成功が影響したとも伝わる。但し内部の作りは全く別物であり、日本機お家芸の軽量構造により、ほぼ同寸法のジャギュアと比較して2tも軽い。
しかし、初飛行が昭和46年7月(翌年同月にF-15が初飛行)というスロースターターぶりもいつもの事で、折しも導入が決まったF-4EJが複座であった為、これを本機完成までの代役に立てて開発期間を確保する有り様だった。こうして「中練と超音速第一線機との間のワンクッション」という開発目的は本末転倒の結果に終わったが、航空技術培養の観点から開発は断行され、かつ大いに成果を納めたのだった。殊に#103号機にはカナードと試作フライバイワイヤシステムが実装され、CCV試験機として各種飛行試験任務に従事、後のF-2戦闘機の国産フライバイワイヤ・CCVシステムの礎を築いたのである。
試作機を含めて96機が生産され、支援戦闘機仕様たるF-1の77機と合わせ、量産効果も充分得られたと思われる。
小ネタ
T-2は、一体削り出しによる機械加工部品を多用した構造様式で、捩れ曲面を持つ部品にNC(数値制御)加工技術が適用されたことが特徴である。
↑画像は参考として、それまでの加工法による翼構造と、T-2と同様の加工法・翼構造様式を持つT-38との比較。
また、T-2は翼構造に厚板削り出しテーパー外板のほか、多くの一体削り出し部品を本格的に採用した初めての国内開発機である事も特徴。
さらに言えば薄翼・厚板と外板という構造(つまりは厚板多桁構造)の採用も日本初。
これにより、軽量化をはたすと共に我が国の航空機生産ノウハウの前進に一役かったのだ。
因みに、我が国で本格的にCAD/CAMシステムを導入したのはT-4が最初である。
《参考・引用文献》
1】「航空機生産工学」(半田 邦夫)
2】「日本航空宇宙学会誌」
T-2(に限らず同時期の超音速機)は高速度を出すため翼断面が小さい。つまりは翼が薄いのだ!
だが待って欲しい。T-2は超音速機である。超音速機が、薄い翼で応力に対する強度は大丈夫なのだろうか? 大丈夫である。
T-2は『厚板多桁構造』を採用している。この構造は「桁の数を多くして支えてやれば、クソ重いぶっとい主桁がなくても強度確保できるぜ!」というもので、これにより翼断面が小さいながらも強度確保ができてるのだ。
見ての通り、主桁+小骨という区別がなく、細い桁がとても狭い前後間隔で何本も走っている。その姿は、まるで翼全体が桁材の集合と化したかのようだ。桁材の前後(↑の図のトンガリの所)は動翼のスペースになる。
一本一本は弱くても、全体が力を合わせれば、このように翼を支える事ができるのだ!しかも重量も軽く済む!凄いぞ!
そのかわり、翼の中が桁で小分けにされてしまい、燃料タンクを置けなくなってしまった。
で、でも、こんな薄いちっこい翼に積める燃料なんてたかが知れてるし問題ないよね……!
《参考・引用文献》
1】「飛行機の構造設計 その原理とメカニズム」(航空技術協会)
2】「航空機構造設計―機体設計のための実用書―」(MICHAEL C.Y.NIU)
3】「日本航空宇宙学会誌」
「アグレッサー」でお馴染みの飛行教導群(旧:飛行教導隊)は、編成当初T-2を使用していた。というのも、アグレッサーは訓練で敵役を演じる都合上、性能や見た目が仮想敵国の機体に近いものを使うことが望ましいのである*8。例として、アメリカ空海軍のアグレッサー部隊ではMiG-21役にF-5、MiG-29役にF-16やF/A-18、Su-27役にF-14やF-15…といった具合。自衛隊も、当時の東側主力機であるMiG-21に近いとしてT-2を選んだ。
1981年に編成された飛行教導隊のT-2は、全面グレーの塗装で尾翼にコブラの部隊マークを入れ、さらにフォールスキャノピーを描いたり、シルエットを変えるべく各部を黒や黄色で塗り潰したり、機番を黒字からソ連風の赤字に変えるなど、仮想敵機役として工夫を凝らした。1986年頃からは濃淡2色のグレーで低視認迷彩に塗られるようになり、時には尾翼の機番や日の丸もうっすら見える程度にまで上塗りしてしまう力の入れようであった。
だが、F-4やF-15を相手に激しい戦闘機動を繰り返す任務は練習機のT-2には荷が重すぎ、ACM訓練中の墜落などの重大事故が複数回発生した。また、パワーと機動性に優れた次世代機であるMiG-29やSu-27が出現し、非力なT-2では十分なシミュレートを果たせなくなりつつあった。
こうした事情により、飛行教導隊は1990年にF-15J/DJへ機種更新し、飛行教導群への改組を経て現在に至る。基本的に複座のF-15DJが充当されるほか、低視認性を志向していたT-2時代と異なり、非常に目立つ派手な塗装の数々が施されている。*9
ブルーインパルスはT-2を特別塗装したものを使用している。初代はF-86F(東京オリンピックで飛行している映像が記憶に新しい。)、二代目は本機T-2、三代目はT-4となっている。
さて、T-2ブルーインパルスのデザインは一般公募で募集され、最終的に都立高校の女子生徒4人組のデザインが採用された。この4人のデザインを基本とし、青と白のストライプ模様になったとされている。
そんな中、T-2ブルーインパルスでも事故が起こる。1982年11月14日、浜松基地航空祭にてアクロバット飛行【下向き空中開花】と呼ばれる、隊長機を起点に三角隊形で上昇、頂点を迎えた後降下し、6方向に散開する演目中、4番機の上昇が間に合わず、地面と激突。住民や航空祭に来ていた一般人、また付近の住宅や車両を破損する大事故となった。すぐにT-2の飛行は停止され、原因究明を急ぐこととなる。
結果、隊長の「ブレイク」の号令が遅かったために、機体の引き起こしが間に合わなかったと認定され、浜松地検は隊長を起訴猶予処分とした。
訓練時よりブレイクの号令が遅れることがあり、チームでは危険と判断した場合は隊長機に追従すること。との申し合わせがあった。またそれに伴い、思想統一書面が作成され、殉職した4番機パイロットも署名していたとされている。
しかし、4番機のルートは本来の飛行ルートから逸れたものとなっており、本来であれば東名高速道や住宅街に墜落していた恐れもあったことから、パイロットが墜落する事を覚悟して回避したのでは無いかとされている。
なおブルーインパルスは7と4に因縁があるとされていて、他の事故でも7と4絡みのものが多い。
外部リンク
コメント
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- 青カモフラージュ?ってどうやったら手に入るんですか?? -- 2019-06-23 (日) 13:06:21
- 課金 -- 2019-06-23 (日) 20:40:49
- エンジンの出力実機に比べてかなり低いのだが...... -- 2020-07-31 (金) 10:04:34
- zuni信管500mで運用してるけど普通に回避できる ロケットの爆発が疑似フレアになってるのかな? -- 2023-12-26 (火) 20:44:59