人格ストーリー
人格/イサン/南部ディエーチ協会4課
一般的に拳闘とは、人体の構造を綿密に知るが核心というべし。
実践練習、基礎体力鍛錬、砂袋叩き…身体を鍛うる方法は無数あるといゆれど。
その後、卓に座りて筆書き動かす時を持ちし後になりてようやく、拳闘というものを心得るべからん。
体がくたくたするほど困ぜし時、きらめく小銭のごとく精神が澄み渡る経験せることやある?
かかる時、私はいと愉快になる。一心に人体の設計図面を眺めたると、ひとえに我が脳にも筋肉育ち、なおその結合強く結び付けたらん気す。
我が考えでは、肉体とは建物のごときものなり。
協会の図書館に並びし無数の知識の紙束読み上げつつ、最も我が興をそそりし建築というジャンル。
協会に救われし童が図書館の「あ」線を過ぎ「さ」まで来て、自らに最も強烈なる刺激を迎えし二つの索引語が建築と身体なりきということを思い出さば…。
その二人がいかほど似た軌を有せるや、説明する要は無からむ。
壁式構造、トラス構造、フレット-スレブ構造。
語感すら刺激的なる、さる技法をおのれのノォトに書きつつ心得るべかりしは、それら一つ一つがいかばかり堅固に立つるや悩みし過程の結果なりきといふことなりき。
また、さる設計を眺む時、その強靱なる構造体も脆弱の核心に触ると、めでたく崩れ壊るということも分かれり。
私はさる弱点を究むるが、いと楽しかりけり。
そのよしは、いつであれより正しき構造の発明されし時、誤りし構造を易く崩して、新しき構造体積み上ぐべきためと言うべけれど。
年を取るにつれ協会の仕事をひとつふたつ引き受け、図書館の「さ」ラインに近づくほどに、かかる考えをし初めけり。
あやまちし構造体が身体という名つけ道を歩行せるなり、と。
私はさることを正さばやという気せり。協会の命令ばかりならず、研究家のごとき我が性情反映されきというが正しからん。
身体をいうは一見、さながら同じ構造持てべく見ゆるやもしれねど、育つにつれまた別の構造体に変貌しけり。
ある構造は段々不安定な物理的構造になれど、強靱なる精神という接着剤と鉄骨にその構造強くし…。
ある構造は物理的には安定的にあるとも、正しくなき内部構造を築きゆきけり。
さるものほど、不良なる構造体ほど、弱点は明確になるものなり。
強力に、正確なる一撃にてその構造体崩して正すべしというが過ぎし日の私が立てし研究の結果なりき。
それゆえ、拳派なり。
あらゆる形に変貌し、外装を不必要に壊しおく鍵の様相よりかは構造の核心を打撃し崩す拳。
これが私という構造体が拳闘と呼ばるるロマンを選びし理由にならむ。
人格/ホンル/南部ディエーチ協会4課
▌お~そうなんですね。これはこうやって読むものみたいですね?
子供は一人そう呟きながら、鍵にある丸い穴から本を覗き込んでいた。
下手にページを触ればすぐボロボロになっちゃいそうに見えるその古書には、まるで暗号のようにあちこちうねる活字が羅列されており...。
子供もまた、その活字にどんな意味が込められているか正確には知らなかったけど。
▌公用13言語以外にも...こんな言語表記方法があったんですね~。
持っている鍵の穴の中から、別の何かでも見えるのかな。子供は落ち着いて...でも瞬き一つもせずにその中を覗き見ていたんだ。
▌うーん...ここはもう少し小さくしてと~。
それだけではなく、子供は巧みに、まるでゴム紐を伸び縮みさせるかのように鍵をまさぐると鍵を少し小さくして本を再び覗き込んだ。
▌やっぱり~裏側に消した痕跡がありますね?
▌隠されたか、飛んで行った記録を探すときにはやっぱり鍵ほど良いものはないんですよね~。
ディエーチ協会が二つの派閥に分かれていることは公然の事実である。
片方は手ずから手を通じて何かを収め、握りしめてあるがままを感じて分析する、拳。
そしてもう片方は...レンズを通じて間接的に何かを覗き見て探求する、鍵。
両者の差は、手を通じて知識を手探りしていく拳派の特性に影響を受けて格闘という形態へと進んでいっただけなのと...。
鍵を通じて覗き見ることで知識を観察し、その知識で力が充填される鍵派の特性が、それをそのまま武器として使われるようになっただけなんだよね。
▌うぅん......ここは手に触れて読んだらダメって言われてたっけ?
▌さなり。古き文書なれば、小さき衝撃さえ加わらば変形する憂慮ありと聞きけり。
▌ちぇっ...直接触った方が把握しやすいのになぁ...
▌見つつ書くも十分助けになれり。さぁ、この私が書きし対照表を見らば...。
二つの宗派はただ、好みと子供の成長に伴う特性によって決定されるだけではあるけど...。
こういう状況だと、鍵派が比較的便利そうに見えるって考えは消せなさそうだね。
まぁ、こんな状況以外にも...。
▌よいしょっと!
拳派が戦うためには必ず接近しなければならないけど、鍵派は道具を通じて距離を空けておいて戦えるって特徴もあるね。
▌がはっ...。
▌なんで、かぎで人間を殺...。
▌おっと、まだもう一人いたんですね?
首に掛けられるくらい小さかった鍵があそこまで大きくなるということはあんまり知られてないから...。
敵が束手無策にやられるのも、無理はないよね。
▌ふ~今日の仕事はここまでだったと思うんですけど...。
こう見ればとても効果的な道具にしか見えないけど、欠点が無いというわけにはいかないみたい。
▌えっと...ところで、ここってどこだっけ...。
鍵を覗き見ることで知識を得るということは、反対に鍵で覗き見ないということは力として蓄積されないということ。
鍵を大きくするのにも、それに質量を付与するのも全て鍵を通じて蓄積した知識という対価が必要となるんだ。
あんな風に巨大な鍵を何度も振り回してると、当然揮発する知識の量も多くなるだろうし。
▌ははっ、また忘れちゃったかぁ。
結局、こんな感じで締めくくられるんだよね。
人格/ロージャ/南部ディエーチ協会4課
(▌=インタビュアー)
▌「心の糧。」
▌私はこの本のタイトルが本当に好きだ。
▌心が食べる食事...それを盛んにするのが何よりも大事だって教えてくれるんだ。
▌だから...こうやって...。
▌食事されているんですか?
▌そゆこと。
▌いや、正確に言ってちょうだい。不確実な知識は却って誤解と混乱のみを生むからね。
▌間食を、食べたの。
▌...そうなんですね。
▌あのね、あなた。ここは図書館だよ。「心の糧。」を溜め込む...そう、「糧」が沢山溜め込まれてる場所ってこと。言い換えると、ここは食堂と言っても過言じゃないってこと!
▌だからここで何かを食べるって行為は極めて自然なことだ、ってことよ!
▌はい、ありがとうこざいました。戯言だらけのインタビューから得られる栄養はないので、ここまでにしましょう。
▌司書の方には、あらゆる食べ物でいっぱいの大食堂を運営するディエーチ協会について沢山お話伺いましたと伝えておきます。問題ないですよね?
▌えっ、あぁ!ごめん!!ちゃんとインタビューするから、司書の姉さんには...ねっ?
▌...ふぅ。
▌さぁ...だから、ディエーチ協会が正確にどんな協会かから言ってくれって話だったっけ?
▌はい。まあ、「知識」を担当しているってことは誰でも知っていますけど。
▌うーん...そうですね。ロージャさんにはどんな協会かを聞くのも悪くないと思います。
▌う~ん...どんな協会か、かぁ...
▌家みたいなもんだね、ここは。
▌ディエーチが身寄りのない子供たちを引き受けて育てるの、知ってるよね?
▌はい。救恤(きゅうじゅつ)の協会というイメージが広まっていますね。
▌私もそうやって流れてきたの~いつだったかはもう思い出せないけど。
▌道端に転がった埃まみれのパンを拾って食べて...おととい死んだ友達の服を剥いで私の布団にして...そんなときがあったような気はするんだけどね。
▌ふむふむ...。
▌あっ。この話、暗すきたかな?
▌まあ、とにかく。そうしてここへ入って、人間らしく暮らせるようになったんだ。代わりに、協会の人間として勉強を怠っちゃダメなのが面倒だけど。
▌それでも4課まで登り詰められたのを見るに、頑張っていたようですね。到底「身体の糧」なんかを召し上がっている方には思えません。
▌はあ~そんな頑張った気はしないけどね~。まあ...先天的に頭が良かったとかでしょ~。
▌......。
▌それに、勉強するのがつまらないってわけでもないの。
▌知れば知るほど...私の力も強くなるから。
▌聞いたことあります。積み上けた知識だけ、実際に力が強くなると...
▌フフッ。万古の真理が私を見守ってらっしゃるってのに、あの頭がスッカラカンの奴らを叩きのめすことが難しいわけないでしょ。
▌たまにいるんだ。ディエーチから派遣されたって話を聞くと、本の虫なんかが自分たちに手出しできるのかって侮る奴らが。
▌...無視されるんですね。頭にきたりはしないんですか?
▌ううん。むしろ...もっと面白くなるんだよね。
▌そうするたびに私のストラは輝き...拳は無知蒙味な者たちへ審判を下すから。
▌ディエーチの真骨頂を知らない愚鈍な者に、知識の格差を見せられる良い機会よ。
▌でしょ?
台詞
人格/イサン/南部ディエーチ協会4課
人格獲得 | イサンなり。少し静かにせんや、ここは知識の聖堂なれば。 |
---|---|
朝の挨拶 | あな、日や昇りし。うぅぅん…さ聞くと疲労が少し押し寄せくる気す。少し休まぬと…。 |
昼の挨拶 | 食事…?あな、ここの中には食事が諫められたり。お腹が減らば、あなたに見ゆる出口より出で右へ曲がりたまえ。そこに食堂あべし。 |
夕方の挨拶 | うむ、来る半ばに見き。日ぞ落ちし。夜陰に読む活字こそ、目に入りくるものなれ。今より緩々と本を読まんと思う。 |
対話1 | 知識は積まるときに最大限積みおくべし。いついづこにて揮発するや分からねば。 |
対話2 | ここには万世の知識が収納されたり。新たなるもの深く掘り進むに、ここより優れしかたやあらん。誇張を少し加うれど、この空間にばかり無限に居たし。 |
対話3 | ここでは、行き場のなき者の面倒を見るいとなみもやれり。そうしていま一人、知識吟味し積む者が生まれば皆にとりて嬉しきことならずや。 |
同期化後の対話1 | 当人と拳派が似合わぬと…ふむ、いさ。知識は直々に我が手にて書きつけつつ得るもの。その手を使いて相手を制圧することに何の違いのあるや分からず。 |
同期化後の対話2 | 知識が少しずつ磨り減るとも問題あらず。知れりや?復習は分かりを積み重ぬる過程が一番楽しきことということを。 |
放置 | ふむ…。 |
同期化進行 | さりか。学問より繁くすべしな。精進す。 |
人格編成 | 出発せん。 |
入場 | 知を心得さするためなり。 |
戦闘中の人格選択 | 気になることやある? |
攻撃開始 | 分かりとは、わりなきもの! |
敵混乱時 | 悟りは苦しきぞ。 |
混乱時 | えへん…。 |
敵討伐 | これにて終わらせん。 |
本人死亡 | あな、死を避く知識は…忘れたりきや。 |
選択肢成功 | 本に書かれたりし通りかな。 |
選択肢失敗 | うむ…復習を要ずるなり。 |
戦闘勝利 | 我々の勝利なり。されどあれこれ…頭の中の空になりし単語が気になるかし。戻りて復習でもすや。 |
EX CLEAR戦闘勝利 | 手が鍵よりも強し。それをさやかに心得させき。かくて…ふむ、何を言わんとせりや。 |
戦闘敗北 | 失望したまひけむ。どうにも私の勉強が不足せめり。より勉学を力を入るべし…。 |
人格/ホンル/南部ディエーチ協会4課
人格獲得 | ふ~む、これはこう書かれてるみたいですね~。 |
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朝の挨拶 | あ、いらっしゃいましたか?ちょうど良いときに来ました!僕が午前の勉強会で何を知ったかといいますとね~。 |
昼の挨拶 | お昼は召されましたか?僕が今日開いた本に、今まで試さなかった調理法が書かれてたんですよね~。僕が料理してみますので、ちょっと食べてみませんか? |
夕方の挨拶 | 夜に勉強される方って沢山いますけど、僕はゆっくり休んだ方が頭に良く入ってくるんですよね~。勉強するときは配分が大事です! |
対話1 | 鍵がどういうものか気になりますよね。う~ん、なんと説明すべきでしょうか。知識を開く媒体…?カを宿す器…?直接使ってみないとなんとも説明しづらいですね。 |
対話2 | 鍵を通して見ると、見えなかったものが見えるんですよ。…あっ!ごめんなさ~い、鍵派じゃない方が覗き見ても見えるものはないんですよ~。 |
対話3 | あ~拳派の方たちもそれぞれの苦衷があるって聞きました。真理を開く道具もなしに協会の仕事をやるのは~まぁ、簡単ではないでしょうね。 |
同期化後の対話1 | おっと、驚かれましたか?この鍵はこんな風に大きくなったり、小さくなったりもするんですよ。知識を込めただけ~強くなります。 |
同期化後の対話2 | その通り。やっぱり武器を使う方が、もう少し知的なやり方だと思いませんか?活用方法も…拳よりかは、多いですよね? |
放置 | 次に読む本は…。 |
同期化進行 | 賢明な判断ですね。悟るべきものがあるなら、この鍵で導いて差し上げますよ。 |
人格編成 | 鍵がご入り用ですか? |
入場 | 真理を開くため。 |
戦闘中の人格選択 | は~い聞いてます! |
攻撃開始 | 昏き無知を開け放たん。 |
敵混乱時 | 固く閉ざされし知性を…。 |
混乱時 | おっと…。 |
敵討伐 | 明々と、開け放つ。 |
本人死亡 | うーん…料理の知識は…あまり役に立たなかったか…な。 |
選択肢成功 | この前やったところですね! |
選択肢失敗 | こういうのは…やってないですね~。 |
戦闘勝利 | どうです~上手く解決できたみたいですね?あれ…まだやることってありましたっけ? |
EX CLEAR戦闘勝利 | すぅ~、はぁ!きれいさっぱり片付きました!あっ…頭の中までキレイに片付いたみたいですけど…まぁ、また勉強すれば良いですよね! |
戦闘敗北 | もう少しまんべんなく勉強すべきでしたかね…一つのことに没入しすぎるのは自粛した方が良いかもしれません。 |
人格/ロージャ/南部ディエーチ協会4課
人格獲得 | シッ…!これ食べて。バレないようにね。噛みな。お礼は良いって。ふっ。 |
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朝の挨拶 | うぅん…朝っぱらから集まって研究させるの、二、三日くらいは大目に見てくれない? まともに頭に入ってこないんだけど。 |
昼の挨拶 | お昼はパスしても良い気がする。急にどうしたのって?あ…その、協会の図書館でおやつ食べ過ぎて。 |
夕方の挨拶 | あんたも深夜まで勉強?はぁ…みんなどうしてそんな椅子に釘付けになってられるんだろうね? 待って、ホントに釘刺してるの!? |
対話1 | 分けて食べるのはいいんだけど、監督司書さんにはバレないようにしてね…?分かった? またバレたら一週間図書館出入り禁止じゃ済まないだろうし。 |
対話2 | こっそり食べるノウハウかぁ…一番大事なのは目だね。誰にも負けないような虚ろな目をするの。 頭に知識を押し込んで引き攣ったみたいな感じで。ホントはパンを押し込んでるんだけど。 |
対話3 | 新しい知識より魅力的なものはないって言うけど…色鮮やかなこの…食べ物も…魅力的すぎるんだけど? |
同期化後の対話1 | どうしてこんなに強いのかって?はぁ、あの簡単な言葉すら知らないからこんな風にやられるんでしょ。 いい…?「知識は力なり。」 |
同期化後の対話2 | うちの協会は鍵派と格闘の大きく分けて二つに分かれてるんだ。え?私?ふっ。見れば分かるでしょ? 無知な奴らを…この拳で悟らせてあげるんだ。 |
放置 | もぐっ…はい?いいえ。司書さん。勉強中でした。 |
同期化進行 | 何だっけ…あっ!知識こそ私の鍵であるがゆえに…門を開けるために精進します。 |
人格編成 | あっ、私ですか? |
入場 | 苦痛なしに知識は得られないみたいな、なんちゃらかんちゃら… |
戦闘中の人格選択 | え?おやつ!? |
攻撃開始 | 直接分からせよう。 |
敵混乱時 | 無知だから…。 |
混乱時 | あっ! |
敵討伐 | 殴られるんだ。 |
本人死亡 | 先輩の言うとおり…勉強をもうちょっと…やっておけばよかったな…。 |
選択肢成功 | あ、これ知ってるやつだ! |
選択肢失敗 | あ…どこかで読んだはずだけど? |
戦闘勝利 | 無知の他は暗黒無き故に。…えっと、この次なんだっけ…? |
EX CLEAR戦闘勝利 | ふぅ、ってことは私の勉強が足りないってことじゃないだ。ねっ?よし。 |
戦闘敗北 | 食べてばっかだったかな…少し身体も重くなった気がするし…やっぱもうちょっと勉強しておかないとダメかぁ…。 |