ノドグロミツオシエ

Last-modified: 2019-05-16 (木) 08:16:56
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名称:ノドグロミツオシエ(喉黒蜜教)、Greater Honeyguide
学名:Indicator indicator
保全状況評価:LC 低危険種 (IUCN, 01 October 2016)

 
鳥綱
キツツキ目
ミツオシエ科
ミツオシエ属
 

ノドグロミツオシエは、ミツオシエ科の最大の鳥である。
通常体長約20センチ、オスは平均48.9グラムで、メスは平均46.8グラム。[2]

 
  • 人間との関係

アフリカの人々は何世代もの間、ハナバチの巣と蜂蜜を見つけるために、ミツオシエと手を結んできたが、この珍しい親密関係を世界で初めて科学的に分析したとする研究結果が2016年7月21日に発表された。[3]

 

人は煙を使ってハチをおとなしくさせ、蜂蜜を採集する。ミツオシエはその間に、巣の蜜ろうを食べる。
その「連携作業」の裏付けとして、ハンターたちが特定の呼び声を使うと、ミツオシエが人を蜂蜜へ誘導するように促される可能性が大幅に上昇することを確認した。
ミツオシエも人を見つけるために特定の鳴き声を使う。人がこの鳴き声に対して、「ブラララーフン」と音を震わせる高い声と短く低いうなり声を上げる呼び声で応答すると、簡単な言葉や、別種の鳥の鳴き声で応答した場合に比べて、ミツオシエが蜂蜜へと誘導する確率は、はるかに高くなった。【資料1】

 
  • ラーテルとの関係

かねてよりラーテル(ミツアナグマ)との協力関係について指摘されてきたが、学者間では否定的な意見も多く、今もなお議論が交わされている。[4]
ただし、ノドグロミツオシエからラーテルへの明確なアプローチについては確認されているため、ラーテル側の反応が今後の証明への焦点となる。[4]

 
  • 求愛

オスはメスのために羽ばたくようなドラミング音を鳴らしながらメスの上を一周する。
その後オスはメスの近くに着陸し、羽をひらひらさせて優しく鳴く。
交配後はそれぞれ関連が無くなり、お互いに子の世話をしないため、交配システムは明確に定義されていない。 [2]

 
  • 托卵

卵は白色で、大きさは22~26×18~20mmほど。托卵するのだが、その白い卵が仮親の卵と必ずしも一致するとはかぎらない。[1]
繁殖のほとんどが、森に棲むたくさんの鳥類への托卵である。托卵では、産卵するときに仮親の卵を割るか、くちばしに鋭い鉤のあるノドグロミツオシエのヒナがかみついて、仮親のヒナを殺す。[1]【資料2】
当然だが、托卵であるため抱卵はしない。[1]

 
  • 生息地

生息地はアフリカのサハラ砂漠以南。西アフリカの低地の森や東アフリカの山地の森には生息していない。[1]

 
  • 資料

【1】https://www.youtube.com/watch?v=hGC4nG0RqYI 実際の研究や狩りの様子
【2】http://blogs.discovermagazine.com/notrocketscience/2011/09/06/honeyguide-chicks-stab-their-foster-siblings-to-death-with-hooked-bills/#.XNg81qbgoWo ノドグロミツオシエのヒナが仮親のヒナを殺す様子(ややショッキングな映像のため閲覧注意)

 
  • 出典

[1]山岸哲監修、世界「鳥の卵」図鑑、P143
[2]https://animaldiversity.org/accounts/Indicator_indicator
[3]https://www.afpbb.com/articles/-/3094878
[4]http://bo.adu.org.za/content.php?id=307