Winchester M1895

Last-modified: 2024-02-27 (火) 00:02:42

Winchester_M1895.png

概要

Winchester M1895はウィンチェスター社最後のレバーアクションライフル。薬室の閉鎖を強化し箱型弾倉を採用したことで近代的な弾薬が使用可能になったが、伏射が困難であったり強力な弾薬の発砲が困難であるなどの欠点からロシア帝国程度しか大規模契約を得られなかった。
ロシア仕様では7.62×54mmR弾を使用しモシン用5発クリップを受け入れるよう改良された。バヨネットラグも追加されているが、現状銃剣を取り付けることはできない。

使用可能キャンペーン

モスクワの戦いノルマンディー侵攻ベルリンの戦いチュニジアの戦いスターリングラード
----

距離毎ダメージ減衰率

項目改修前⇒改修後
距離(m)1010020030040010001500
打撃力24.3⇒27.919.9⇒22.916.3⇒18.713.4⇒15.410.9⇒12.62.9⇒3.41.5⇒1.7
貫徹力(mm)1.0⇒1.00.1⇒0.1

性能

項目初期値⇒最大値
口径(mm)7.62
打撃力*124.3⇒27.9
銃口初速(m/秒)815 ⇒ 815
発射速度(発/分)57 ⇒ 66
リロード時間 (秒)3.2 ⇒ 3.2
垂直反動101 ⇒ 101
水平反動34 ⇒ 34
供給システム*25発弾倉
重量(kg)5.0kg
弾倉質量(g)21.8g
射撃方法マニュアル

解説

特徴

他のボルトアクションと比べて速い連射速度と発射毎のレバーアクションが特徴的。

 

【火力】
カービンではなくライフル扱いのためか初期状態で24.3ダメージ、最大強化で27.9ダメージに設定されているため非常に強力。
ボルトアクションライフルとしてはかなり速い連射速度も相まって未改造でも十分使っていける性能である。
なおボルトアクションライフルカテゴリーの中では発射速度はトップタイである。(もう一つはドイツ軍のマンリッヒャーM1895)

 

【適正距離】
下手なカービン銃よりはるかに高い連射性能を持つため中~近距離での連戦に比較的強い。遠距離に関しては200m程度が限界だろう。

 

【命中精度】
この銃の数少ない欠点なのだが照準が見にくく、慣れないうちは狙いをつけるのが比較的難しい。(画像1)
集弾自体は竜騎兵モシンと比較したが有意な違いは見られなかった。十分な命中精度を持っていると言えよう。(画像2)
(画像1)
M1895 sight.png

(画像2)
M1895集弾性.png

 

【総論】
全ライフルの中でもトップクラスの性能を持つ。欠点であるアイアンサイトの見づらさが気にならないなら、ソ連軍BR2用編成のライフルは本銃が担うことになるだろう。
ただし、アイアンサイトの視認性は特に一発必中が求められるライフルにおいて重大な要素である。
この点はモシンナガンライフルたちの方が軍配が上がる。自分の目とよく相談するようにしよう。

史実

概要

ウィンチェスター社最後の軍用レバーアクションライフル。従来のレバーアクションライフルは多くの場合管型弾倉と貧弱な閉鎖機構から低打撃力な円頭弾を使用していたが、本銃では箱型弾倉を採用し機関部を強化したことでより近代的な弾薬が使用できるようになった。

運用

1895年から販売が開始され、.30-40弾や.303ブリティッシュ弾などを使用するモデルがラインナップされた。1898年の米西戦争に際して米軍から10,000丁の発注を受けたが実戦には間に合わず、大規模な採用には至っていない。米国内の軍事組織に人気がなかったのは当時の軍隊で比較的重視されていたマガジンカットオフ(弾倉と薬室の間を隔てて単発銃として使用可能にする機構)がなかったことが原因として考えられる。

その後

WW1に際してロシア帝国から大規模な発注が行われ、約29万4000丁が生産された。ロシア発注モデルはモシン小銃と共通の7.62×54mmR弾を5発のストリッパークリップを使用して装填可能なように改良されている。有坂30年式小銃などと同様兵站の混乱を避けるためできるだけ後方のフィンランドやバルト三国などに配備された。
本銃の生産は1932年に停止し以降同社はレバーアクションライフルの生産を外部委託している。現在では高知県のミロク株式会社が下請けだが、2009年にルーズベルト退任100周年記念で生産して以降M1895の再生産はされていない。

小ネタ

注意

結構連射が出来るためセミオートライフル(半自動小銃)に分類されているように見えるが、ボルトアクションライフル(小銃) 扱いになっているのでタスク消化をする場合は注意したい。

豆知識

アメリカ合衆国第26代大統領セオドア・ルーズベルトの愛銃として知られる。.30-40弾という当時のレバーアクションライフルとしては高打撃力の弾薬を使用できる点を気に入っていたそう。
本銃はたとえどのような状態でリロードしたとしても西部劇のようなスピンコッキングは発生しないので悪しからず。

出典/参考文献

 

コメント欄


*1 hitPowerTotar
*2 銃本体に1マガジンで供給できる弾の総数