Panther G

Last-modified: 2024-01-20 (土) 14:28:54

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概要

ベルリンキャンペーン枢軸側、軍事レベル12で使用可能になる戦車である。ノルマンディーキャンペーンでは枢軸側、軍事レベル40で使用可能になる戦車である。

BR・Tier

項目数値
Tier4
BRIV
旧使用可能キャンペーン
モスクワノルマンディーベルリンチュニジアスターリングラード
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車両性能

項目数値
乗員(人)5
砲塔旋回速度(°/C)20°/ C
俯角/仰角(°)-8 / +20
リロード速度(秒)7.4
車体装甲厚
(前/側/後/底)(mm)
80 / 50 / 40 / 18
砲塔装甲厚
(前/側/後/上)(mm)
110 / 45 / 45 / 15
馬力510hp at 2500rpm
重量(t)44.8
視界(%)△△
速度(km/h)45.84

武装

名称搭載数弾薬数貫徹力
(前/側/後)(mm)
主砲70口径75mm KwK 42 L/70182(AP41:HE41)△△ / △△ / △△
同軸機銃7.92mm機関銃MG34(同軸機銃)12700△△ / △△ / △△
砲塔上面機銃7.92mm機関銃MG3412000△△ / △△ / △△

解説

ベルリンキャンペーン枢軸側、軍事レベル12で使用可能になる戦車である。ノルマンディーキャンペーンでは枢軸側、軍事レベル40で使用可能になる戦車である。

パンターには試作型、初期生産モデルのD型、その欠点を改良したA型、幻の試作車両であるパンターⅡ、新型砲塔や簡易測距儀を搭載するも試作に終わったF型と言った具合に色々なタイプがあるが、こちらはG型に該当する。

パンターとしては最もメジャーな一番大量生産されたタイプであり、既存タイプの実戦データやパンターⅡの試作に挑戦するに当たって得られた知見をフィードバックして欠点を克服しつつ、信頼性を向上させた事実上の最終完成形モデルである。外見としては顎付きの防盾が特徴的だ。

特徴

本車両の特徴は大きく分けて、「貫徹力は悪くないが一撃必殺が困難」、「前進は極めて速いが後退が致命的に遅い」、「頼りになりそうで存外当てにできない装甲」の3つからなる。

 

【火力】
対戦車戦闘を主として見ると主砲はⅣ号から順当に強化されて貫徹力に優れ、敵戦車に対しより着実なダメージを与えやすい。

 しかしながら貫徹後のダメージについては不安を抱えており、どうにも一撃必殺が困難。その為、せっかく先手を取ってダメージを与えたとしても後述の装甲の弱点や後退の遅さから非常に手痛い反撃を貰うことも。

 特にソ連戦車に貫徹されるとこちらは一撃死、よくても大惨事となりうる。
 敵戦車が二両居たりする場合などはこのダメージの低さに足を引っ張られる事もあるので注意しよう。

一方で対歩兵や対土嚢陣地等における威力という観点では別段可もなく不可もなくといったところ。
 ただし車両の抱える弱点に注意しないと単純な火力とは別の要素で苦戦するかもしれない。

対T-34

砲塔正面は主砲の左右脇にある曲面部の頂点(いわゆるほっぺた)やターレットリング(首元)を狙い撃ちにするのが基本だが、ここを抜いて一撃で大破させることは存外難しい。
 これらは抜ける範囲自体も狭く、動いている相手を狙うのはなかなか難しい点には留意したい。

 車体を晒している場合は砲塔より遥かに貫徹できる場所が多いので積極的に狙うのが望ましいが、こちらも一撃必殺を狙うのは思いの外厳しかったりする。より沢山の乗員やモジュールを巻き込むためにも、正面装甲を狙う場合は車体下部よりも上面を狙うのが望ましい。

 ただしドライバーハッチには要注意。史実とは違い、パンターの主砲を以てしても「直撃したのにノーダメージ」を頻繁に誘発するので、ドライバーハッチから逸して狙おう。
 砲塔側面を撃てる場合、後ろの方を狙うと弾薬庫誘爆を狙える。こちらに気づかず晒しているなら狙いたいところだ。
 
 ある意味最大の問題はベルリンというマップの特性。障害物が多く、敵の砲塔しか見えていない場合も多い。後述の弱点の存在に加えて、飛び出し撃ちは停車時の照準器の揺れから早撃ち勝負に負けやすい。敵に睨まれて迂闊に飛び出せなくなってしまった場合は、よほど切羽詰まってなければ敢えて射線を切り、敵が自分から車体や砲塔側面を晒すなど致命的な隙を見せるまで歩兵対処に専念し、無視されている事実に焦れた敵戦車を誘い出すというのも手だ。

対IS1及び2

 砲塔正面はT-34と同様にほっぺたを抜けなくはないがやはり狭い。砲塔側面を取れた場合に後ろ寄りを撃てば一撃必殺の可能性が出てくるのも同じだ。

 問題は車体で、真正面から貫徹しうるのは車体下部(正面から見てドライバーハッチよりも下、垂直な長方形に見える箇所)。ここを抜けば結構なダメージを期待できるが、あまりにも下寄り過ぎるといまいちな加害に終わることがあるので注意しよう。
 斜め前から撃つ場合、正面から見た際に左右にある切り欠き(斜めになっている四角形)部分が垂直となり弱点になる。
 逆に言えば、これらの弱点以外だと真横を向いてでもいない限りはほぼダメージが入らない。

 特にIS2はこちらの車体正面すらかち割る攻撃力とパンターの弱点故にかなりの脅威。不意討ち以外では一発撃った後の長いリロード時間や砲手を倒すか主砲・閉鎖機を破壊した直後と言ったようなIS2側が射撃不可能なタイミングにつけ込むのが最も確実となる。
 IS2側も射撃の主導権を奪われた時点で、素早い後退を活かして逃げようとするかもしれない。まずは履帯を破壊して逃走を許さないなどの工夫も意識すればより確実に倒せる機会を得られるだろう。

 対IS系において、付け入る隙を晒すのを待たずして無理に仕留めに行くのは、対T-34以上に自殺行為になりうるので要注意だ。

 これはパンターvsIS系に限った話ではない全ての戦車に言えることだが、最悪の場合は撃たれないよう気を付けつつ「俺から目を離して隙を見せれば撃つぞ!」とプレッシャーを延々と掛けて、下手に主砲を撃てない睨み合い(※リロード中を狙われる為)に持ち込み、その隙を突いてどさくさに紛れて近づく味方の歩兵や、視界外から狙いにかかる僚車に仕留めてもらうのを待つしかない場合もある。

 この場合、無理をして自分が撃破されれば、敵戦車にとって睨みつけておかなくてはならない脅威がなくなることで、いよいよもって味方が隙を突けなくなる。
 自分が撃破することだけに囚われない柔軟な思考を忘れないようにしよう。
 もちろん敵の注意が味方に向いて、砲塔が他所を向いたなら君の出番だ!

対人及び対戦車砲など

 パンター的に怖いのは砲塔旋回の遅さと後退速度の遅さの併せ技が織りなす二重苦。
 他の戦車も基本は同じではあるのだが、そもそも肉薄される前に榴弾と機銃でどうにかする、無理ならさっさと見切りをつけて一気に逃げるというのがパンターにとっては他戦車以上に重要となる。

 相変わらず機銃は撃ちまくると即オーバーヒートするし、リロードもやはり時間を要する。
 こまめに区切りをつけたバースト射撃で上手く弾幕を絶やさないようにしつつ、榴弾での範囲攻撃と併用して歩兵を圧倒したい。
 幸い榴弾火力は不足しているわけではないので、団体様のご到着や屋内・塹壕・障害物の影に逃げ込んだ歩兵、厄介な陣地等建築物を積極的に吹き飛ばしていき、味方歩兵の活路を切り開こう。

 

【装甲】
 車体正面はT-34相手なら頼りになる。障害物から車体正面だけ見えるように晒し、わざと撃たせて跳弾によりダメージを無効化しつつリロードの隙を狙って反撃…なんてのもIS2が相手でないならできなくはない。
 
 しかし最大の問題として、砲塔正面及び首周りがものすごくあっさり抜かれてしまう。前述の通りベルリンは障害物の多さから砲塔の狙いあいになる機会が多く、敵対するソ連戦車に抜かれると甚大な被害を受けることから、この戦車はその点においてかなりのリスクを背負わされていると言える。

 一応敵に対し斜め前に砲身が向くようにすれば弱点の範囲は狭まるが、それでも首寄りの端っこ(防盾から外れた位置にある一段低い平らな部分、正面から見た台形に見える砲塔の四隅のうち下側左右)は狙い撃ちにされるとどうやっても防げず、しかも致命的なダメージを受ける。

 その性質上、敵に照準する瞬間が最も危険であり、敵の戦車や対戦車砲がこちらを狙って待ち構えているところにノコノコ出ていくと何もできずに返り討ちにされかねない。

 砲塔正面を庇うあまり傾けすぎると砲塔側面をT-34にも撃ちぬかれ、そうでなくても車体側面が晒されていたらそちらを狙われる。

 撃ったらすぐ隠れる、そもそも勝機でもなんでもないタイミングで平地に出ないのは当然として、隠れる場所に恵まれていない時に狙われてしまったなどの場合は微妙に角度をつけた小刻みかつ不規則な前進後退の繰り返しで狙いを絞らせないよう注意したい。
 この時、車体正面装甲を相手に向けるのは当然だが、敵戦車の射線に対し横の動きが全くないと結局弱点を撃ち抜かれるのには注意が必要だ。側面を抜かれない程度にちょっぴり車体の角度をつけよう。

 そして何より、砲塔正面を隠せるような障害物は積極的に活用していくべきだ。

 また、車体も砲塔も側面はペーパークラフト状態なので、対戦車・対歩兵いずれにせよ絶対に敵に晒してはならない。

 最後に対パンツァーファウスト。こちらにとって自慢の車体正面に対しても左右の端寄りを狙われると致命的なダメージを避けられない上、後退速度故に一気に引き離すのも難しい。よって敵のパンツァーファウスト持ちは絶対に間合いに踏み込ませてはならないし、見かけ次第真っ先に排除しよう。

 前述の通り装甲で耐えようがないIS2の脅威もある。撃破されずに戦うためには、車長視点を活用したこまめな索敵が重要だ。

 

【機動性】
 前進はかなり速く、高速で味方の救援に駆けつけることも可能だが、その一方で後退が信じられないくらい遅い。なまじ前進が速い故、調子に乗ってガンガン前に出ると肝心なときに後退が間に合わず撃破されることになる。装甲の弱点も鑑みれば、その位置取りには非常に気を使うことになるだろう。

 状況にもよるが、咄嗟に退避する場面ではのろのろ後退して後ろの障害物を目指すよりも、前方の障害物に一気に前進して隠れた方が安全な場合もある。無論、そもそもそんな状況にならないのが一番望ましいが、緊急時の手札として頭の片隅にでも覚えておいた方がいい。
 例えばIS2に狙われ、後退で障害物に隠れることが困難で、しかも敵に射撃の主導権を握られてしまった場合は、何をどうしようが装甲では耐えれず、後退では只々死を待つのみとなってしまう。それならば一か八かの分が悪い賭けに出て、敵の照準を振り切れるようお祈りしながら全力で斜めに走るのもありだろう。
 或いは突発的に敵に遭遇してしまい、今更停車して射撃するには分が悪い状況なども考えられるか。
 何度も言うように、そもそもそんな状況になるなという話ではあるのだが…

 ベルリンの障害物だらけっぷりも併せて考えるなら、多少下がる程度ならともかく、大きく後退して敵との距離を離したい場面ではいっそ反転して一気に目的地まで突っ走るほうがいい場面も多々ある。
 この際は脆弱な車体側面や背面を敵に晒しかねない。早めの移動はもちろん、敵の戦車や対戦車兵器の姿が見えない間に一気に移動したり、煙幕を上手く使って敵の視界から隠れるのも状況次第では必要だろう。
 敵の方向に煙幕を投げた後に反転した際、敵に背中を向けて長い直線道路を走る形となるなら、前進しながら進行方向に煙幕を投げ、自分の煙幕を突っ切る形で逃げるのも手だ。

 ただし、考えなしにポンポン煙幕を撃つと味方の視界を奪うことになる点は要注意。煙幕は必要最低限に留めることに着意したい。

 

【総論】
Ⅳ号から全うに強化されて高い攻撃性能と車体正面限定という形で耐えれる装甲、素早い前進速度を獲得してはいるが、決して無視できない弱点を複数抱えた戦車である。史実に名高いドイツ最良の戦車の前評判に驕ることなく、パンターエースを目指す人は慎重な運用を心掛けて味方に貢献しよう。

史実

 本車はそれまでのドイツ戦車と違い傾斜装甲を持ち、70口径 7.5 cm KwK 42という強力な(対戦車兵器としてはあのティーガーの56口径8.8 cm KwK 36よりも近距離であれば高い装甲貫徹力を持ちつつ、命中精度も互角、リロード速度も常識の範囲。故にティーガー同様に敵戦車のアウトレンジからの攻撃を可能とする)戦車砲を搭載していた。

 特にこの傾斜装甲はT-34等ソ連戦車との遭遇を契機に、その有用性をドイツ側も認識して早速取り入れたものだ。傾斜装甲は車体上部は前面、側面及び後面の全面に渡って取り入れられており、避弾経始(被弾した際に弾を滑らせて弾くという考え方)を追求したデザインとなっている。角々した既存のドイツ戦車たちと見比べると一目瞭然でその違いが分かるだろう。

 世界最強のエース部隊専用スペシャル戦車として伝説を作りまくる代わりに、そのお値段もスペシャルなことになってしまったティーガーより遥かにコスパもいい(ティーガーはⅣ号3台分、パンターは約1.5台分)

 まさにパンターは既存のドイツの設計から脱却し、次代を担う新世代の主力戦車として産み出された、ドイツ軍期待のニューフェイスと言った存在である。

 ただし強力な前面装甲に対し重量節約の関係から側面装甲は半分の厚みであり、天板も薄くて弱点であった。
 更にはそのドイツ戦車らしからぬ、当時のドイツ軍人的には異質なシルエットが災いして敵と勘違いされてしまい、登場直後にはうっかり味方から誤射されてしまった、なんて話も…

 もっと悪いことに、初期生産のD型はクルスクの戦いに間に合わせるべく納期を無理矢理短くした為、きちんとしたテストを細部に至るまで実施できなかった。
 その結果、いざ実戦部隊が動かそうとすると不具合の発生がとにかく多く、戦う前から故障に次ぐ故障によってろくに戦わずして戦線離脱してしまうパンターが続出。中には被弾したわけでもないのにエンジンがいきなり燃え出したなんて笑えない冗談みたいな話もある。

 挙げ句の果てには、配備された部隊がそもそも練度不足で、強力なカタログスペックを活かせずに運用を誤り次々に撃破されてしまうという酷い大失敗に終わってしまった。

 この時点で前面装甲を抜かれて撃破されたパンターはいないなど優れた一面もちゃんと証明されてはいるのだが、投入された約200両のパンターは終わってみればたったの40両前後という有様…

 両軍あらゆる戦車が活躍して大戦車戦が繰り広げられた華々しいクルスク戦でデビューを飾ったにも関わらず、パンターにとってはこれでもかとケチが付きまくった上に先行きがものすごく不安となる不憫な初陣となってしまったのである。

 みんなの期待を背負い、この上ないほどの晴れ舞台を用意されたせっかくのデビュー戦で盛大にずっこけてしまい、周囲をがっかりさせてしまうという、かなり居た堪れない涙を誘うスタートになってしまったパンター。
 だが、その後は改良や試行錯誤を重ねて不具合を排除してどんどん洗練されていき、やがてこのG型で遂に最終完成形として着地することになった。

 その改修の間も通して、パンターはⅣ号の後釜たるドイツ軍次世代主力戦車としての責務を果たすべく、西と東の2つの戦火を駆け抜け、かつての汚名を返上してドイツ軍将兵の心強い味方となっていったのである。

 近年の研究では、キルレシオ的にはティーガーの化け物じみた大活躍に匹敵するほどの絶対的強者だったかといえばどうも違うらしく、一時巷で言われていたほどの無敵の存在ではなかったようだ。
 これについては相次ぐベテランの戦死によるドイツ軍の質の低下や、あくまでもエース部隊専用だったティーガーとは違い玉石混交な一般部隊用としての戦車だったこと、戦局の変化に伴い最大限に自身の強みを発揮できるアウトレンジ攻撃が可能な戦場ばかりではなく、比較的近距離での戦いにも対応せざるを得なかった…など様々な理由が考えられる。

 とはいえコストパフォーマンスに優れつつも、他国戦車よりも高い戦闘力のポテンシャルを持つパンターは強力な戦車には違いなく、エルンスト・バルクマンを始めとするエースを幾人か生み出して歴史に名を刻むこととなった。

小ネタ

これぞドイツ次世代主力戦車の姿!…あれ?

 今でこそV号戦車パンターといえばこのスタイリッシュ(?)なシルエットだが、「T-34を参考に新しい戦車を作るぞ!」とスタートした時点ではまんまパクリ…いや、T-34をコピーしたような品が検討されていた。
 しかし諸々要求性能や技術的な制約などを検討したりしているうちに、我々がよく知るパンターの姿へと変貌していくことになる。
 これを残念と考えるか、今の君が素敵だよと思うかは貴方次第。

パンターのミステリー

 初期量産型はD型で、次いで不具合等を改良したA型、試作するも途中やめになったパンターⅡを挟んで最終完成形のG型、そして試作に終わったF型…と言った具合に、パンターの型式は摩訶不思議なアルファベット順になっている。
 この理由については未だに謎で、防諜説などが存在するものの何が真実かの確証が得られていない。
 DAGF、または「Ⅱ」を挟むならDA2GFまたはDAIIGFの文字に隠された謎の意味…解き明かして名探偵となるのは、画面の前の貴方かもしれない…

世界初の暗視装置搭載戦車

 実はパンターは実用レベルの暗視装置を搭載した世界初の戦車でもある。
 暗視装置に着目して開発していた国は他にもあるし、ドイツ的にもマルダー自走砲に乗せて試験してみたのが車両積載型としては最初のようだが、本格的に車両を改造(積載弾薬を減らして空いたスペースに発電機を積み込んだり、車体後部のFっぽい形の格納庫部分を暗視装置の収納箱にしたりしつつ、車長キューポラに変わった形のごつい望遠鏡みたいなでっかいカメラをドッキングできるようしたり…)して、実戦の場でまとまった数を投入したのはパンターが初らしい。
 その名も「ヴァンパイア」、 最大で400m先、見える範囲を拡大すると100m先程度を視察可能な効果があり、流石に現代のナイトビジョンほどではないにせよ、実戦の夜間戦闘でもそこそこ使える程度の便利な見え具合ではあったようだ。
 ただし車長キューポラにのみカメラを取り付けている都合上、車長しか使用できないので砲手や操縦手は車長に誘導してもらわないといけないし、機材の配置から車長ハッチが閉じれなくなったりと暗視装置黎明期ならではの苦労が垣間見れる。
 その特別感溢れる素敵なシルエットにカッコよさやロマンを感じる人もいるようだ。
 気になる人は「パンター 暗視装置」や、「ヴァンパイア 暗視装置」などで検索してみては如何だろう?

ケルン大聖堂の決闘

 パンターもティーガーほどではないにせよ、様々な伝説的かつ歴史的名場面を持っているが、その中でも有名かつなんと実際の戦闘が映像として残っているのが、この西部戦線におけるケルン大聖堂での戦車戦である。
 アメリカの精鋭戦車部隊、第三機甲師団「スピアヘッド」所属の戦車兵が操るは、あのティーガーに挑むべく生み出されて送り込まれた新鋭、M26パーシング(正確にはそのプロトタイプであるT26E3)。
 これに対峙したのはドイツの第9装甲師団第33装甲連隊第2大隊所属、迫りくる連合軍を迎え討たんとするパンターA型。
 荒廃した古風な情景の街を舞台に、荘厳なケルン大聖堂を背景として起きた両雄の一騎討ち。細部を書くと長くなってしまうのでこの場では割愛するが、興味のある人は是非とも動画サイト等でその一部始終を確認してほしい。https://youtu.be/JhJGqL80cqA?si=FxKKkDwpG45rosmv

出典/参考文献

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