M1903 Springfield

Last-modified: 2024-03-22 (金) 21:10:38

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概要

スプリングフィールドM1903(英: M1903 Springfield)は、アメリカ合衆国で開発されたボルトアクション式ライフルである。公式には1903年6月19日に採用された。

BR・Tier

項目数値
Tier1
BRI

距離毎ダメージ減衰率

項目改修前⇒改修後
距離(m)1010020030040010001500
打撃力22.1⇒25.418.1⇒20.914.8⇒17.012.2⇒14.010.0⇒11.42.7⇒3.11.3⇒1.5
 
貫徹力
距離(m)101500
貫徹力(mm)1.00.1

性能

項目初期値⇒最大値
口径(mm)7.62 mm
打撃力22.1⇒25.4
銃口初速(メートル毎秒)830
発射速度(発/分)51 ⇒ 59
リロード時間 (秒)3.5
垂直反動124
水平反動31
供給システム*15発弾倉
重量(kg)4.0
弾倉質量(g)26.9
射撃方法手動

解説

特徴

アメリカ軍歩兵初期装備。1発の打撃力はRoss rifleLee Enfieldと同等でアメリカ軍ライフル最大。あくまでも初期武器なので、早く他の銃をアンロックしよう

 

【火力】
1発の打撃力はアメリカ軍ライフル最大で、距離減衰はドイツ軍初期装備Kar98kよりも若干良好。一方で発射レートはKarよりも若干低く米独ライフル中最低。
打撃力が高いだけで他に利点はないので、上位互換のRoss rifleやLee Enfieにさっさと切り替えたい。

 

【適正距離】
初速が速いためか、狙撃銃には劣るが、中距離でもそこそこの打撃力を保つ。発射レートが低いため、接近戦はM1ガーランド等のセミオート銃に大きく劣る。

 

【命中精度】
水平反動は低いが、垂直反動が目立つが上位互換の銃よりは反動は低いため、
長距離での狙撃には向いている。

 

【総論】
いかんせん初期装備なので、狙いやすさ重視ならRoss rifleやLee-Enfield、発射レート重視ならM1ガーランドに置き替えていきたい。
ただどの距離でも大体ワンパンできる打撃力を持ち、連射力に目を瞑れば初期武器としては優秀な部類。銀チケットをケチってこれ一丁持たせてもなんとかなりやすい

史実

概要

M1903は第一次世界大戦および第二次世界大戦を通して使用され、1936年にセミオートマチックのM1ガーランドが制式化されるが、不具合と配備の遅れにより1942年初期頃まで第一線で運用された。M1ガーランドへの代替後も、朝鮮戦争およびベトナム戦争まで狙撃銃として使用された。

開発

スプリングフィールドM1903はアメリカのスプリングフィールド工廠で開発された。19世紀後半のアメリカ陸軍はノルウェーの銃器設計技師オーレ・クラッグとエリック・ヨルゲンセンが開発したクラッグ・ヨルゲンセン小銃をM1892およびM1898としてライセンス生産していた。この銃も側面から弾倉に給弾する設計など面白い特徴を持っているが、1898年の米西戦争でこれらの小銃がスペイン軍の用いているM1893"スパニッシュモーゼル"に比して性能的に劣っていることが認識され新型小銃が開発されることとなった。

特徴

使用弾薬は従来の.30-40弾よりも発射薬を増やし高打撃力にした.30-45弾(.30-03弾)を新規に採用した。40は発射薬が40グレインという意味であり、これを45グレインに増量したわけである。機関部の設計に関してスパニッシュモーゼルとモーゼル氏が過去にセールスで持ち込んだ試作品に強く影響されて(というよりほぼコピーして)おり、給弾に関しても一般的なモーゼル系ライフル同様上から5発をストリッパークリップにて装填する。安全装置の構造と形状まで一致しており小ネタ解説にあるモーゼル社の訴訟もやむなしといったところであろう。ストックなどの木製部品やバヨネットラグ、照準器などは米軍規格に合わせた独自の設計である。一応擁護すると日本の30年式小銃をはじめイタリアのカルカノ、イギリスのP14などこの時期に設計された小銃の多くが少なからずモーゼル設計の影響を受けており、アメリカの場合はやり方が露骨すぎたというだけである。

その後

1906年には尖頭弾となりより貫徹力の向上した.30-06弾が採用され、WW1ではM1917に対し半数程度であるものの多数の本銃が前線に投入された。1936年には後継となるM1ガーランドが採用されたが生産体制がなかなか整わず若干の改修を加えたM1903A3が1944年まで生産された。

小ネタ

特許侵害

設計にあたって独自設計を盛り込んだにも関わらず、モーゼル社から特許侵害についての訴えが起こされた。その後の調査で多数の特許侵害が認められたため、M1903小銃1丁あたり75セント、専用挿弾子1,000個あたり50セントをアメリカ政府がモーゼル社に支払い、合計200,000ドルに達した時点で特許料の支払いが完了したものとするという合意がなされた。しかしDWMから尖鋭弾の特許侵害についての訴えが起こされ、裁判は第一次世界大戦の勃発によって中断されたものの、ドイツ側が勝訴し、アメリカ政府に対し412,520.55ドルの賠償金支払いが命じられた。

出典/参考文献

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*1 銃本体に1マガジンで供給できる弾の総数