「陽性でも後遺症、陰性でも後遺症。」リンク集

メンバーのえりさんが書いてくれた資料

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メンバーのえりさんが書いてくれた資料です。
後半に瞑想についても書いてあります。
微熱組の方は皆さん行っていて、調子が上がっている方もいらっしゃるので、是非ご活用ください。


小児期トラウマがもたらす病 ACEの実態と対策 (フェニックスシリーズ)   ドナ・ジャクソン・ナカザワ https://www.amazon.co.jp/dp/4775941933/ref=cm_sw_r_li_dp_U_dDa1Eb0FT4PX0

小児期に受けたストレスが、時限爆弾のように遺伝子の免疫機構に影響を及ぼし、それが大人になって、ふとしたきっかけで様々な病気を引き起こす。
アメリカのACE(逆境性小児期体験)の研究の本を読みました。
自分自身の小児期の体験と今の長引く体調不良もこの本で自分なりの道筋が見えてきたように思い、もしかしたら同じようにこの本の内容が快方へ向かう手助けとなる方がいるのかもしれない、だったら情報を共有してみようと、拙い文章ですがまとめてみました。
本を一冊読んだだけでこの研究を網羅できるはずもないので、一読者の読書感想文と捉えてください。

①ACEスコア
小児期にどれだけの逆境を体験したのかを数値化したもの。
スコアの質問項目はクリニックちえのわのHPのリンクを貼りましたので、ご参照ください。
質問が当てはまった数がスコアとなります。
当てはまる項目が少なくても影響の大きい逆境もありますし、ここに挙げられていない学校でのいじめなども逆境となります。同じ逆境を経験しても、本人の感受性の違いで影響の現れ方も違います。
https://chienowa.org/?p=2343

②ストレス反応
何か予期せぬ事態が起きた時、脳の視床下部から下垂体と副腎を刺激するホルモンが分泌され、アドレナリンとコルチゾールの分泌を促す。これらのホルモンによって免疫反応が刺激され、体が自分を守るための戦闘態勢に入る。その後、危険な事態が過ぎ去ると、ホルモンの分泌が収まり、体内のシステムが正常に戻り、元のリラックスした状態になる。この一連の反応が正常なストレス反応。

慢性的なストレスを受けると、正常なストレス反応が鈍り、常にストレス反応のスイッチが入ったままの状態となる。常にストレスホルモンが分泌され続け、ホルモンバランスが乱れ、炎症を起こし、様々な病気の原因となる。
脳の発達段階で繰り返しストレスに晒されると、ストレス反応を調整する遺伝子が働かなくなり、生涯にわたって反応を正しく調整できなくなる。アクセルが入りっぱなしでブレーキが効かない状態。

③ACEスコアと女性ホルモン
ACEスコアと自己免疫疾患の相関は特に女性に突出している。
21の自己免疫疾患のいずれかで入院する確率は、ACEスコアが1点ずつ増えるにつれ、女性は20%上昇、男性は10%上昇。(アメリカのデータ)

女性は男性に比べ、コルチゾールの分泌量が多い。ストレス反応が正常な場合、優れた抗炎症作用をもたらす。女性ホルモンの一つのエストロゲンも、免疫システムが抗体を作り出すのを促進する。一般的には女性のほうがより強力な抗原抗体反応を示す。
一方で、エストロゲンには自己抗体(自分自身の体の組織を攻撃する抗体)を増やす働きもある。
男性はもともとコルチゾールの分泌が少ないため、ストレスが加わるとコルチゾールの血中濃度を急激に上昇させて炎症を抑える。対して女性にストレスが加わると、コルチゾールの分泌量が減り、炎症をコントロールできなくなる。女性が慢性的なストレス下に置かれると、自己抗体を作るエストロゲンの分泌が多いままコルチゾールの分泌が減少し、炎症抑制作用が低下するため、自己抗体が大量に作られ体内のシステムの調整がきかなくなる。

④私の個人的な感想
微熱仲間と出会い、情報を得ていくうちに、長期化する方にホルモンバランスの変化が始まる30~40代の女性が多いこと、精神的な疲労状態にある方が多い印象を受けたことで、この本にあるストレスと女性ホルモン、自己免疫の一連の流れがコロナらしき感染症からの慢性疲労と繋がる面もあるのではないかと思いました。
小児期の逆境の有無に関わらず、長引く感染症という身体的・精神的ストレス下において、副腎皮質ホルモンの分泌量が減り、エストロゲンによる自己抗体の生産が促され、結果慢性疲労やぶり返しの原因となるのではないかと。

⑤回復
本の中では、小児期の逆境体験からの回復について、子供の頃の逆境体験を振り返り、信頼できる人に打ち明け、カウンセリングを受けることを勧められていますが、小児期の逆境体験を乗り越えるためにはACEに理解のある心療内科やセラピストを頼るべきだと思います。この振り返りがうまくいかずに一時的に悪化した例の記載もありましたので、専門家の十分なケアが必要になります。

瞑想のススメ

そのほかに、自分でできるケアとして、瞑想が挙げられていました。これは逆境体験のない、感染症のストレスからくる不調にも適用できるものだと思います。
慢性的なストレスによってブレーキがきかずにアクセルが入りっぱなしの状態から、ブレーキがかけられる状態に修復していく作業になります。
精神安定剤や抗うつ薬は交感神経系の働きを抑える作用がありますが、副交感神経系を高める薬はなく、最も効果があるのが呼吸だと書かれています。
瞑想と同様に、ヨガ、太極拳、気功なども勧められています。

私は10日ほど、朝と夜の瞑想を続けています。ベッドで横になり瞑想アプリで静かに音楽を流し、全身の力を抜き、ただゆっくり大きく呼吸するだけです。最初の頃は15分ほどでしたが、今は寝る前に仰向けで30分瞑想し、そのあと眠りやすい楽な姿勢になって、再び瞑想アプリの音楽を流しながらゆっくり呼吸しているうちに眠っています。
夜中や明け方も早く目が覚めてしまったら、深い腹式呼吸をしてまた寝ています。
朝はそのままベッドの上だったり、起き上がってソファーの上だったりしますが、10分くらい瞑想を続けています。
瞑想を始めた頃は全快まであと一息という体感ではありましたが、10日間瞑想を続け、深く呼吸をする習慣がつき、呼吸が楽になったこと、全身のだるさが確実に軽くなったことを実感しています。
瞑想には色々な方法があるようなので、ご自身が続けやすい方法でいいと思います。

以上、個人的な読書感想文にお付き合いいただきありがとうございました。
修正すべき点があればご指摘ください。

メカ
作成: 2020/08/10 (月) 20:57:54
最終更新: 2020/08/13 (木) 11:52:33
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