続・野球との関わり(高校生・その3)
帰りのホームルームが終わると、僕とジュン君は、マコっちゃんに言われたとおりグラウンドに直行した。
野球部の下級生たちが既に練習の準備に取り掛かっていたが、
マコっちゃんは「まだ始まるまで10分くらいあるから、その間にお前らにノックしてやるよ」と言った。
僕とジュン君はグローブを手渡され、サードの守備位置あたりに立たされた。
普段は3人の中で、マコっちゃんがイジられ役だったが、この時ばかりは立場が逆転した。
僕とジュン君はノックを通じて、マコっちゃんから「これでもか!」というくらいイジリ倒されたww
小学生の頃やってたのは軟式野球。
中学以降は、野球との縁は一切絶たれていた。
つまり、僕はこのとき、初めて「硬球」を体験したのだ(ジュン君も同様だったらしい)。
怖い!怖すぎる!!
グラウンドを這うかのように転がってくる際の、あの「ゴツゴツ・・!」とした音が今でも耳に残ってる。
また、打球が体に近づけば近づくほどに、どんどん加速してくるような気がして、ものすごい恐怖を感じた。
同じ野球と言えども、硬式と軟式では別モノなんだと僕はこのとき初めて知った。
マコっちゃん的には、単に僕とジュン君を軽くからかってるだけなんだろうが、僕ら二人は必死の形相w
まず、怖すぎて打球の正面に入れない。
「逆シングルでキャッチ」なんて言えば聞こえはいいが、単純に打球を避けながら捕ってるだけのヘッピリ腰w
そんな僕とジュン君の情けない姿を見ながら、マコちゃんはケラケラと笑い声をあげ、さらに容赦なく打ち込んでくる。
左右に振られるなんてのはまだマシで、とにかく正面への強い打球が怖いのなんの!
わずか10分程度の事だったが、それまで味わったことのない、
恐怖に満ちた「地獄のノック」を体験させられたのであったw
そろそろ野球部の練習が始まるというので、僕とジュン君のイジられタイムは終了。
マコっちゃんは「いや、でも二人とも、上手いよホントに。大したもんだよ!」と褒めてくれたが、
俺とジュン君はげっそりw
「硬球、怖すぎだろ!(泣)」と言う僕らに対して、マコっちゃんは「慣れだよ、慣れ」と言っていたが、
僕はこの日を境に、硬球でプレーしてる高校球児やプロ野球選手をより一層、尊敬の眼差しで見るようになったとさ。
(次回、高校編の最終回。マコっちゃん高校最後の夏・・の巻)