不気味なほど静かに思える夕暮れ時の野原に、風が吹きぬけた
風の吹き抜けた方向に目をやると、とうとう目視で確認できるほどの距離に音の主が現れた!
「ガオォォォン・・・」
「お、大きい・・・!」
「な・・・なにアレ!あれセルリアンなの!?」
木の陰に隠れてセルリアンを観察する3人
4mか、いや5mはあろうかという大きなセルリアンの周りを、ちょろちょろと他のセルリアンが取り囲んでいる
「マ゛ァッ!!!」
「!!なっ・・・!!」
突然セルリアンが大きな声で咆哮する
その声に反応しているのだろうか、周りをちょろちょろと勝手に動いていたセルリアンは規律正しく大きなセルリアンの後をついて歩く
「あれって、あの声で、セルリアンをあやつってるのかな?」
「・・・みたところ、そんな感じネ」
(声で、セルリアンを操る・・・?それって・・・)
「オンモラキが、言っていたわ。セルリアンを集めているものがいるって。」
ハシグロアビのつぶやきに、少しぞぞっと鳥肌を立てるニホンイタチ
「・・・まさか、アレ・・・?」
「・・・その可能性は、高いわね・・・」
スケリーから、さらにぞっとする一言
「アレが向かってる方向は、こうざんのほうネ」
「・・・!!!まずいわ。こうざんには、戦う力のないフレンズ達がたくさん避難してるのよ!」
「や、やばいんじゃあないの!どうする!?どうする!?ねえ!」
「ちょっと落ちついて、ネ?」
「周りにいるセルリアンは、1,2,3,4、5匹・・・この数なら・・・」
「ま、まさか、仕掛けるつもり!?」
「んー・・・先に、仲間と合流、するべきじゃない・・・?」
「アレがセルリアンを呼ぶセルリアンだったとしても、周りのセルリアンが少ない今ならなんとか叩けるわ!」
「確かに、たくさん呼ばれちゃったら収拾がつかなくなるかも・・・うーん・・・」
考え込む3人・・・