いつも通りに拠点に戻って休憩しようと思うとなぜか明かりがついていない
不審に思いながらもドアを開けると蝋燭の明かりではっきりとは分からないが6人ぐらいが一斉に私を見つめてくる
少しおびえていると、そのうちの一人が聞き覚えのある声で「隊長さんも怖い話聞きますか?」と話しかけてきた
それはドールちゃんで、ミライさんが手招くのを見えおもむろに席に座る
みんなから話を聞くと、どうやらこんな寒い時期なのに怪談話で盛り上がろうというらしいのだ
ちょうど今から始めるみたいだったのでドールちゃんが司会で進行することになる
「まず誰から話しますか?」
「じゃあ私からいこうかなー」
片手を上げながらそう言い出したのはフェネックさんだった、彼女が席を立つとみんなが静かに耳を傾け始める
「私とアライさんが探検隊とは別行動で噂の黒でかセルリアンの正体を探るために各ちほーを巡りながら、フレンズから目撃談を聞いていたんだけどその日は遠くまで行きすぎて拠点に戻れなかったんだ
だからたまたま通りがかったアリツカゲラさんにどこか泊まれる場所はないかと聞いたらいいところがあるから、ついてきてほしいって言われたんだよ
ついていくと確かにそこには立派な建物があって泊まってる子の名前が書かれている名簿にはタイリクオオカミさんやジャパリ団のみんなの名前があったんだ
部屋を案内されるとふかふかのベッドにそのロッジ限定のシナモン風味あんこジャパまんがあっていい景色が見えるお風呂もあったんだけど疲れててすぐ寝ちゃったんだよ
気づいたらもう夜遅くてふと窓の外を見ると何か燃えているように明るいものがカラカラと不気味な音を立てながらうろうろしていたのが見えて、目をこすってもう一度見るとどう見てもセルリアンでびっくりしちゃったよ
しばらくするとパァンと何かがはじける音がしてそれからすぐに叫び声がして黒い恰好をした誰かが中に入ってくるのをみたんだ、セルリアンに襲われたんじゃないかと思って玄関に走って向かったけど鍵がかかってないのにセルリアンが入ってきてないし、黒い服もそこに落ちていたんだ
ドタバタという音でみんなが起きて念のため部屋中調べてみたけどセルリアンはおろか逃げ込んできたはずの誰かもいなかったんだ
するとタイリクオオカミさんが世の中には見た目はフレンズのセルリアンがいると恐怖心を煽ってきたよ
しばらく本当にフレンズのフリをしているセルリアンがいて、乗っ取られてるフレンズは連れ去られてしまったのでは無いかとみんなが思い始めた頃、いつの間にかタスマニアデビルがいなくなってることに気づいたんだ
やはり、フレンズに化けるセルリアンがいるのだとざわざわして念のため外を確認してみると火の跡が湖に向かって続いていることがわかったよ
セルリアンに追いかけられて湖に落ちてしまったのでは無いかと焦ってアライさんが飛び込もうとした時、木の間から彼女が出てきたんだ
その後ジャパリ団から来年のために火の玉を動かすマジックをできるように練習していだというネタバラシ、彼女は火の始末が不安で湖に行って消しに行ったをと伝えられてみんながほっとした時
その時だったんだ
山の上から真っ赤に燃えたものがゴロゴロと転がり落ちてきて命からがらここまで逃げてきたというわけさ
疑うんだったら向こうの山を見てみなよ
そう言われてみんなが玄関の窓のガラス部分から覗き見ると確かに遠くの方で明るくて丸い何かが跳ねながらこちらに近づいているように見えた
私はとっさに玄関から出て見てみるとジャパリ団がニコニコしながら火の玉がついた竿を持ってこちらに走ってきたのが見えた
「あちゃー、バレちゃったかぁ。でもみんな楽しんでくれたかな?」
まだトリックに気付いていないみんなは燃えるセルリアンに怖気付き震えていた
「あれ、でもひとつ玉が多いような」
ホラー!!🔥
こわいこわいこわい!
一つ多い火の玉の正体は…?