戦闘が始まってから既に数十分が経過していた、巨大セルリアン本体の動きは遅いものの、本体より生える無数の触腕によってヒグマ達は苦戦を強いられていた
リカオン「うわわわっ!ひっヒグマさぁーん!オーダーきついですよぉーっ!」
必死にセルリアンの注意を引くリカオンが悲鳴をあげる
キンシコウ「まずいですね…触腕をいくら潰してもすぐに再生してしまうんじゃ…」
ヒグマ「くっ、このままじゃジリ貧だぞ…!何か…何か手はないのか…!」
じゃんぐるちほー特有の温かく湿った風がハンター達の体力を容赦無く奪って行く、焦るヒグマには熊手がいつもより重く感じられた
ヒグマ「…あの触腕が厄介だ…加えてこの暑さ…どうしたら…」
思考を巡らせていたヒグマの集中力が僅かに緩んだ刹那、リカオンを追っていた触腕の一本がヒグマに襲いかかる
ヒグマ「しまった…!!」
致命傷を避けようと熊手を盾に頭を覆ったヒグマだが衝撃は来かった、ふと防御を解くとそこには触腕を鷲づかみにするグリフォンが立っていた
グリフォン「こいつをどうにかすりゃあいいんだな?」
ヒグマ「あ、ああ」
グリフォン「へっ任せな!うおらぁああああーーーーーっ!!」
叫びとともにグリフォンは触腕を強引に引き寄せると力任せにセルリアンを投げ飛ばした、グリフォンを中心に弧を描くように浮き上がったセルリアンは反対側の地面へと叩きつけられた
ヒグマ「なっ!?馬鹿力にも程があるだろ…!」
地面に叩きつけられた衝撃でセルリアンの動きが止まる
ヒグマ「今だリカオン!キンシコウ!石を砕け!!」
顕になった弱点の石に二人の攻撃が炸裂するがサンドスターを消費し過ぎた為か完全に破壊出来ない
ヒグマ「まずい!復活するぞ!」
セルリアンがその巨体を起こそうとした直後だった
オカピ「オカピだゾッと!」
オカピの強烈なキックが砕けかけた石を完全に粉砕した、『パッカーーン』という音とともにセルリアンはサンドスターの結晶となった