真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 72

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ちゃむがめ 2021/07/08 (木) 00:25:04 修正

─────「ミーバネルチャ中央街(セントラルシティ)アザミ教会本堂


画像1


7月3日7:00(ナナマルマル)、定刻通り治安管理局はアザミの教会堂を包囲網を敷き取り囲む。
対アザミ水際作戦」と銘打ったこの作戦に参加するのは国家公認断片者(フラグメンター)であるレミート、ヘタル、バイパーゼロ。それに加え非断片者(フラグメンター)のリョック、大水木、とその他32人の局員。
そして────己の断片(フラグメント)と向き合えず非断片者(フラグメンター)として生きる道を選んだ国家非公認断片者(フラグメンター)の中野玲羽。
彼等は付近の商業ビル内や路上に停めた車、建物の陰に息を潜め教会堂内部の動向を注視する。

「バイパーゼロ、時間だ。交渉に()け、決してアザミの信者共を刺激するな。」
「了解です、レミート少将殿。それでは(わたくし)パイパーゼロ、"交渉"に向かうで有ります。」

この作戦を現場で指揮するのはレミート・フィクスフリット、現時点での階級は"少将"。
そして本作戦で"交渉人"として抜擢されたのはパイパー・ゼロ=フレンス。階級は"大佐"。
慎重な足取りで教会堂の入り口の扉へと向かう彼を他の局員は見届けた後より一層眼光炯々(がんこうこうこう)として監視を再開する。
バイパーゼロは扉越しに教会内の信者を諭すもアザミの信者は聞く耳を持たない様子で膠着状態のまま時間は過ぎていく、バイパーゼロの"交渉"を彼の装着した無線越しに聞いていたレミートは余りに状況は何の進展も見せないので苛立ちを隠せずにいた。

「チィッ、カルトの犬共が。奴らには交渉よりも啓蒙が有効なのではないのか?」

一方その頃、時を同じくして付近に停めた車の中より、大水木と玲羽は教会堂の動向を観察していた。

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