真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 49

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ちゃむがめ 2021/07/01 (木) 22:42:52 修正

―――
―――――…

「…っていうことがあってね~」

「…へ〜、世も末だな。」

「他人事じゃない!おバカ!」

玲羽は大水木の話を他所にプリンアラモードを口に運んでいく。

「それでその"革命"と称したテロを未然に阻止する水際作戦が明後日7月3日の午前7:00時(マルナナマルマル)に行われるって通達、玲羽の所にも来たよね?」

「何それ…?知らね〜、さっき起きたばっかだし…」

「あんたそんな自己管理能力でよくその階級になれたわね…。」

大水木がそう言って溜め息を吐いた頃、玲羽はプリンアラモードを平らげ終えていた。

「"能ある鷹は爪を隠す"のだよ、大水木クン。それじゃ会計ヨロシクー。」

そう言って彼は伝票を大水木に押しつけ足早に店を出ようとする。

「え、は…?奢り?」
「呼んだの、大水木じゃん。おれこの後病院行かなきゃ行けなくてさ、ゴメンね〜。」

玲羽は大水木のしかめ面を気に留めることもなく、背を向けて手を振り足速に店を出た。

「…チクショ〜、やられた…!気づけばいつも玲羽(アイツ)のペースに乗せられてる…」
「…でも今日、玲羽、いつにも増して肌が青白かったな…ちゃんと健康気にしてるといいけど。」

一抹の疑問を胸に大水木は窓の外、中央街(セントラルシティ)の街並みに物思いに(ふけ)る。


─────────『#03「胎動」』。

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