真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 125

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相原ガガ美 2021/11/07 (日) 23:15:38

「冥土の土産に覚えておくといい。」

やれやれ、俺は少し調子に乗り過ぎたらしい。
気付けば雀荘の人間達の目線が、些細な無礼の為に銃刑の判決が下った俺に注がれている。

「はは…そうかい…それは知らなかったぜ、これからは気を付けよう。」

「残念だが、"これから"は無ぇぞ他所者野郎。」

西家(シャーチャ)の男が俺の顳顬(こめかみ)に銃口を突き付ける。

「ところで、西家(シャーチャ)のアンタ、銃の安全装置(セーフティ)が外れてないぜ。」

「あ?そんな筈は…」

そう言って西家(シャーチャ)の男が銃口を俺の顳顬(こめかみ)から逸らした直後、俺は懐から取り出した拳銃(コルト・リボルバー)を引き抜き西家(シャーチャ)の男の利き手を的確に撃ち抜く。

「て、テメェ…!?やりやがっ…」

慌てて銃を構え直した南家(ナンチャ)の男の手を同じ要領で吹き飛ばす。
例え銃を携帯しようと、その力が未知数の断片者(フラグメンター)を制圧するのに比べりゃ、銃を持った素人を制圧する事なんて赤子の手を捻るのと同様に造作も無い所業だ。

「悪いな、その指じゃあもう満足に雀も打てないだろう、これでさっきの賭けは引き分け(ドロー)だ。」

「さて、東家()のダンナ、さっきの話を続けよう。」

「…分かった、表に出よう。僕達のような迷惑者が居座る訳にもいかないだろうし。」
「この(ゲーム)は君が無様に殺される方に賭けていた僕の負けだ。」

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