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4月12日第1回ゼミナールへのリスポンス / 18

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今年度の初回ゼミナールお疲れ様でした。書き込みが遅れてしまって申し訳ありません。授業中に意見を述べることができなかったので、軽くここで触れようと思います。
私が注目したのは鎮目あすかさんの「映画『早春』におけるポスト・スウィンギング・ロンドンが生むアンニュイ」(p205)です。まずこの論文でよいところは、マイクの性格や舞台設定をスコリモフスキ監督の過去と重ね合わせているところです。個人的にはカラーコーディネートの解釈も興味深く、特に映画内で赤が特徴的に使用されていることからマイク(スコリモフスキ監督)がスウィンギング・ロンドンの文化を容認しようとするも完全には受け入れることができないと明らかにしているところが好きでした。
対して気になった点は、第三章第二節(p225-)で議論が脱線していることです。この節ではスーザンの死を冒頭から示唆していることが様々な方向性から根拠づけられていますが、第二章 理想郷としての「スウィンギング・ロンドン」でスコリモフスキ監督によるスウィンギング・ロンドン文化への憧れについて述べていること、結論(p230)で『早春』と『アンナと過ごした4日間』を比較し、「スコリモフスキ監督が他国への文化の憧れや懐疑を描くことから脱却し、ポーランド性を再獲得した」と述べているじょとから、この節ではスコリモフスキ監督がなぜスウィンギング・ロンドン文化に懐疑的であるかを明らかにすべきだと感じました。この論文の良さとしてスコリモフスキ監督の過去を詳細に分析していることが挙げられるため、監督の過去や思想と今作に共通点が見つからないか考えるとよいと思います。
第一回目からゼミに参加できず不安でいっぱいですが、今年もみなさんと共に走り抜けていけたらなと思っています。今年度も協力しながらがんばっていきましょう~!

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