海底スナック『竜宮』の店内では矢沢永吉の曲が止まらないha・ha。
勝特隊(勝馬特別捜査隊)のエージェント缶ビがリクエストしたものだ。
乙姫ママ 「エリザベス女王杯の捜査は進んでて?」
エージェント缶ビが胸の内でつぶやく。
(うっ・・・さっそくだ。まだまだ捜査中なんだよぉ~。・・つうかせっかく永ちゃんに酔いしれていたのにぃ)
しかしそんなことはおくびにも出すわけにはいかないのだ。
缶ビ 「長期予報でいうところの『土曜日は雨、日曜は晴』が、現段階で土曜日降らない予報じゃん。
何とも言えんのよぉ~。
本命サイドは当然のデアリングタクト、スタニングローズあたりとしても、その次の捜査ができんww」
タイ 「その2頭ではどちらが上位?」
缶ビ 「うん、個人的には、よっぽど抜けた馬でなくちゃ古馬が上位だろうと思うんだが・・・」
ヒラメ 「・・・だが? 今回は違うの?」
缶ビ 「脚質的なことやなんかを考えると、前で競馬をするスタニングローズが侮れないような気がするが・・
でも歴戦のデアリング、まだまだ負けねえよ・・っつう気も強くてなぁ」
乙姫 「じゃ、それはそれとして、本部の穴馬アラームは鳴らないの?」
缶ビ 「ピンハイとルビーカサブランカ」
タイ 「直前の長距離輸送を避けて前乗りのマリリンは?」
ヒラメ 「前々走の宝塚記念はそれを狙ったのに、勝馬から7馬身差の7着だったわ」
缶ビ 「その辺も含めてちょっと直前まで捜査中どえ~~す」
ママが驚きの色を隠せないように叫んだ。
乙姫 「え~~せっかく来てもらったのに何も情報なしなの?」
缶ビ 「いや、土曜日の武蔵野Sはなんか強烈にアラームが鳴ってたけど。
そっちの捜査にも取り掛かってるもんで。・・へへっ」
タイ 「こちらの軸はレモンポップなんでしょう?」
ヒラメ 「そこは強そうよねえ」
缶ビ 「狙いは5か月ぶりの東京コース参上のセキフウだ」
乙姫 「現在8番人気ね。なんでかしら?もっと人気になってもいいような気がするけど」
タイ 「さっき言ってたみたいなことかしら。3歳馬だから?それに競争成績にムラがあるわ」
缶ビ 「デビューの新馬(芝)以外のダート戦では、掲示板を外しての大負けは2戦だけ」
乙姫 「そうね、外国や大井では大負けね」
缶ビ 「というかそれはコースというより距離じゃないか?その2戦は1900と2000m。
外国と言っても前走のコリアカップ1800mは3着だ。
しかも陣営はその3着のコリアカップでさえ『堅い芝はあわない』と言っているけどね」
タイ 「でもコリアカップでは古馬とも対戦してるけど、国内では今言ってた大井のジャパンDD10着。
あとは同世代としか戦ってないわね。国内の古馬は大丈夫かしら?」
缶ビ 「う~む、それはやってみなければわからないが、ユニコーンSでクビ差負けたペイシャエスが
ジャパンDDで古馬相手に好勝負をしているのを考えれば、セキフウも1600mの舞台なら
十分勝ち負けだと思う」
乙姫ママは思った。 (今日はマジメだわ。オヤジギャグで閉めないのね)
テレパシーのようにタイ、ヒラメにも伝わった。(それは『セキフウ』で上手いオチがないからよ)
缶ビ 「おいwwっ!おれにも伝わっとるワイ。思考波強すぎじゃい!ボリューム下げんかいっ」