ストラディバリウス級は、帝国やオーガスレリア、ナムルノ公国の運用する巡洋艦である。西側名称はベルクート級。
↑(上)1番艦セリアー。(下)6番艦パガニーニー・デサイント
バルセロナ・ザリツィア造船公社がナムルノ公国へと提案した22年1230型巡洋艦、オーガスレリア海軍のプリンス・アーブラハム級(以降プリンス級)、帝国海軍のストラディバリウス級(以降ヘリエ級)を纏めて「ストラディバリウス級」と呼称しており、巡洋艦としては多くの同型艦が運用されている。
プリンス級はアイナ級、ヘリエ級はサン・マルコ級などPS4規格の旧艦艇の運用思想をそれぞれ引き継いでいる。
ミサイルを主体とする艦隊を派遣し、クレタ沖海戦における敗北を経験した帝国軍は砲撃戦の重要性を再認識し戦艦や砲撃巡洋艦の建造をCNBZへと依頼した。同時期にCNBZへナムルノ公国、オーガスレリア連合王国から巡洋艦の発注を受けておりCNBZは、船体を共通とし武装をモジュール化する方式で三国それぞれの要求へと対応し1番艦セリアーがナムルノ公国へ、2〜5番艦に先んじて竣工した6番艦パガニーニー・デサイントと7番艦レーディー・ハームズワースがオーガスレリア連合王国へと引き渡された。6番艦と7番艦は空母打撃群へ対抗するため対艦ミサイルを多数搭載するミサイル巡洋艦に、1番艦は防空巡洋艦として船体は同じでもそれぞれ違う運用形態を持つ艦艇として完成した。2番艦ヘリエから続く「ストラディバリウス級」は、帝国軍の要求から砲撃戦重視の武装が装備されミサイルはあくまでも副武装として装備されている。
5番艦ムンツの就役以降、クレタ紛争のような艦隊戦はなくグラトス内戦や台湾出兵以外目立った戦役への参加はなかった。オーガスレリア海軍のストラディバリウス級は帝国海軍の潜水艦部隊と喜望峰沖にて戦闘を行っている。
世界情勢の緊迫化による軍備再編にて、ストラディバリウス級は不足する巡洋艦の補填として追加建造が承認された。承認に際して強化改修案を増産することとなり8番艦〜12番艦の4隻はストラディバリウスⅡ級と区別されるようになる。前級と比べ個艦防空能力が大幅に強化されており対艦砲撃戦闘の他、上陸支援が想定されている。
冷戦の始まると中東やカリブ海など遠方へ派遣されるようになり、イラク内戦では、艦隊のイラク急行に参加しホルムズ海峡でリバティニア艦隊と交戦するなど最前線で運用された。ホルムズ海戦において、両者多数のミサイルが撃墜され砲戦が主体となったことで改めて強力な主砲を搭載する艦艇の有用性が認識され、ティアマト級の建造や第二次改修へと続くこととなる。