日蓮大聖人は、『三世諸仏総勘文教相廃立』の中で次のように申されております。
今経に之を開して一切衆生の心中の五仏性・五智の如来の種子と説けり是則ち妙法蓮華経の五字なり、此の五字を以て人身の体を造るなり本有常住なり本覚の如来なり是を十如是と云う此を唯仏与仏・乃能究尽と云う、不退の菩薩と極果の二乗と少分も知らざる法門なり然るを円頓の凡夫は初心より之を知る故に即身成仏するなり金剛不壊の体なり
語訳しますと次のようになります。
法華経にはこの五行を開会して、一切衆生の心中にある五仏性、および五智の如来の種子であると説いている。これがすなわち妙法蓮華経の五字である。の五字をもって人身の体を造っているのである。したがって我が身は本有常住であり本覚の如来である。
これを法華経方便品第二で十如是と説いたのであり、これは「ただ、仏と仏とのみが、すなわちよくこれを究め尽くしている」と説かれるのである。
この法門は不退の菩薩も極果の阿羅漢を得た二乗も少しも知らない法門である。それを法華円頓の教えを信ずる凡夫は初信の位からこれを知ることができるゆえに即身成仏するのであり、金剛不壊の体となるのである。
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