警告: HMCLおよびO5による承認が必要
貴方がアクセスを試みているファイルはレベル4/2000クリアランスを持つ人員にのみアクセスが許可されています。このクリアランスは通常のレベル4セキュリティプロトコルに含まれません。
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必要なクリアランス無しにこれ以上のアクセスを試みることは財団による雇用の終了、全ての教育上、医療上、退職後、あるいは死亡時の福利厚生を取り消す根拠となります。資格認証のため、貴方はこれをもって既知の情報災害的画像に曝露される事に同意することとなり、貴方が画像に対する予防措置を受けていることを確認します。認証されていないアクセスの場合、このコンソールは操作不能になります。保安要員が派遣され、貴方を蘇生した後に尋問のため留置房へ護送することになります。財団のイントラネットに接続されていないいずれのコンピューターからこのファイルへアクセスを試みることも、クリアランスに関わらず即時終了をもたらすこととなります。
[保安用情報災害起動: 神経活動スキャン中]
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意識が確認されました。ファイルを取得します。
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SCP-2000 - Deus Ex Machina (機械仕掛けの神)
Object Class: Thaumiel
取扱方: SCP-2000の入り口はイエローストーン国立公園内の放棄されたパークレンジャーステーションに偽装されています。民間人による幾度かの不法侵入の試みにも関わらず、施設の記録された歴史上入り口は破られておらず、更なる物理的封じ込めは不要であると思われます。SCP-2000に対し、プロトコル・プレーンサイト-201が実施されています。必要な物資と補充要員は無標識のロードビークルあるいは民間のヘリコプターによって輸送しても構いません。
レベル4/2000未満のクリアランスを持つ人員はSCP-2000およびその封じ込めと維持に関わるあらゆる手順に言及する書類へのアクセスが許可されません。レベル5/2000未満のクリアランスを持つ人員はSCP-2000のサブレベル3より下への侵入が許可されません。SCP-2000に割り当てられた全ての人員は神経学的アーキタイプスキャンを月毎に受けねばなりません。サイトに配置された人員は現地で保存するため週毎にスキャンを受けねばなりません。
現地に配置されたレベル4/2000以上の人員は割り当て期間中にイエローストーン国立公園を離れることが許可されません。(随意のあるいは強制的な)移動の際にはクラスA記憶処置が施され、他の高セキュリティあるいはKeter級SCPオブジェクトへの割り当てと整合する虚偽記憶が埋め込まれます。SCP-2000のHMCL監督官(現時点ではチャールズ・ギアーズ博士)とO5コマンドの裁量によって追加の人員がSCP-2000に割り当てられ、一時的にレベル4/2000クリアランスを与えられることがあります。
SCP-2000の外層は敵対的異常妨害の侵攻を妨げるため、20m毎に六角形型に並べられたスクラントン現実錨 (2)(SRA)によって囲まれています。各SRAの機能は年2回チェックされ、必要に応じて交換されねばなりません。SRAの構成部品を修理する技術職員は文書SRA-033の1.0.7版を参照しても構いません。施設全域に渡る定常タキオン流を維持可能な5つのシャンク/アナスタサコス恒常時間溝 (3)(XACTS)(最大出力レートは各100Wです)が設置されており、月毎に整備されます。XACTSを整備する技術職員は文書XACTS-864の1.3.0版を参照しても構いません。
擬リーマン多様体がサブレベル4の入り口で起動されており、いついかなる時でも開かれたままでなければなりません。多様体の機能不全が発生した場合、直ちにプロトコル・デッドユークリッド-101が実行されねばなりません。その他非異常生命体の維持及び供給システムは財団の標準メンテナンスプロトコル、セクション101.5(ミッションクリティカルコンポーネント)に従って維持されます。SCP-2000の維持と補修のためには可能な限り非特異的な材料および資源が用いられます。
SCP-2000の存在あるいは機能を損わないいかなるKクラスシナリオの事案においても、手順CYA-009は可能な限り直ちに実行されます。残存する地球上の財団施設はシナリオの展開を監視し、残存する全てのサイトが文書2000XKAC-1.9に定められるSCP-2000からの問い合わせに「警戒解除」の応答を返すまでガニメデ・プロトコルに基づき可能な物的資源を保持します。「警戒解除」コードが受理されれば、手順ラザルス-01が実施されます。
私はこの文書が恒久的に記録されることを望むし、私は貴方が以下に述べることを貴方の知性に対する侮辱だと考えるかどうかはそれほど気にしていない。つまり、以下の事項はまさに重要なのだ。この装置は決してSCPオブジェクトやそれらの交差試験に対し油断をもってあたる、より大きなリスクを取る、あるいは何にせよ貴方が念頭に置いていることの弁明にはならない。一次封じ込めは未だに我々が生き残るための見込みとして最良のものである。そうでなければこれほど広範な隠蔽を行う理由はない。我々は宇宙がただ「ノー」と言うまで神の不信を幾度も先延ばしにできるだけなのだ。この数十年間我々が対処しなければならなかったことを考えるに、どうやら我々はそのような地点を既に通り過ぎてしまっていたようだ。
−前任管理官ウィリアム・フリッツ博士
概要: SCP-2000は元来過去███年以内のいずれかの時点で建造された財団の地下施設であり、その目的は人類の絶滅あるいは近絶滅を伴うKクラス世界終焉シナリオが避けられない事態となった際に文明を再構築することにあります。その発端から、SCP-2000は少なくとも二度起動されています。SCP-2000の建造及びその想定される最初の使用に先立つ歴史に言及する財団の記録は失われています。この情報の消失が偶発的なものか計画されたものかを特定することは不可能です。施設の基幹部位は地下75mから始まり、100mの深さまで広がっています。
機密を保持したままSCP-2000全体を再構築するために必要とされる技術の範囲は手に負えないものですが、SCP-2000の全てのサブシステムは実験室環境下での再作成に成功しています。その維持に係る設備と全ての手順は自然界にありふれたものです。(SCP-2000の機能に必要な財団の秘教技術に関わる情報は文書2000-SS-EXを参照のこと)施設の主電源は全出力1GWの液体フッ化トリウム反応炉 (*4)(LTFR)であり、反応炉の寿命は最大容量で70年です。地熱発電機が地域の火山活動を活用するために併設されています。この発電機の電力供給によって施設は無期限の「待機」モードに入ることが可能です。SCP-2000は最大10,000人の人員を恒常的に生命維持可能な浄水施設、大気浄化及び再利用システム、水耕栽培棟および居住施設を含んでいます。
主要任務遂行のため、SCP-2000には500,000のブライト/ザーションヒト科複製機 (*5)(BZHR)が組み込まれています。最大生産時にSCP-2000は一日あたり100,000の生存可能な非特異人間を生産可能です(ウォームアップ期間は5日です)。域内の種々の温泉および地下のマグマ流から原料を集めるためにリーマン輸送管を、また既知の全てのヒト対立遺伝子のデータを格納したコンピュータメモリバンクを用いることで、このシステムは任意の失われたヒト遺伝子を再創造する、あるいは人類の文明を再構築するのに必要な新奇遺伝子を生成する事が可能です。
維持試験と緊急の場合を除き、BZHRシステムの使用は現在のところ中止されている(CYA-009は未だ「続行中」である)。可能性のある敵性体の侵攻は未だ調査中であり、本データベースをデバッグすることは非常に困難であることが明らかとなっている。我々は未だ基準を大きく上回る先天的及び遺伝的欠陥の分布を観測している。現時点で、新標本の生存能力は約60-75%としか保証できない。補遺2000-1を参照のこと。
−クリストファー・ザーション医学博士、生命技術研究開発担当
この工程によって生産される人類は5日間の孵化期間を延長することなく任意の年齢まで成長させることが可能です。構成上の特徴に加え、BZHRはクラスG幻覚剤の投与と発育上の催眠療法の併用による記憶埋め込み能力をも保持します。最低一名の生き延びた人間がSCP-2000を起動し手順ラザルス-01を開始できるように、レベル4/2000以上のクリアランスを保持する人員を含め、多数の財団人員の生育歴、神経学的アーキタイプスキャン、および遺伝子は保管されます。
ガニメデ・プロトコル実行後(財団によるKクラスシナリオの妨害が失敗したことを意味します)、SCP-2000のセキュリティシステムはロック解除され、任意の財団の職員による手順CYA-009への着手が可能になります。その20年後にSCP-2000が非活動状態のままであれば、セキュリティは更に緩和され、任意の非特異人的存在の設備へのアクセスと手順の着手が可能となります。一旦起動されれば、SCP-2000の内部監視システムは全てのレベル4/2000クリアランスを保持する人員の所在を特定し、その健康状態を評価しようと試みます。基幹人員が見つからなかった場合、ファイルから直近の神経学的アーキタイプスキャンを用いてその人員は複製され、他の全てのシステムの初期化に先立ち覚醒されます。
これらの人員が蘇生された後、セキュリティロックは通常機能を回復させます。利用可能な付随する選択肢の完全なリストを閲覧するため、レベル5/2000人員は文書2000-CYA-09にアクセス可能です。文書2000XKAC-1.9で定められる「警戒解除」コードの受理は他の全ての財団施設が稼働していない限り免除されることに注意してください。そうでない場合、手順CYA-009の元に蘇生されたセキュリティ及び機動部隊要員は全ての残存する財団施設にその機能と局所現実の完全性を確認するため派遣されます。
手順ラザルス-01は認証されたレベル5/2000財団職員が望ましい「復旧日時」をSCP-2000のBZHRコントロールユニットに入力することで開始されます。そして、利用可能なユニットはその次代における傑出した政治的および文化的指導者をファイルの記述的/遺伝的情報を利用して製造開始し、同様に選択された時代に整合する世界規模の一般大衆の複製も行います。SCP-2000の床面積の大半は建築資材、建築機具、工場機械、農機具、およびコンピュータのデータベースストレージの貯蔵専用になっています。インフラ上の配慮に加え、数千の著名な美術作品、音楽、文学作品、およびワールドワイドウェブの完全なバックアップのコピーからなる広範な文化基盤が他の収蔵施設が破壊されるような事象のためサイトに保存されます。
本覚書は前繰り返し期間のラザルス-01の終了時における記録内で発見された。
例えもう一度やる必要があったとしても、再開日時をイベントの20年以上前に設定してはなりません。そうしないことによって、多くの破壊されなかった構築物を再活用できるだけでなく、連続性を回復することも非常に容易になります。[削除済]年は多すぎる。人口および農業生産の要求に際し、我々はただ時間を節約するためだけに、世界の仕様を年代ごとに再構築しない等で人員に負担をかけています。さらに、20~2█世紀の歴史をどれだけ上書きするつもりですか? 一体何度?一つの「大戦」の痕跡を辿ることさえ困難なのに?
-ヘンリエッタ・アイゼンハワー博士、歴史担当
私はSCP-2000の終身HCMLとして、この要請を尊重する。現在議論中の公式書類はこの変更を取り入れて更新される。世界大戦は二つで十分だ。災厄を三度も繰り返す必要はない。
−チャールズ・ギアーズ博士、HMCL監督官
サイト外に居住する最初期の補充人類はSCP-2000の存在と彼らが産み出されることとなったその機能について知らされていなければなりません。この方策は新規に構築された人類に直接に再構築と再入植の努力を行わせることを推進し、また再構築に適切な技術は最初に構築される500万人の分布の増大のために前もって選択されています。世界人口が増大するにつれ、地理的な離散及び再構築は加速し、経済および農業インフラの回復を可能な限り早く可能とするでしょう。
一部の補充人類が初期修復期間を生存できないことはあり得ることですが、そのような個人は全ての主要な人口拠点と財団施設が完成するまで無期限に再生産可能です。この期間中の財団管理資産は、歴史の連続性の体裁を保つ必要性から年輪年代学的、天文学的、および放射測定学的日時の記録の改竄に集中されます。詳細は文書2000-RetCon 2.3.3版を参照してください。計画の完遂の前に自然生息地の顕著な割合さえもが破壊される事象の場合、認可された急速再生長法に関する文書2000-OneTear 3.0版を参照してください。
世界人口、製造能力、農業生産、および文化は手順の開始後25から50年で西暦2000年の水準まで復元可能であると推定されています。手順ラザルス-01終了時に、記憶処理剤ENUI-5 (*6)が大量に散布され、再構築人類に財団の資産に対する彼らの協力関係を忘却させます。その後歴史は指定された日時から再開されます。各手順は人類の社会学的相互作用の非常な複雑さにより、必然的に人類の事件の成り行きを変えることとなります。以前の手順ラザルス-01の完遂の観測に基づいた予測性のある社会学的モデルの研究が実行中です。
現時点をもって行動上あるいは文化上の修正に対するこれ以上の提言は受け入れられない。人間性の暴力的、社会病質的傾向を改善する試行はすでに行われ、成功したと判断されている。第二繰り返し期間の被験者を用いた実験から、これ以上の修正は技術的および社会的発展が顕著に抑制されるほどに不屈さが蝕まれるであろうことが示唆されている。さらなる情報は実験記録███-█を参照のこと。
−チャールズ・ギアーズ博士、HMCL監督官
文書2000-SS-EX: 以下の情報によって特にSCP-2000プロジェクトのために開発された技術の基本操作上のパラメータが確立しました。この技術は異常に思われるかもしれませんが、全て有効な封じ込めのために財団が現在用いている検証可能な科学的原理に基づくものです。
スクラントン現実錨(SRA)の開発はSCP-2000の初起動に先行するようで、ロバート・スクラントン博士によって1889年に成されました。SRAの本体および回路の大部分は耐腐食性の銅ベリリウム合金製です。[データ削除済]から回収された、タイプグリーン現実歪曲現象の発現に必要とされる仮想粒子/反粒子対の発生を効果的に相殺するアーティファクトから着想を得ています。SRAの構築のために必要な銅ベリリウム合金を生産するコストのため、本デバイスの財団全体にわたる導入は効果範囲が2立方メートル以下のものに限られています(”与えられた基幹文書の保全に対するmSRA’スクラントン・ボックス’の使用”, L. Piedmont et al.: Foundation, Vol. 106.8, pp.10-14, 1988)。
SRAが機能する機構とその発想の源は私が明らかであってほしいと望む理由によって全ての現実歪曲存在から秘匿されねばならない。認証されたレベル6/2000保守技術職員だけがこの文書にアクセス可能となっている。どのSCP-2000担当スタッフが貴方に自分はレベル6/2000保守技術職員であることを明かしたとしても、O5コマンドに彼らが再割当てされ、記憶処置両方を直ちに受けられるよう報告すること。これは処罰ではなく、正当な保安上の懸念事項である。もしこれらの装置が傷付けられることがあったならば、我々の泥船もそうなるのだ。
−ローウェル・ヘンリー・ピエドモント博士、秘教封じ込め担当
擬リーマン多様体の使用によってSCP-2000の間取りは地中まで拡張され、延べ10km2の床面積が得られました。前回のSCP-2000の起動以前のシステムの構築に関する書類の原本は失われています。この現象は空間異常の兆候だとみなされてきましたが、ロバート・ボイド、トリスタン・ベイリー両博士によって多様体の入り口と現代物理学の先進的な実装の整合が結論されました。(”遷移ポータル動力学: ブレーンの拡張”、T. Bailey et al.: Foundation, Vol. 115.2, pp.23-37, 1997)この「負」の空間は多様体の望ましい入り口にわたって集中して放射される█████粒子による非重力的な特異点により維持されています。特異点の機能不全に際して設備は無傷なまま残り、構造崩壊を被ることはありません。機能不全の直後にプロトコル・デッドユークリッド-101が実行されたならば、多様体の再創造に要する時間は10時間未満であると見積もられています。SCP-2000の隔離された部分は多様体の不全後36時間まで操作および居住可能であり、無期限に復旧可能です。
補遺2000-1: ██/██/████.2のSCP-████収容違反中、SCP-2000はサイトにおけるBZHRユニットの起動と同時に複数のSRAおよびXACTSコンポーネントの機能不全に見舞われました。この事案から25日の間、BZHRユニットは内部の生物学的構造が現人類とは異なる人間的存在を1000万体以上生産しました。相違点には追加された心室、完全な多指の手足、頭蓋内体積と頭蓋高の増大、および2.4-3.6GHz帯域のラジオ波を放射および受信する不明な目的のための腹腔内臓器の存在が含まれます。これらの人間型存在は再生中にクラスG幻覚剤の投与を受けておらず、発育上の催眠療法も受けていません。これら全ては五週間後に死亡するまで無意識状態にあるままでした。これらの存在のSCP-2000-1への分類は現在再検討中です。
現時点でこの事象がSCP-████とSCP-2000の越時間相互作用 (*7)、サボタージュ、情報流出、あるいは非特異備品の機能不全のいずれによる直接の結果であるのかは不明です。診断プログラムによるチェックと構造的修復が スケジュール通りに許容可能なリスクを織り込んで進行中です。SCP-2000の通常機能は 2008 2013 2020年1月までに復旧することが期待されます。
補遺2000-2: ██/██/████.2にセクター3382においてSRAユニットを修復中、技術職員[データ削除済]は高度に腐敗が進んだ人の遺骸を発見したことを報告しました。衣類の断片の解析から、遺骸は死後450-700年経過していることが明らかとなりました。アルト・クレフ博士の有効な財団のセキュリティ資格が傍で発見されましたが、遺伝情報の一致は得られませんでした。以下のノートが密封されたプラスチック製ドキュメントスリーブから回収されました。
我々はなぜこれを造らねばならなかったのか?
いつやったのか?
どれだけ続けているのか?
そもそも我々は知っているのか?!
その後の尋問でクレフ博士がこの事象に関する知識を持たず、このメッセージの目的を知らないことが確認されました。