進撃の巨人

Last-modified: 2024-04-08 (月) 17:39:24

登録日:2010-03-24 (水) 17:32:52
更新日:2024-04-08 (月) 17:39:24
所要時間:約 11 分で読めます


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Tag: 漫画 別冊少年マガジン 講談社 諫山創 アニメ アニメ化 13年春アニメ 17年春アニメ 18年夏アニメ 19年春アニメ 20年秋アニメ 22年冬アニメ 23年春アニメ 23年秋アニメ Production_I.G WIT STUDIO MAPPA 実写化 実写映画化 巨人 巨人←がヒロイン 青鬼 進撃の巨人 シリアスな笑い 動きがギャグマンガ日和 声に出して読みたい日本語 荒木哲郎 小林靖子 澤野弘之 NHK MBS Linked Horizon 瀬古浩司 「声が違う」 鬱展開 ギネス記録保持項目 完結 心臓を捧げよ! 戦わなければ生き残れない 鬱展開の嵐 豪華声優陣 梶裕貴 井上麻里奈 石川由依 林祐一郎 感動のラスト 黒い講談社



その日 人類は思い出した 

ヤツらに支配されていた恐怖を…


鳥籠の中に囚われていた屈辱を……
(単行本1巻冒頭より)




進撃の巨人とは、「別冊少年マガジン」で創刊号(2009年10月号)から連載されていた漫画。全34巻。
作者は諌山創。彼のプロデビュー初の作品となり、プロトタイプの読み切り版がある。


◎概要

突如現れた巨人に立ち向かう市民を描く…と、序盤およびアニメ1期の展開から「人類VS巨人の生存を賭けたサバイバルアクション」として宣伝されることが多いが、巻が進むにつれて様々な思惑を持った巨人と人類が入り乱れて戦う構図にシフトしている。

当初は無名新人のデビュー作ということでさして注目されていなかった(初回では巻頭・センターカラーもなにも与えられなかった)が、迫りくる巨人の恐怖感・単行本1巻で主人公が食べられて2巻で巨人になる超展開から大きな反響と話題を呼んだ。
『ダ・ヴィンチ』でプラチナ本に選出されたほか、『この漫画がすごい!』2011版-オトコ部門-で第一位を獲得。

作画はお世辞にも上手いとは言えないが、それが逆に作品の味を出しており非常に良い。
後述のアニメ化効果もあり、日本国内だけでなく海外でも多くの愛読者を獲得、欧米やアジア圏でも熱烈な感想が飛び交っている。
韓国ではコント番組のネタにされたり、「進撃の●●」が流行語になるほどだった。
漫画の知名度の高さから、近年巨人と言えば某プロ野球チーム?ではなくこちらを思い浮かべる人が多くなっているとか(公式コラボも実施している)。

作品の特徴として、とにかく謎が多い。どれくらい謎かというと、第1話のタイトルの意味が連載開始から10年もかかってようやく回収されるくらい謎。

…そして『進撃の巨人』の真の意味が明かされた後、物語の構図は変容してしまう…。

2021年4月発売の5月号をもって11年7ヶ月の連載に終止符を打ち、全139話で完結。
終盤になっても先の読めない怒涛の展開に長年のファンの様々な意味の絶叫を呼んでいる。
「作者こそが本当の悪魔」という声も多数。

メディア作品では次述のアニメを筆頭に実写映画?が2015年に公開され、ミュージカル化も行われた。
ミュージカルは当初2017年上演予定だったが、点検作業中の落下事故でアクロバット監督が事故死する事態を受け延期され、その後2023年1月に上演された。


◎アニメ版

MBS制作で2013年4月より2クール・全25話で放送。4年後の2017年4月よりシーズン2が1クール・全12話で放送。但し話数は1期から通しになっている。なお2期開始までは総集編映画2作と本作のパロディ『進撃!巨人中学校』のアニメ版を制作している。

2018年7月からはシーズン3が開始され、同年7~10月にPart1・2019年4~7月にPart2の2部構成で放送された。
本シーズンから放送局がなんとNHK総合*1に変わり、以降は全てNHKの全国ネット放送となっている*2

そして2020年12月からThe Final Seasonの放送がスタート。
2021年3月までPart1、2022年1月から4月までPart2、2023年3月に完結編前編・同年11月に後編が放送されアニメ版も無事完結した。

但し声優陣は同じながらThe Final Seasonから制作スタッフ陣の殆どが交代しており、アニメ制作担当も「WIT STUDIO」から「MAPPA」に変更されている。

シーズン1終了後の第64回NHK紅白歌合戦?では『紅蓮の弓矢』を披露され、そのバックで本作の映像が流された。
またシーズン3第1期と第2期の間に放送された第69回NHK紅白歌合戦にて「Red Swan」も歌われている。

テレビアニメ以外では特別編のOVAが現在8本発表されており、Final Season後期開始前にテレビでも放送された。


◎アニメ版主題歌

Season1

  • Season1前期OP:『紅蓮の弓矢?』(歌:Linked Horizon、『自由への進撃』収録)
    紅白で歌われたスマッシュヒット曲。色々と激しい歌詞だが進撃主題歌としてはある意味一番前向きで明るい歌でもある。
  • Season1前期ED:『美しき残酷な世界』(歌:日笠陽子?)
    歌い手の日笠は3期でフリーダ・レイス役を担当している。
    ちなみに曲中に「風見鶏」というワードが登場したが、この後『自由の翼』『夕暮れの鳥』『Red Swan』『憧憬と屍の道』(フルバージョンのみ)『衝撃』『悪魔の子』と、各シーズン1曲づつ「鳥をイメージした歌詞」が登場する歌が提供されている。
    また偶然かも知れないが、2番には「真実は嘘より綺麗かどうか分からない」という、後の展開を予測するような歌詞も存在している。
  • Season1後期OP:『自由の翼』(歌:Linked Horizon、『自由への進撃』収録)
    調査兵団曲・リヴァイ曲とも言われており、ここからTV版とフルバージョンとの違いが大きくなってくる。
  • Season1後期ED:『great escape』(歌:cinema staff)
    壁を挟んで立っている104期生など、映像にさりげない小ネタがチラホラ。

Season2

  • Season2OP:『心臓を捧げよ!』(歌:Linked Horizon、『進撃の軌跡?』収録)
    TV版では2期内容のダイジェスト的だが、フルバージョンでは3期の内容を先取りしたような歌詞が存在する。
  • Season2ED:『夕暮れの鳥』(歌:神聖かまってちゃん?)
    作者が神聖かまってちゃんファンだったことからこのコラボが実現。
    後の『僕の戦争』(こっちは後半で日本語歌詞になるが)共々進撃主題歌としては珍しい英語詞となっている。

    この映像が放映された2017年時点において既に始祖ユミルの過去を明示するシーンが描かれている。


Season3

  • Season3Part1OP:『Red Swan』(歌:YOSHIKI? feat.HYDE?)
    紅白で披露された主題歌パート2。曲調はこの2人らしく雄大なもの。
  • Season3Part1ED:『暁の鎮魂歌』(歌:Linked Horizon、『楽園への進撃』収録)
    児童合唱団とコラボしたミディアムナンバー。サンホラ?楽園?というと暗いイメージしかないが、リンホラでも例外ではなく…。
  • Season3Part2OP:『憧憬と屍の道』(歌:Linked Horizon、『真実への進撃』収録)
    エルヴィンやエレンの父・グリシャのような「夢に魅入られた者」の歩む地獄を描く唄。
    オープニング映像はパート2前半のハイライトだが、映像の勇ましさゆえか一部回ではカットされた。
    TV版とフルバージョンでの感触は一番異なり、コーダではこれまでのリンホラ主題歌題もメドレーされている。ちなみにカップリングはミカサの中の人が歌う『13の冬』で、音楽番組ではこっちが披露された。
  • Season3Part2ED:『Name of Love』(歌:cinema staff)
    エンディング映像は在りし日の104期訓練兵団の様子という、3期、あるいは以降の展開から見るとあまりにも悲しいものになっている。
    また3期最終回では本曲の代わりに4期の内容を暗示させる特別ED映像が使用された。


The Final Season

  • The Final SeasonPart1OP:『僕の戦争』(歌:神聖かまってちゃん)
    オープニング映像はシーズン初回で描かれた人間同士が争う戦場を元にしており、曲調やこれからの展開を予告するラストカットはかなり禍々しさを漂わせている。
    その一方、公式動画やライブで先行公開されたアニメ未使用部分では日常という名の戦場を同じメロディに載せ歌っており、配信時のイメージ画像もそれに合わせたのか「教室」となっている。
    完全に余談だが、オープニング中の映像には39秒~45秒にかけて行進のシーンがある。これが表す意味とは…?
  • The Final SeasonPart1ED:『衝撃』(歌:安藤裕子)
    エンディング映像は23巻冒頭でどこかエレンの様に鳥を見たある少年がメインとなっており、本曲の歌詞内容や『僕の戦争』映像で無残に撃ち落された様子と対称するように、光の鳥が羽ばたいている。
  • The Final SeasonPart2OP:『The Rumbling』(歌:SiM)
    『夕暮れの鳥』に次ぐ2曲目の全編英語詞曲。オープニング映像は作品全体の(本シーズン内のものも含めた)様々な回想シーンの断片が描かれている。
  • The Final SeasonPart2ED:『悪魔の子』(歌:ヒグチアイ)
    エンディング映像では草原に立つ幼い頃と成長後のエレンの姿が幻想的に描かれているが、公式で制作されたフルPVはTV版に+して作画が違う前シーズンのものも含めた『The Rumbling』とは別視点での名場面も挿入されている。
  • The Final Season 完結編(前編)ED:『UNDER THE TREE』(歌:SiM)
    完結編前編のED主題歌。
    本編はスタッフクレジットのエンドロールのみで映像それ程はないが、ポニーキャニオンのYouTubeチャンネルで主題歌を起用したスペシャル映像が公開された。
  • The Final SeasonPart3OP:『最後の巨人』(歌:Linked Horizon)
    完結編前後編の内容に相当するTVアニメ第88~94話のOP。
    紅蓮の弓矢からUNDER THE TREEまでの全OP・EDを踏襲した歌詞がこれでもかと盛り込まれており、*3
    約4年の時を経てLinked Horizonがこの物語の終着点を担当することとなった。
  • The Final SeasonPart3ED:『いってらっしゃい』(歌:ヒグチアイ)
    TVアニメ第88~94話のED。戦いの果てに傷ついた者を優しく抱き寄せるような曲調。
    絵本のような穏やかな絵柄で、ついに叶うことの無かったエレンとミカサの姿が描かれる。
  • The Final Season完結編(後編)主題歌:『二千年... 若しくは... 二万年後の君へ・・・』(歌:Linked Horizon)
    『最後の巨人』と同じく約4年ぶりとなるLinked Horizonの進撃の巨人主題歌。
    歌唱パートにはエレン役の梶裕貴とミカサ役の石川由依も参加し、冒頭は『真実への進撃』収録の『13の冬』の続編的内容にもなっている。
    本編ではラストのエンドロールに流れ、エンドロールの映像では天と地の戦いの後のパラディ島の進歩や、その末路が描かれた。


◎ストーリー

743年、人類は突如現れた巨人に食い尽くされた。

その後、僅かに残った人類は巨人の脅威から逃れる為、街の周りに巨人が超えられない強固な「壁」を築くことによって、巨人の存在しない安全な領域を確保した。

だが845年、人類は巨人の脅威を再び知ることとなる。

…が、この時「人類」は気づいていなかった。

自分達が戦っているのが「何」なのか。「巨人」とはどこから来て、何を根源としているのか。「壁の外」には「何」があって、そもそも「壁」とは何なのか。

それらの謎へと辿りつき、「本当の意味で思い出せなかった事」を再び知った時、彼らを取り巻く「世界」は真の姿を現し、彼らは新たなる争いへと投げ込まれることになる…。


◎主要人物

エレン・イェーガー?
CV:梶裕貴
主人公「調査兵団」に入り「壁」の外に出るのを夢見る少年。
5年後、訓練兵団の成績上位10名?(5位)の中に入り調査兵になる。
巨人に変化する事が出来る。

ミカサ・アッカーマン?
CV:石川由依?
ヒロイン。熱くなりやすいエレンの嫁で宥め役の少女。クーデレ。
非常に身体能力が高く、トップで訓練兵団を卒業し、調査兵団に入団する。一人で兵士100人分と評価される。
エレンに貰ったマフラーを常に着用している。

アルミン・アルレルト?
CV:井上麻里奈?
エレンの友人で元いじめられっこの少年。
身体能力は高くないが、座学において非凡な感性を持っており皆の頭脳担当。
窮地でも頭が回り、的確な判断を下せる。
訓練兵団を卒業後、調査兵になる。

ライナー・ブラウン?
CV:細谷佳正?
もう一人の主人公。大柄な体系で、104期訓練兵のリーダー的存在。
ミカサに次ぐ実力を持ち、訓練兵団卒業後は調査兵団に入団。

ユミル?
第104期訓練兵のそばかす女子。クリスタが大好き。

※その他の主な104期メンバーはこちらを参照。
第104期訓練兵上位10名(進撃の巨人)?

リヴァイ?
CV:神谷浩史?
調査兵団の兵士長。『人類最強の戦士』と呼ばれる。
エレンの顔面を蹴って歯を折った人。潔癖症。

■超大型巨人
体長約60m。
人間の筋肉をむき出しにしたような風貌をしており、知性があるかのように振る舞う。一瞬で出現、消滅できる。
&color(foreground[,background]){text};{作品の象徴の一つだが、19~21巻(アニメ版Season3)で描かれた調査兵団との最終決戦にて、予想外の方法と理由で止めを刺されることになる。そして…}

◎用語

  • 巨人?
    人類の前に突如現れた、体長3m~15m程の巨人。
    知性や生殖器は存在しないが、殆どが男性の体つきをしている。
    体が極端に高温な為、体からは蒸気が出る。
    人を食べるが消化器が無い為、満腹になると吐く。
    100年近く人間を食わずとも生きていたことと合わせて、空腹を満たすのではなく、殺戮の為に補食していると見られている。
    頭を吹き飛ばしても再生するほどの生命力を持つが、弱点は首の付け根からうなじあたりの部分であり、ここを深く損傷すると再生できずに消滅する。
    奇行種なるものも存在する。
    4年前に人口の2割を投入した総攻撃では1匹倒すのに平均30人犠牲になったとされる。何故か巨人は南からやってくる。
  • 調査兵団?
    壁外の巨人領域に挑む為の兵団。必然的に団員たちは巨人との戦闘経験が豊富な武闘派集団である。
    だが、そんな巨人殺しのエリートたちでも巨人の領域に踏み込む壁外調査は過酷で、100人を投入しても20人も帰って来れない。
  • 駐屯兵団
    壁の強化に努め各街を守る。
    …とされているが超大型巨人出現前まではほぼニートの集まり。
  • 憲兵団
    王の元で民を統制し秩序を守るエリート集団。
    入団出来るのは300人近くの新兵から上位10名のみとかなり厳しい。
    しかし、巨人の脅威から最も離れた内地で裕福な暮らしが出来るとあり、その為に上位者になろうとするものも多い。(立体機動技術の衰退を防ぐ為の措置)
    団員の大半は風聞通りの存在だが、王都を担当する中央憲兵団の実態は&color(foreground[,background]){text};{「壁」の秘密に近づいた者を抹殺するための組織。}
  • ウォール教
    「壁」を神格化する教義を持つ宗教団体。「壁」を神聖なものとし、それに手を加えることを絶対の禁忌とする。
    5年前のウォール・マリア陥落から急速に勢力を拡大し、今では内政に対してある程度の発言力を持つまでに至っている。
    &color(foreground[,background]){text};{その実態は「壁」の秘密の秘匿を王政府から命じられた秘密組織。}

  • 外から順にウォール・マリア、ローゼ、シーナの3つの壁がある。
    高さは50mあり、巨人はこの壁を越えられないので人類はこの壁の中で活動している。
    いつ誰が作ったのか、どうやって作ったかについては不明。
    845年の巨人の進攻によりウォール・マリアは陥落、放棄され、人類の活動領域はウォール・ローゼまで後退した。
    &color(foreground[,background]){text};{…実は、その内部には巨人が大量に仮死状態で埋め込まれている。}
以下、原作21巻・アニメ版Season3Part2以降のネタバレに付き注意。
  • パラディ島
    壁とエレン達の住む「エルディア王国」がある巨大な離島
    実はウォール・マリアの外にもう一つ大きな壁があり、その外の南側に港と砂浜が存在している。
    ちなみに、島の外側では普通に人類が戦争なども込みで繁栄しており(しかも銃や写真、飛行船が普及するくらい近代的)、外側からはパラディ島の住人の方が逆にある理由で忌まわしいものとされている。
    本編後のパラディ島

    単行本で本編後パラディ島がどうなったかが描かれたが、現代レベルまで発展した街に爆弾を投下する複数の爆撃機を地上からミサイルで迎撃する1コマが描かれた。
    つまり大幅に人口減少をしつつ文明を取り戻し発展したものの結局人は変われなかったことを暗示しているのかもしれない。
    アニメのエンドロールでこのシーンも描かれたがなんとサイバーパンクなビル群が立ち並ぶほど発展するも戦火に飲まれ廃墟と化し、最後は無数のミサイルが降り注ぎ滅亡する姿が描かれた。
    この大幅な描写変更は単行本の描写ではアルミンたちの存命まで平和が維持できても地ならしの報復と見えなくもなく、大幅な発展を遂げた描写にすることで地ならしとは関係なくまさに歌詞にあるように「人は歴史は繰り返す」ということを強調したかったのかもしれない。

そして最後のネタバレ

単行本のラストのページでは、廃墟と化してしまったパラディ島は最終的には草木が生い茂った島となったが、エレンの首が埋葬された丘の上に立っていた木は未だに残っていた
そしてその木は、かつて巨人の力を手に入れた始祖ユミルが対峙した木と同じ様な巨大樹に成長しており、その木の麓にはユミルが巨人の力を手にした洞と同じ様な洞があった
この木を犬を連れた少年が発見し、少年と犬が麓の洞に歩み出したところで、「進撃の巨人」の物語が幕引きとなった。

  • マーレ?
    これまで無垢、超大型、鎧、女型、四足歩行、獣の巨人を送り込んできた「敵」の正体。
    実態はパラディ島を囲む海の向こう側に存在する世界屈指の巨大軍事国家
    パラディ島とは異なり現実の20世紀初頭のヨーロッパに近い工業化を達成しており、写真機や電池、自動車、蒸気船、車、飛行船、複葉機などの近代機械や近代兵器がすでに実用化されている。
    しかし近年では各国の工業力も巨人に対して大きく対抗できるほど発展し、マーレ自身も巨人の力に慢心しすぎた結果、技術力では他国に劣勢。
    また「化石燃料を使った航空兵器による巨人の驚異度の低下」が懸念されている為、莫大な化石燃料を埋蔵し尚且つ巨人の力の根本である「始祖の巨人」を奪い覇権国家として返り咲くためパラディ島の侵略を目論んだのが今作の全ての始まりである。
    詳しくは個別項目を参照。
  • 楽園送り
    「マーレに反逆の意志あり」と判断されたエルディア人に対する刑。
    捕らえたエルディア人を軍艦に乗せてパラディ島に送り込み、薬品を投与することで無垢の巨人に変えて島に放逐する。
    パラディ島に無垢の巨人が蔓延った全ての原因だが、この刑で無垢の巨人が溢れ返った結果無垢の巨人がマーレによるパラディ島侵略を食い止める防波堤代わりとなり侵略作戦は停滞。
    内から始祖の巨人を見つけ出す工作員としてライナー、ベルトルト、アニ、ジークが送り込まれた。
  • エルディア人
    エレン達21巻までに登場する「人類」の「外の世界」での名称。
    作中ではパラディ島に住む人々と「外の世界」の強国「マーレ」で下層として扱われている人々に分かれている。
    ある理由により古くから特殊措置を施すことで巨人化するという形質を供えており、エルディア王国の前身「エルディア帝国」はその力で長きに渡り他の人類を圧倒。巨人の力を傘に世界規模での民族浄化を実行し世界を支配してきたとされる。
    現在はマーレが収容区のエルディア人を利用して似た様な事を行っていた。
    かつてのエルディア帝国世界全土で巨人の猛威を振るったためかエルディア人への怨恨は世界レベルで広まっており、世界各地でエルディア人は「悪魔の末裔」と蔑まれ虐げられている。
    実は、島に住むエルディア人は過去の王により「壁の外の人々は滅亡した」と記憶を改竄されており、壁外世界から来たエレンの亡き父の手記が発見されたことで真実が発覚した。
  • 進撃の巨人?
    エレンが変身する巨人の真名。詳細は項目参照。

  • ウォール・マリア陥落後は貴重なものになり、独房にぶちこまれちゃうほど貴重。涎を溢す程魅力的。


◎世界背景

うんと要約すると

人類は巨人の脅威により新天地を求め、大航海へ←出る事ができたのは王族等の一握りで他は見捨てた。

人間同士での争い・過酷な航海により新天地に到達できたのはほんとに僅か。

ようやくたどり着いた新天地には『元々壁が用意されており』(←意味的には?だが)、エレン達の祖先はそこに住み着いた?との事。

もしかしたら壁の外には、王政府が見捨てた人類の生き残りがいる可能性もあるかもしれない…。



…が、実はその歴史にすらミスリード記述が存在し*4、原作21・22巻(アニメ版シーズン3Part2後期)にて明かされた「壁の外の真実」により、物語は新たな局面へと突入。
そして終盤にて23巻以降のカバー下に描かれた情景が現実のものと化す時、物語は最終決戦へと向かうことになる。
ちなみに23巻以降は22巻から4年後の世界を舞台にしており、レギュラーキャラ達の多くは成長した姿へと変化している。

22巻までの単行本を所持している人はカバーを外し上下を逆にしてみよう。
作中に話されている人類の歴史とは少し違う…おそらく作中壁の中の人々の知らないだろう歴史を読める(23巻以降は別の絵に変更されている)。


◎派生作品

  • 進撃の巨人 Before the fall(涼風涼、講談社ラノベ文庫。全3巻)
    ウォール・マリア崩壊前を舞台に、立体機動装置など進撃世界を支えるガジェットの由来を描いた小説。漫画化された。
  • 進撃の巨人 隔絶都市の女王(川上亮(秋口ぎぐる)、講談社ラノベ文庫。上下巻)
    ウォール・マリア崩壊直後、巨人の猛威から避難し切れなかった人々の防衛・避難戦、そして人間間の対立と極限状況で民衆の指導者(女王)が執ってしまった「凶行」を描いた作品。解説は本編でミリタリー系監修を担当した小太刀右京氏が担当。
  • 進撃!巨人中学校、進撃!巨人高校(中川沙樹)
    巨人と人間が一緒に暮らす平和な世界の中学校を舞台にした、本編のパロディ全開なギャグ漫画。アニメ化されている。
  • 進撃の巨人 悔いなき選択(作画:駿河ヒカル、ストーリー原案:砂阿久雁)
    リヴァイとエルヴィンの出会いを描いた過去編漫画。OAD化された。
  • 小説 進撃の巨人 LOST GIRLS(瀬古浩司)
    ミカサ・アッカーマンがある時極限状況下で幻視した「別な可能性」を描いた『Lost in the cruel world』、アニ・レオンハート?が本編で「眠り」につく前に遭遇した事件を描く『Wall Sina, Goodbye?』からなる作品。
    アニメ版ソフト特典のビジュアルノベル→小説→漫画(作画:不二涼介)→OAD化とメディアミックスされている。


◎余談

作者は漫画版マブラヴ オルタネイティヴ第7巻にて帯でマブラヴを絶賛しており、進撃の巨人がマブラヴ オルタネイティヴをパクって作ったことを巻末でぶっちゃけた。
この巻末にて進撃の巨人とマブラヴ オルタネイティヴのコラボイラストが載せられ、また漫画版最終巻の17巻にも、ゲストイラスト(武御雷)が載せられた。
確かに終盤での作中ギミックには似た点があるのだが、ある意味ではこのコラボも21巻で明かされる真実から目を逸らすミスリードの一環だったのかも知れない…。

そんな事言って数年後マブラヴ オルタネイティヴ ストライク・フロンティア?とのコラボが2018年2月6日に始まった。

作品後半のサブキャラの一人には、アフリカ系の外見をした「オニャンコポン」なる成人男性が存在。
リアルでは西アフリカの言語「アカン語」において「偉大な者」・ガーナの民族における天空神を意味する単語で、アフリカ系である事を示す命名と思われるのだが、2021年に中央競馬で競走馬「オニャンコポン」がデビュー(2022年京成杯勝利)。
一応公式には「偶々名前の由来が被っただけ」なのだが、馬オニャンコポンの没ネームが「レオンハート」だったため、馬オニャンコポンの京成杯後進撃アニメ版公式Twitterに人オニャンコポンの画像が投稿された。



シーズン1・2・3Part2及びシーズン1総集編の劇場版前・後編、『進撃!巨人中学校』のOP、シーズン3Part1のEDを担当した「Linked Horizon」の主宰Revo?氏は本作の熱烈なファンの一人であり、
リンホラに「鎖地平団」なる愛称を付け、シーズン1OP『紅蓮の弓矢』(後期OP『自由の翼』と共にシングル『自由への進撃』に収録)は発注前から作り出していたなんて逸話もある。
余談だがサンホラ?ファン視点で『紅蓮の弓矢』を聞くと、エレン≒エレフ?に見えるらしく、シーズン1と2の間に作られた作品?にはエレンの中の人も声参加した。
またシーズン2開始に合わせ発売したアルバム『進撃の軌跡?』では、アニメ展開通り越して発売時点の最新刊にして大きな転換点である22巻の内容まで曲に反映させていた
というか劇場版前篇OPのフルコーラス版に22巻前提の歌詞ガッツリ入れるって…。
そしてシーズン3ED『暁の鎮魂歌』を収録したシングルの名前が『楽園への進撃』。
…22巻まで読んでいると題だけで凄い比喩になる上に、Revo氏の過去作品での楽園?とのダブルミーニングにもなるという…。
まさかRevo氏も、『紅蓮の弓矢』時本作に『聖戦のイベリア』が似合う日がくるとは(『進撃の軌跡』ツアー凱旋公演アンコールでイベリア楽曲を披露)思わなかっただろう…



富野監督が本作がヒットした2013年にインタビューでエログロ漫画と評したのは一部で有名だが、この発言について、当時は「そんなわけないだろ!」(要約)とかなり叩かれたわけだが…
連載が進む&「作者の作中人物への歪んだ愛」とまで言われる数々の描写から、ファンが一切気づけていなかったのに富野氏はこの時点で見抜いていたことで一転して慧眼と評されたりしている。



今でこそ有名になった本作だが、アニメ化する前は、こっちの巨人?のことと勘違いして野球漫画だと思っていた人もそれなりにいたらしい。


  • Wiki篭り
    その体は極端に高温で、難解なことに二次元以外には一切の関心を示さない。
    Wiki篭りの唯一の行動原理は追記・修正だが…
    そもそもWiki篭りが人間のいない環境下で100年以上追記・修正していることを考えると…項目を作ること自体、必要ないものであると推測できる。



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*1 但しMBSはそれ以降も制作委員会に名を連ねている。
*2 近畿広域圏のみローカル番組優先のため30分遅れての放送となっていたが、4期には近畿地区の放送開始も統一された。
*3 1番の歌詞はOP、2番の歌詞はEDが踏襲したものとなっている。
*4 21・22巻の記述と照合するなら、「脅威により逃げて来た」・「王族等は新天地に到達したが置き去りにされた人類も多々いた」部分は事実を元にしているが、「脅威」が何だったのかについて等はあいまいな表現をしていたと思われる。