P-51D-5

Last-modified: 2024-01-26 (金) 04:05:21

アメリカ RankIV 戦闘機 P-51D-5 Mustang(マスタング)

P-51D-5%20(5).jpg

概要

ランクIVのアメリカ戦闘機。パッカード・マーリン*1を搭載し、優れた飛行性能を手に入れたP-51の決定版。大きめの自重から低空低速ではまるで動かないが、高高度からの一撃離脱はP-47と甲乙つけ難い性能を誇る傑作機。機体サイズに比して装弾数や燃料搭載量も多く、またアメリカ機らしい頑丈さ、対地兵装も使用可能という汎用性も特徴。

機体情報(v2.5.1.56)

必要経費

必要研究値(RP)46,000
機体購入費(SL)150,000
乗員訓練費(SL)43,000
エキスパート化(SL)150,000
エース化(GE)820
エース化無料(RP)440,000
バックアップ(GE)30
護符(GE)1,400

BR・報酬・修理

項目【AB/RB/SB】
(初期⇒全改修完了後)
バトルレーティング4.0 / 4.0 / 5.0
RP倍率1.6
SL倍率1.0 / 3.4 / 3.8
最大修理費(SL)2,580⇒3,405 / 8,600⇒11,352 / 7,800⇒10,296

機体性能

項目(初期⇒全改修完了後)
【AB/RB&SB】
最高速度(km/h)673⇒724 / 652⇒698
(高度7,620m時)
最高高度(m)12,700
旋回時間(秒)24.0⇒22.0 / 24.9⇒23.0
上昇速度(m/s)14.9⇒21.7 / 14.9⇒18.0
離陸滑走距離(m)396
エンジン型式Packard V-1650-7
最大出力(hp)1,373⇒1,635 / 1,359⇒1,490
離陸出力(hp)1,514⇒1,775 / 1,499⇒1,630
毎秒射撃量(kg/s)3.33
燃料量(分)(AB) min30 / 45 / 1h / max1h40
(RB&SB) min31 / 45 / 1h / max1h45
限界速度(IAS)855 km/h
降着脚破損速度(IAS)281 km/s
フラップ破損速度(IAS)(戦闘)644 km/h, (離陸)512 km/h,(着陸)265 km/h
主翼耐久度-5G ~ 11G

レーダー

なし

武装

分類名称搭載数装弾数搭載箇所購入費用(SL)
通常/ステルス
機銃12.7mm
M2 ブローニング
62080翼内80/120

弾薬

搭載武装解説ページ(弾薬テンプレート置き場)を開く

武装名ベルト名内訳最大貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
12.7 mm
M2 Browning
後期ベルト
既定API-T/AP/AP/I2625191233
汎用AP-I/AP-I/
API-T/I/I
2625191233
地上目標API-T/I/AP/
AP/AP-I/AP-I
2625191233
曳光弾API-T2322161000
ステルスAP-I/I/AP-I/I2322161033
 

追加武装


名称

影響【AB/RB/SB】費用
(SL)
搭載条件
最高速度
(km/h)
上昇速度
(m/s)
旋回時間
(sec)
R127mm
HVAR
6-40/-53/-53-2.9/-2.9/-2.9+1.5/+2.3/+2.3120FRC mk.2重量384kg
R114mm
M10 バズーカ
6-27.4/-37/-37-1.1/-1.1/-1.1+0.5/+0.7/+0.760M10バズーカ重量102kg
B100lbs
AN-M30
2-14.4/-22.3/-22.3-0.8/-0.8/-0.8+0.4/+0.6/+0.640FSBC mk.1合計搭載量
90kg
(爆薬量49kg)
B250lbs
AN-M57
2-30/-40/-40-1.8/-1.8/-1.8+0.9/+1.3/+1.3100FSBC mk.5合計搭載量
226kg
(爆薬量111kg)
B500lbs
AN-M64(A1)
2-50/-65/-65-3.4/-3.4/-3.4+1.8/+2.8/+2.8200FMBC mk.1合計搭載量
454kg
(爆薬量237.6kg)
B1000lbs
AN-M65(A1)
2-95/-116/-116-6.2/-6.2/-6.2+3.7/+5.8/+5.8400FLBC mk.1合計搭載量
908kg
(爆薬量480.8kg)
R

B
127mm
HVAR
6-53/-68/-68-3.6/-3.6/-3.6+1.9/+3.0/+3.0160FRC mk.2
FSBC mk.1
重量384kg
100lbs
AN-M30
2合計搭載量
90kg
(爆薬量49kg)
R

B
127mm
HVAR
6-81/-102/-102-5.8/-5.8/-5.8+3.4/+5.3/+5.3320FRC mk.2
FMBC mk.1
重量384kg
500lbs
AN-M64(A1)
2合計搭載量
454kg
(爆薬量237.6kg)

爆弾

名称重量
(kg)
爆薬量
(kg)
最大貫通力
(mm)
装甲車両
破壊距離(m)
非装甲車両
破壊距離(m)
100 lb AN-M30A145.3524.579267
 
名称重量
(kg)
爆薬量
(kg)
最大貫通力
(mm)
装甲車両
破壊距離(m)
非装甲車両
破壊距離(m)
250 lb AN-M57113.455.5924103
 
名称重量
(kg)
爆薬量
(kg)
最大貫通力
(mm)
装甲車両
破壊距離(m)
非装甲車両
破壊距離(m)
500 lb AN-M64A1226.7118.81005118
 
名称重量
(kg)
爆薬量
(kg)
最大貫通力
(mm)
装甲車両
破壊距離(m)
非装甲車両
破壊距離(m)
1000 lb AN-M65A1453.6240.411311138
 

ロケット

名称弾頭重量
(kg)
爆薬量
(kg)
最高速度
(m/s)
射程
(km)
貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
M8 rocket171.95260-24
 
名称弾頭重量
(kg)
爆薬量
(kg)
最高速度
(m/s)
射程
(km)
貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m2000m
HVAR643.4420-36
 

機体改良

解説ページを開く

Tier名称必要RP購入費(SL)
I胴体修理2800***
ラジエーター
12.7mm弾薬ベルト
FSBC mk.1
IIコンプレッサー3100***
機体
FRC mk.2
FSBC mk.5
III主翼修理3500***
エンジン
新しい12mm機関銃
FMBC mk.1
IV耐Gスーツ3600***
インジェクター交換
カバー交換
M10バズーカ
FLBC mk.1

カモフラージュ

クリックで表示
冬季迷彩
War Thunder Screenshot 2018.10.22 - 17.10.06.33.jpg
条件-
説明バルジの戦い、1944年~1945年冬
「シャーロット・E・イェーガー」搭乗機専用コラボ塗装
War Thunder Screenshot 2018.10.22 - 17.09.00.78.jpg
条件2018年7月5日から8月1日の間に販売された「ストライクウィッチーズコラボ特別ガチャ(カモフラージュ)」(1連598GE / 11連5980GE)より確率で排出
説明「シャーロット・E・イェーガー」搭乗機専用コラボ塗装

研究ツリー

前機体P-47D-25
派生機体P-51D-30
次機体P-47N-15

解説

特徴

同じエンジンを搭載するスピットファイアと比べてかなり重い。そのため、低速・低空からの上昇力・加速力や旋回性は最悪と言っても過言ではない。
一見扱いにくい機体だが、Gに対して途轍もなく頑丈で、高速域に入るとランク帯でも最高クラスの速度・旋回性能を発揮する。この特性を理解すれば、ドイツ機が得意とする急降下や高速での旋回にも追従できる筈だ。反対に中低速・低高度での戦いはBf109やLa-7、Yak-3,-9に分があるので、エネルギーがあるうちにこれらの領域から離脱しよう。
また、P-47には及ばないものの、ロケット弾(127mm)と爆弾(100lb or 500lb)を一緒に懸架できるので、ヤーボとしてもある程度は使える。
ただし、前述の通り低空低速では本領を発揮できないため、銀ピカの外装を敵機に発見されるとまず袋叩きに遭う。そのため地上攻撃は、敵戦闘機の全滅後など確実に制空権が確保できた状態でのみ行う事。
なお、本機を含むP-51Dシリーズの機銃は、内側の2丁だけ他より装弾数が若干多い。おかげで弾切れが近づいても即座に丸腰にはならないが、いくら後期ベルトとは言え同格の敵機を僅かな12.7mm機銃弾で撃墜できる可能性は低いので、無理せず早々に引き上げ補給しよう。
エネルギーが乗るほど指数関数的に強くなる特性はジェットに通じるものがあり、本機を乗りこなしてコンスタントにキルを取れるようになれば、ジェット戦場へもスムーズに移行できるだろう。詳細は小ネタ欄を参照のこと。

立ち回り

【アーケードバトル】
まずは有利な体制を取るために開幕上昇などで高度を上げよう。
ある程度の高度が確保できたら速度を上げる。もし爆撃機などを落としに行くのらばバズーカ砲を持って行くのも手である。127mmロケット弾でも構わないが、これは対地攻撃用なので空対空での命中率は悪い。
弾薬を空中で補給できるABにおいて12.7mmは20mmと比較すると瞬間威力の不足を感じる一面もあるが、徹甲焼夷弾の配合率が多く、特に曳光弾ベルトに至っては全部焼夷徹甲弾なのでエンジン部分や燃料タンクなど弱点を狙って炎上させると効果的に加害できる。
高速域+高空での機動性は同Rankにおいては一二を争う良さである。有利に戦うためにも高度と速度は失わないようにしよう。
もし会敵しないのであれば高度を下げてもよいが、その際には出来る限り旋回戦を避け一撃離脱を徹底し、速度は絶対に失わないようにしよう。
ちなみにこのP-51シリーズはF-82を除いて脚の出し入れが非常に遅い。どのくらいかというとF-82も早いとは言えないがまだ動く方と言えるレベル。支配戦などで高速占領などをする際は、飛行場のかなり手前で脚を出し始めることをお勧めする。

 

【リアリスティックバトル】
RBも最初は高度と速度を稼ぐのが必須である。中高度以上でも鈍りにくい上昇特性を生かし、確実に高度を上げておこう。
上昇時の角度目安としては、HUD視点に切り替えた際にレティクルとVV*2がおよそ4度開く辺りの速度が最適速度に近い。
6500m程度まで取れれば万全の状態で接敵することができるが、状況によっては途中で切り上げて戦闘に参加しなければならない事もあるので上昇中も周囲観察は継続して行おう。
固定武装は弾持ちが良い部類に入るが、命中箇所によって威力が大きく上下してしまう。相手のエンジンとコックピットの間に狙いを定め、確実に損傷を与えていこう。

マスタングでドッグファイトをする際は700km/h弱まで耐えられる頑強なフラップを活かし、ごく短時間のうちに勝負を決めることが肝要となる。
これは保有する運動エネルギーを急激に旋回率へと変換して強引に射線に収める荒業であり、速度が尽きれば自機の動きは一瞬で鈍化してしまう。
5秒以上、または400km/h以下での急機動は禁忌に等しいため、慣れないうちは最初の1ターンで仕留められなければ即座に離脱するべきだ。

このような高速時に真価を発揮するタイプの機体は、総じて集団戦への適正が高い傾向にある。
すなわち、速度・高度が十分にある味方機が敵機数と同じだけ揃っている状況で、一撃離脱を繰り返しつつ一機一機堅実に墜としていくという戦術であり、あらゆる空戦におけるスタンダードな戦術だ。
集団戦術は無用なドッグファイトの発生を回避できるため、全員が当戦術を徹底できれば、味方集団全体の総エネルギー量を高い状態に保つことができ、戦闘後の結果は概してこちらに有利なものとなる。

逆に誰か一機が格闘戦などでエネルギーを捨ててしまうと他機は援護のために余計なエネルギー消費を強いられることになる。連鎖的にこちらが不利になっていくきっかけとなってしまうため、集団戦が可能な状況では必ず一撃離脱を徹底すること。

なお、高速域ではラダーの効きが急激に悪化し、照準が途端に難しくなる。
射撃時のみ600km/h以下まで落として効きを回復させるのも手だが、今のうちにしっかりとロールして狙いをつける癖を付けておくほうが無難だ。
マウス操作のみでの照準は機首を必要以上に横へ振ってしまい、照準中に速度を大きく失うきらいにある。離脱時のエネルギー量が減ってしまうのは死活問題であるため、キー操作によるロールを組み合わせた照準法を身に着けよう。

 

【シミュレーターバトル】
このモードでも高度と速度を最初に稼いでおこう。
そしてお待ちかねの新型照準器の出番である。旋回中は勿論の事、高速目標への見越し射撃も非常にやり易い。以降のマスタングもこの照準器を装備しているので、ここで慣らしておいても損はないだろう。なお照準器自体が大きく、いくつかの計器が隠れてしまっているが、時計や注意書きといった重要な計器ではないのであまり気にしなくてもよい。
また、骨組みの少ないバブルキャノピーのおかげで、コックピット視点でも良好な視界を得られる。対空見張り時の後方確認もお手の物だ。
翼面積が大きく、高速域の回り始めだけ高い旋回率を発揮するが、機体が重いのですぐにエネルギーが尽きる。2000馬力級エンジン搭載機なら舵を戻せば増速するところだが、本機にはWEP時1600馬力程度のマーリンがあるのみなので、特に出力重量比的に不利な低中高度での加速は鈍い。
中遠距離での旋回率合戦で勝負がつかない場合、ひたすらに逃げるか、旋回にはローヨーヨー、シザーズにはスパイラルダイブを活用するなど、常に降下を絡めて出脚の遅さを補おう。縦横の定常旋回、同高度でのローリングシザーズは絶対に不可だ。
またヨー安定性が悪いため、低速時に急にエンジン出力を上げるとカウンタートルクでコントロールを失う事がある。離着陸時には特に注意しよう。

史実

P-51Aの機動性や航続距離といった高性能に感銘を受けたロールスロイスは、当時生産していたマーリンエンジンをP-51に積んでみた。すると、エンジンの高高度性能が高く、重量やサイズもアリソンエンジンとほぼ同じだったために、航続距離はそのままに当時のどのイギリスの戦闘機より速いという秀逸さを示した。
そこで、マーリンエンジンをアメリカでライセンス生産し、P-51に搭載したP-51B/Cが生産された。さらに、機銃を4門から6門に増やし、視界不良を改善するためにバブルキャノピーに変えたものが、本型のP-51Dである。P-51の完成系とも言われ、生産数も最も多かった。
戦中はドイツ上空や日本本土など、あらゆる戦線で対空、対地問わず活躍した。戦後は朝鮮戦争で対地攻撃機や訓練機(TF-51)・州兵の整備教材として運用され、1957年、全機退役。対地攻撃機としては頑丈なP-47の方が優秀だったのは内緒

小ネタ

迷彩のモデルは第353飛行隊。スミソニアン博物館には当機によく似た迷彩のP-51D-30が飾られている。


最後の敗者

◆最後の敗者
レシプロ機最後の空戦で知られるサッカー戦争、P-51はその空戦を戦った一機である。エルサルバドル空軍のP-51D・FG-1*3とホンジュラス空軍のF4U-5が戦闘を行い、結果エルサルバドル空軍のP-51Dが撃墜され戦闘が終わった。

最優秀戦闘機とも謳われる機体が艦上機に、ましてや同国産の機体に最後の勝利を飾られる不名誉な結末となった。


いくつかの欠陥

◆いくつかの欠陥
アメリカ機といえばどこの国でもまず安定した性能・品質が大抵評価されるが、本機に限っては半ば急造的に作られたためか初期型にはいくつか詰めが甘い部分が存在した。
例えばゲームではまだ再現されていないが胴体に燃料が残った状態で空戦すると機体の重量バランスを崩し、最悪墜落することが判明したため、その状態での空戦を士官教育はおろか製品のマニュアルレベルで禁止されていた。

またゲームでも再現されているが、高速時に機種の座りが悪くなり狙いが定めづらくなるかなり致命的な欠陥を持つ。これは本来搭載されるエンジンより遥かに大きな馬力を持つマーリンエンジンに当時のアメリカ機で主流だった4枚プロペラに変更した結果、大きなプロペラ後流、つまり翼の機能を奪う風の流れが尾翼に当たって安定性がなくなってしまったからである。後にドーサルフィンの装着により、この欠陥は緩和することになる。
この他、史実では多くの兵士が頑丈かつパワフルなP-47に乗りなれてしまったことで、特に武装変更による翼の構造的脆弱さを持つ初期型で急な軌道による空中分解を起こしたり、火力や防御力に不満を持ったり、そもそも加速が鈍いだのetc…。
と当時世界最高のエンジンを搭載し、戦後の評論家の高い評価を得ているのとは対照的に、実際に乗った人の印象はそこまでよろしくなかったりする。

とはいえもともとP-40より高性能で十分だと想定していたことと、この想定より高い馬力を持つマーリンエンジンを実装するまでに十分な実践経験と改良する機会がなかった事を考慮するならば仕方ないことなのかもしれない。


最優秀機の理由

◆最優秀機の理由
その一つに高高度性能の良さであろう。
そもそも、マーリンエンジンが積まれたのはドイツ爆撃の際に高高度を飛行する爆撃機を護衛することが目的だった。従来のアリソンエンジン搭載のP-51Aだと最大速度を発揮できるのは高度3000m程で、高度10000m近くを飛ぶ爆撃機の護衛には全く役に立たなかったが、マーリンエンジン搭載のP-51Bになると高度9000mでも十分に性能を発揮した。
アメリカのエグリン基地で行われた模擬空戦試験では、7600m以上の高度では全てのアメリカ陸軍戦闘機に機動性、加速力などあらゆる性能で優る機体との評価を受けることになった。低高度での性能は重量の関係で落ちてしまったが、通常は戦闘機が空中戦を行う高度は4000mから7000m、戦略爆撃迎撃だともっと高いと言われている。この高度より更に高い所から攻撃を仕掛ける事が出来るP-51は枢軸国側にとって絶大な脅威だった。

もう一つに高速度域の機動性がある。
速度480km(300mph)以上の機動性は世界最高レベルの代物で、タメを張れるのはFw190ぐらいだった。当時、操縦翼面は布張りかベニヤ板で作られる物だったが、P-51は全金属製であるため高速域で翼面を動かしても空気抵抗で捻じ曲げられる事が無かった。機動性そのものが良い機体は零戦やBf109、スピットファイアなど他にも多数あるが、これらの機体が良く動けるのは巡航速度かそれより若干速い速度域の話であり、戦闘時は更にそこより高い速度域で行われるもの。史実でもスピットファイアMk.VがFw190にコテンパンにされたのも同じ理由である。

生産コストについては1945前半の時点で$51,000ほど。同時期のP-47は$83,000、P-38は$97,000と同世代機に比べかなり安かった。これは、自動車製造で言うところのブロック工法を設計段階から取り入れたためであり、1945年1月に月産875機を記録した。これは計算すると1時間あたり1.1機生産したことになり、平時の自動車のそれと比肩するレベルである。この機体の生産性の優秀さが窺い知れる。


初期の機体

◆初期の機体
D型以前のB、C型は性能自体はD型と対して変わらないものの12.7mm機銃が4丁しかなく、瞬間火力が低いため決定打に欠いているという弱点があった。更にこれらの型はレイザーバックキャノピーを用いていた。利点としてはコックピット後部の防御力を高めやすいというのがあるが、裏を返せば後方がそのまま塞がるため、後方視界は致命的に悪いことになる。ただし、レイザーバックはF6Fやスピットファイア等当時の主流でもあったため、本機だけに限った弱点ではないことに留意されるよう。

しかし間の悪いことに、この機体にレイザーバックを着けると遠目では塗装も相まってBf109と瓜二つだった!そのため味方の戦闘機や爆撃機からBf109と誤認されるのも日常茶飯事で、特に友軍基地防空から誤認されフレンドリーファイアされる事例も多かったようだ。D型はこれらの問題点を解消すべく、機銃を増設してキャノピーをバブルバックキャノピーに改装、インベイジョン・ストライプを施しクリアドープ塗装としたのである。これにより、火力不足や後方視界は改善され、特にフレンドリーファイアによる喪失はなくなったとされている。


ジェット戦闘機との共通点?

◆ジェット戦闘機との共通点?
P-51、特に本機を含めたD型以降での戦術は

1:高い高度と速度を確保・維持する
2:ガンファイトは個人での格闘ではなく複数人で連携して一撃離脱を繰り返す

であることは本稿を読んだ諸氏はご理解頂けたと思う。そして、被弾や被撃墜を貰う或いは飛行性能が鈍くなるのはこれらの逆。何か気づかないだろうか。そう、これらは黎明期から現代まで共通するジェット戦闘機の操縦と戦闘の根幹なのである。実際、WW2終戦~朝鮮戦争にかけてジェット戦闘機が配備され始めた期間、このD型は戦闘爆撃機として運用されるほかTF-51として練習機としての改修を受けて新兵訓練に従事*4していた。その理由は言うまでもなく、マニュアルを叩き込まれたばかりの新兵でも操縦可能な空軍機の中でジェット戦闘機と飛行特性が一番近いためである*5。現代でも一部空軍ではレシプロ初等練習機として本機が未だに現役であり、WTとは別のフライトシミュレーターでも練習機枠としてTF-51が(無料枠で)存在する作品もある。
本来の想定任務は爆撃機の護衛戦闘機であり、またその任務をよくこなした優秀機であることに疑いの余地はない。が、本機の飛行特性がいかに制空戦闘機あるいは戦闘爆撃機としての戦術・戦略に適しており、また基本として通用していたかもうかがえる*6一幕と言えよう。


外部リンク

 

WarThunder公式英語Wiki

 

WTフォーラム・データシート

 

公式Devログ

 

DMM公式紹介ページ
ノースアメリカン P-51 D-5マスタング

 

インターネット百科事典ウィキペディア

 

コメント

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  • そんなに弱いか? 速度は出るわけだから未改修のときは急降下して速度をかせいで当て続ければ燃やしておとせる だからそんなに弱くないと思う -- 2016-11-26 (土) 15:52:37
    • その戦法を実現するには必ず上昇する必要があるわけで、上昇力の無いコイツだとスキがでかすぎる。まあ、尖った性能があるだけマシと捉えるなら弱くないな -- 2016-11-26 (土) 16:34:09
      • ECでは、ほとんどお目にかかれない機体なあたりなんとなく察しが付く。 -- 2016-11-27 (日) 09:55:02
    • やっぱり弱い特に味方と連携しなきゃ同格に対抗できない -- 2016-11-26 (土) 22:59:54
      • 連携してない方が悪いでしょ。単独で勝てなきゃ弱いとかいう考えは改めた方がいい。 -- 2016-11-27 (日) 10:10:05
      • 言わんとせんことは分かるが、枝主が言いたいのは一対一で勝てる奴が少ないってことだと思う。まぁ、P51は正直奇襲でもされない限り怖く無い感じある。 -- 2016-11-27 (日) 10:13:34
      • 乗り手がいいとか悪いとかの問題じゃないでしょ総合的にみると同程度のBRの機体より相対的に弱いただそれだけ。付け加えておくけど弱いから全く落とせないわけでもない機銃が前についてりゃPBJですら2,3機は落とせる。 -- 2016-11-27 (日) 10:45:59
      • ↑葉1(自分)のことかな?それなら「奴」は「機体」の意で解してくれると真意が伝わると思うゾ -- 2016-11-27 (日) 11:01:53
    • これでも前よりは全然マシになった性能とか泣けますぞ 前なんて機体はフラフラして当たらないし簡単にスピンするしで誰も使ってなかった -- 2016-11-27 (日) 10:44:07
  • コイツのベルト何がいいの? -- 2016-11-26 (土) 17:34:47
    • とりあえず曳光弾ベルトつかってるけど··· -- 2016-11-26 (土) 17:38:47
    • 少し前まで安定だった対地ベルト、最近曳光弾がまた強くなったみたいな書き込みも見たけど -- 2016-11-26 (土) 18:34:38
      • 曳光弾に戻しとき!結構燃えるから。 -- 2016-11-28 (月) 19:30:07
    • ステルスってどうなの? -- 2016-11-28 (月) 19:51:35
    • ステルスってどうなの? -- 2016-11-28 (月) 19:51:37
      • 悪くない 敵に気づかれないようにしたいならいいんじゃない -- 2016-11-28 (月) 20:00:27
    • 曳光弾が一番火力あるよ。あのPe-8も前下方5度あたりからエンジンを狙えば一瞬で火災起こして主翼もいで撃墜出来る -- 2016-11-28 (月) 21:00:20
  • 落とされにくいが、落とせない -- 2016-11-30 (水) 02:39:13
  • 本当遅いD-30で出来た水平での引き離しができないからキツすぎる -- 2016-12-22 (木) 03:44:32
    • 確かに遅いというかD30よりかなり加速が悪いくせに旋回での速度低下がひどいくて少し余計に回ると一気に速度が落ちてピンチになるから難しい。 -- 2016-12-22 (木) 03:50:10
  • あれ~おかしいねABだと1機撃墜できるかできないかなのにRBだと2~4機撃墜できるね(未改修並感) -- 2016-12-28 (水) 23:59:03
  • 概要の「しかしwtではランク1帯ならともかく同格の中に12.7機銃二門で落ちる機体は存在しない」はおかしくない?ちゃんと当てれば落ちるよ -- 2017-01-05 (木) 00:42:31
    • 概要よく読んで外側四門の機銃がなくなった場合だぞ -- 2017-01-05 (木) 20:49:06
    • まぁP-51Dで2門分の弾薬しか残ってない時って相当無駄撃ちしたか敵に押されまくってる時だからね...。数連射でダメージ与えないといけないっていう緊張感は大きい -- 2017-01-05 (木) 21:04:16
    • 12.7mm2門で「落とせない」のは有りえんよ。大型機相手ならほぼ不可能だけど、対戦闘機戦なら速度載せた状態でチマチマ当てて性能奪っていけば十分に戦えるレベル。内側2門の場合は瞬間火力が落ちるだけで撃墜不可は言いすぎというお話 -- 2017-01-07 (土) 13:33:50
      • つっても現実でのRB、SBだと2門で落ちるまで追っかけられる状況は勝確の時ぐらいじゃないとエネルギー失いすぎてやばいからいっそ予備弾薬なくして軽量化してもらいたいわ・・・ -- 2017-01-09 (月) 23:43:36
  • 機銃について検証した結果、残弾数が約500発を切ると内側2門のみになるようです。 -- 2017-01-07 (土) 11:23:21
    • 追記しておきましょうか? -- 2017-01-07 (土) 17:14:26
      • 追記事項だと判断するのなら、お願いいたします。どう追記してもいいものか分からないもので。 -- 2017-01-10 (火) 15:41:38
  • 全改修完了したので使用感を。高速かつ高高度であれば大半の機体を圧倒できる機体性能を持ち、速度が乗っていれば敵機をまったく寄せ付けない。ベルトを改修できれば火力面でも不満は無くなる。ただし、加速とエネルギー保持がよろしくなく、格闘戦で確実に勝てる相手でも2回以上急旋回などを繰り返すと、あっという間にエネルギーを失い、もしもの時に逃げ切れなくなるので注意が必要。特に一撃離脱後の低空飛行中、高度を稼ぎ直す際などは加速の早い敵機の相手が苦手なので要注意。GスーツもG抵抗力とスタミナがレベル2以上あれば、この機体で行うほとんどの急旋回にも耐えうるので改修優先度は低いと思われる。 -- AB 2017-01-12 (木) 12:42:47
  • スカイリィの元ネタと思しきフォルム。見た目が格好いいからこの子目指して頑張ります。 -- 2017-02-05 (日) 19:17:02
    • フォルムは似てるけど、どっちかと言うとシーファイアやki87、Taシリーズの方が幸せになれるかも知れない。開発頑張ってドーゾ -- 2017-02-05 (日) 22:34:26
      • よーくよーく見てるとチューリップに近いかもな -- 2017-02-06 (月) 00:03:43
      • チューリップってなんぞや?と調べて辿り着いた一枚のスクショ、はえぇースカイクロラのゲームに登場した機体なんすねぇ。でもP51ってより、どことなしHe112っぽいね -- 枝1? 2017-02-06 (月) 07:16:04
      • まあ、あの世界逆ガル欲多いからね -- 葉1? 2017-02-06 (月) 14:04:19
      • ta152c格好良すぎる…。また開発しなきゃいけない機体が増えてしまったじゃないか…。 -- 2017-02-06 (月) 15:10:38
      • 失礼、途切れた。ゲーム内説明を見ると零戦にyak3足したイメージだけどね。スカイリィは逆にベースがもう見えない。ムスタングらしさはキャノピーと胴体下ラジエータくらいで、色変えるとベースが見えない。機体のほぼ中心に主翼がつくってのはやっぱり機首延長したグリフォンスピットなんだろうな。 -- 葉1? 2017-02-06 (月) 14:10:44
      • あ、やっちまった -- 2017-02-06 (月) 14:12:08
      • スカイリィはマスタングの翼+ta152の頭+スピットファイア+逆ガル翼+二重反転プロペラ(シーファイア?ワイバーン?)て感じだよね。古今東西の傑作機の美味しいとこ全部載せみたいなフォルム。どっかに書かれてたけどまさにキメラだな。そして性能は一撃離脱が得意なドイツ機や米軍機に近いと。 -- 2017-02-06 (月) 15:15:39
      • フォーチュンがペラついたミーティアだったり、翠芽はまんま逆ガルのフォッケだったり… ちなみにシーファイアのスカイリィコメにキメラって書いたのは自分だが…そろそろ脱線だな -- [[葉1 ]] 2017-02-06 (月) 16:06:34
      • 尾翼のフォルムはコルセア辺りも・・・と脱線 -- 上枝1? 2017-02-06 (月) 20:47:49
  • (AB)改修がつらい…未改修の鈍足エンジンで時間かけて上昇しても火力の関係で一撃離脱は成功率高くないし、爆撃機を迎撃しても時間がかかるから他の機体にキルをもってかれるし、高高度が重要な地上攻撃マップだとBfやスピットが開幕から高高度に居座ってるので逃げるしかないし、気づけば俺自身が高高度に居座って足を引っ張ってるし…米空は簡単と思ってたら米陸のシャーマン帯後半並の挫折を感じてるわ -- 2017-03-17 (金) 15:22:46
    • 基本コイツはRBとかSBで輝く機体。どの機体も下駄履かされてるABじゃ長所が出にくい。RBとかSBなら思う存分性能を活かして戦えるはず。あといい加減zawazawaのコメ欄があるんだからそっち使って -- 2017-03-17 (金) 16:47:40
      • どこにでも沸いてんなこの自治厨 -- 2017-03-23 (木) 02:37:37

*1 ロールス・ロイス・マーリンエンジンのパッカード社ライセンス生産版
*2 ベロシティーベクター。実際の機体の進行方向。
*3 F4Uのグッドイヤー生産モデル。なお同社がこれの改良版として試作したのがF2G-1である。
*4 あの坂井三郎氏も戦後TF-51の搭乗機会を得て操縦しており、その性能に高い関心を寄せていた
*5 もっとも、これは米軍機はどの機体も基本的に共通していたため、大量生産の結果都合よく本機が余剰していたためという経済的側面もある。
*6 なお、ベトナム戦争までの米空軍はこれとミサイル運用能力、そして(核)迎撃機に偏重しすぎたため当戦争で対峙した東側機に対して大損害を被った。この反省を活かし、戦後に改修されたF-4や同じ時期に設計されたF-15、16は単騎でも戦闘可能なレベルの格闘戦能力を設計段階で付与された。